2018年01月17日
歯を失う前に気づきたい! 歯周病の初期症状とは?
美しく健康な歯は一生の宝といえますね。そんな大切な歯を失ってしまう大きな原因のひとつに「歯周病」があります。
歯周病に早く気づくには、どんな初期症状に気をつければいいのでしょうか?
今回は、歯周病の原因や予防法について、歯科医師に詳しい話を聞いてきました。
歯周病ってどんな病気?
歯周病は、 口腔内細菌が原因で引き起こされる炎症性疾患です。自覚症状のないまま進行し、治療が遅れることが多くあります。虫歯より歯周病で歯を失う人の方が多く、成人の大半が歯周病にかかっているといわれています。
世界で一番多くの人がかかっている感染症ということで、 ギネス認定されているほどです。
歯周病の初期症状
以下のような症状がある方は注意しましょう。
・歯磨きのとき、血が出ることがある
・歯茎の色が赤い
・時々歯が浮いたような感じがする
・口臭が気になる
・朝起きたとき、口の中がネバネバする
・以前より硬いものを噛みにくくなった
・歯にものがはさまりやすくなった など
歯周病の原因「プラーク」とは
プラークとは、歯に付着している粘着性の沈着物であり細菌の塊です。このプラークなどが原因となり歯周病は引き起こされます。
歯と歯茎の境目の歯周ポケットに清掃が行き届かないと、このプラークが蓄積し歯周ポケットが深くなります。
その結果、歯茎が腫れはじめ、次第に歯を支える土台「 歯槽骨」(しそうこつ)が吸収されてしまいます。
プラークは、バイオフィルムをつくり強固に歯に付着し、口を水でゆすぐだけでは取れません。
歯周病に関連する疾患
歯周病は全身の健康状態に関係することがあり、以下の疾患にも密接に関連しています。
・心疾患
・肺炎
・妊娠時特有の疾患
・糖尿病 など
歯周病の予防
歯周病は重症化してしまうと、改善が困難であったり、時間がかかったりします。 風邪と違い完治は難しいのです。
痛くなってからではなく、健康な状態を持続するためには以下のような 予防習慣を持つことが大切です。
定期的な検査
・症状がなくても、歯科医院で3カ月ごとに歯の検診や歯石除去、クリーニングを受ける
・定期的に健康診断、人間ドック等受ける
糖尿病など、歯周病と関連を持つ疾患があるため、全身の健康も重要です。
歯磨き
・正しい歯磨き方法を身に着け、時間をかけて歯磨きを行う(必要に応じ、歯間ブラシ、フロス、ウォータージェット等も使用)
・朝は食事をしていなくても、歯磨きをする
その他
「だらだら食べ」や「だらだら飲み」をしない
歯周病は早期に発見して治療を始めることで、治療の効果も上がり、治療の期間・お金も節約できます。
何年も歯科医院に行っていない方は、これを機に歯科医で診てもらって、自分の歯周病の有無を把握し、必要であれば適切な治療を受けましょう。
また、正しい歯磨き方法を身に着けて、歯周病を改善・予防しましょう。
コツコツとした積み重ねが「生涯自身の歯で健康に過ごせること」につながります。