2017年07月03日
冷やしたご飯で健康・美容を手に入れる? レジスタントスターチの力
最近、冷やご飯を食べるのが密かなブームになりつつあることをご存知だろうか。この背景には冷やご飯に含まれる「レジスタントスターチ」という難消化性デンプンの効果が影響している。
今回は、冷やご飯がなぜ今ここまで注目を集めているのか、そしてレジスタントスターチの働きと最近の研究状況について紹介していく。
□冷えているからこそ良い!冷えたご飯デンプンが作り出すレジスタントスターチとは?
ご飯はご飯でも、温かいご飯が冷めた時にできる、レジスタントスターチという難消化性デンプンに秘密が隠されている。
レジスタントスターチはデンプンを含む食材を一旦加熱して、それが冷めた時に現れる。そのため、今回紹介している冷やご飯以外にも、デンプンを含む麺類やいも類でも同様の効果が期待できる。
□冷やしたご飯で善玉菌が増殖
主な働きは、善玉菌を増殖させることによって、便秘解消や腸内環境の改善、食後の血糖値の上昇を緩やかにすることなどが最近の研究から明らかになっている
□冷やしたご飯のレジスタントスターチが体の調子を整える!
さまざまな研究から、潰瘍性大腸炎やクローン病に対する食事療法など、医療分野への応用も期待されているレジスタントスターチだが、ダイエットをはじめとする美容分野への研究は、まだまだこれからである。
独立行政法人 国立健康・栄養研究所が一般公開している「健康食品の安全性・有効性情報」では、レジスタントスターチが以下のように紹介されている。
ヒトでの安全性・有効性については難消化性でんぷんとしてはデータが十分ではない。特定保健用食品では個別に製品毎の安全性・有効性が評価されており、難消化性でんぷんを関与成分とし「おなかの調子を整える」との表示が許可された食品がある。
ここからも分かるように、ヒトの肌荒れやダイエットに対する、レジスタントスターチ効果は現段階ではまだ明確には証明されていない。ぜひ、今後の研究に期待していきたい。
□冷やご飯は自分に合うペースで始めていこう!
人は体調によって嗜好が変わるように、温かい食べ物を好む時もあれば冷たい食べ物を欲する時もある。しかし、温かいご飯に慣れている人が、急に毎食冷やしたご飯…というのは少しキツいかもしれない。それに内臓を冷やしてしまう心配も出てくる。
何事もほどほどに。まずは少量で試してみて、効果があって続けられそうだと感じたら、やってみても良いのではないだろうか。