2019年07月23日
パイナップルやキウイを食べると舌がピリピリする理由
パイナップルやキウイを食べて、舌がピリピリしたことはありませんか?
なぜ、特定の果物だけに舌が反応するのか、不思議ですよね。
今回は、舌がピリピリする果物の原因と、軽減させる方法などを、栄養士の横川先生に解説していただきました。
舌がピリピリする果物の原因物質
たんぱく質分解酵素
たんぱく質分解酵素が含まれる果物には、パイナップルやキウイなどが有名です。
通常、舌の表面は唾液中に含まれる、ぬるぬる状のたんぱく質で表面がコーティングされています。
しかし、たんぱく質分解酵素が含まれるパイナップルやキウイなどを食べると、舌の表面を覆っていたたんぱく質の一部が分解され溶けてしまい、舌はむき出しに近い状態になってしまいます。
それによって、舌が刺激に敏感になり、ピリピリやイガイガするといった感覚を受けやすくなります。
シュウ酸カルシウム
果物のキウイなどは、トゲトゲした形をしたシュウ酸カルシウムという物質が含まれます。
このトゲトゲが、舌や喉に刺さると、ピリピリやイガイガの原因にもなります。
舌がピリピリする果物例
果物に含まれる、舌をピリピリさせる酵素名と共にご紹介します。
・キウイ→アクチニジン
・パイナップル→ブロメライン
・メロン→ククミシン
・パパイヤ→パパイン
・いちじく→フィシン
果物で舌がピリピリするのを軽減させる方法
切り方を工夫する
切り方はなるべく大き目にしましょう。細かくしてしまうと細胞が壊れ、シュウ酸カルシウムが出やすくなってしまいます。
熱処理をする 酢豚
生のまま食べたいところですが、ピリピリを除くには熱処理もオススメです。炒め物やジャムなどのメニューにすると、たんぱく質分解酵素は熱に弱い特徴があることから、刺激を感じません。
そのまま食べたい時は、さっとお湯に通すと酵素が弱まります。
品種を変える
キウイであれば、たんぱく質分解酵素はグリーンキウイに多く、ゴールドキウイにはほとんど含まれていません。
そのため、グリーンに拘りがなければゴールドにするのも1つの手です。
もし舌のピリピリが治らない場合は?
口腔アレルギー、ラテックスアレルギーなどが疑われます。早めに病院を受診し、アレルギー症状を改善しましょう。
たんぱく質分解酵素の意外な効果
豚肉
例えばパイナップルの皮を10分程お肉にかぶせておくなど、肉料理の下ごしらえに使うことで、 お肉が柔らかくなります。
お肉が柔らかくなることで、 消化も良くなり胃腸への負担を軽減する作用が期待できます。
また、食後のデザートとして食べるのもオススメです。こちらもたんぱく質分解酵素が食べた肉料理の消化を助け、胃腸の負担を和らげてくれるからです。
たんぱく質分解酵素は 熱を加えすぎると効果を失うので、たんぱく質分解酵素のパワーを活かしたい場合、あまり火を通し過ぎない、生食で取り入れるなどの工夫が必要です。
果物のたんぱく質分解酵素を使った絶品レシピ
キウイでやわらか♪チキンソテー
■ 材料(2人分)
・鶏むね肉:1枚
・キウイ:1個
・オリーブオイル:大さじ1
・塩、こしょう:各少々
・ポン酢:お好みで
付け合わせ)
クレソン、大根おろし、かいわれ大根など:お好みで
■ 作り方
1. 鶏むね肉は1?pほどのそぎ切りにする。
2. キウイ皮をむき、大根おろし器ですりおろし、ジッパー袋に鶏むね肉と一緒に入れ、1時間〜2時間程度漬け込む。
3. フライパンにオリーブオイルを熱し、キウイごと鶏むね肉を焼く。
4. お肉が焼けたら塩、コショウをして味を整える。
5. お皿に、チキンを盛り、付け合わせを盛りつけたら出来上がり。お好みでポン酢につけたり、かけたりして召し上がってください。
特売日に買った少々かたいお肉も、キウイやパイナップルを活用すれば美味しく召し上がることができます。