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世界みんな共通!「睡眠大事。でも睡眠の不満に何も対策していない」

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オランダに本社を置く電機・家電製品のメーカー、フィリップスが、世界各国で2015年に行った大規模睡眠調査の結果を読んでみると、睡眠に対する考え方と行動の間に矛盾が生じているようだ。今一度、自分の睡眠に対して向き合う機会にしてみてほしい。

□睡眠は何よりも重要だと、世界の大多数の人が思っている。だけど…
まずは睡眠の重要性に関する意識調査。

「自分にとって睡眠は重要です」と答えた人は実に96%。さらに「健やかで満ち足りた暮らし全般に影響を及ぼす12項目の要因リスト」の中で、睡眠がその要因だと答えた人は87%でトップ。金銭/経済状況は84%で睡眠に次ぐ第2位。仕事・食生活・大切な人との精神的なつながりなどは、さらに低い数値になっている。日本のみの結果でも同じ順位になっている。

日本を含め世界各国の人が睡眠の重要性を認識していることの表れである。

□睡眠に不満はあっても何もしない人が多い
一方で、睡眠の満足度に関しては高くない。実際に不満を感じていないのはたった17%だった。

また、睡眠に不満を感じて睡眠改善のために行動を起こしている人の割合はたった25%。全体の57%の人は、睡眠を改善できるかもしれないが、行動を起こしていないということになる。

睡眠を重要だと思っている割に、睡眠に不満があっても行動に移していないのである。

□睡眠に悪いのがわかっているのにやめられない日本人
睡眠を妨げる要因についての調査結果は以下の通りである。

世界では
1. 金銭/経済的状況 28%
2. 仕事 25%
3. テレビやテクノロジー21%

日本では
1. テレビやテクノロジー 25%
2. 仕事 23%
3. カフェインや刺激物 17%

となっている。日本では、テレビやテクノロジー、カフェインや刺激物など簡単に排除できる要因によって、睡眠が妨げられていることがわかる。

□「寝酒・アルコールで質の悪い睡眠」も日本人の特徴
さらに、アルコールも日本人の問題の一つである。

睡眠を改善するために薬やビタミン剤などを活用する日本人が少ない一方、睡眠を妨げると言われているアルコール飲料を活用する日本人は、10カ国中一番多いことが判明した。

□閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)も適切な診断を受けられていない
全回答者の6%が閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)を持っていると答えた。OSASとは、肥満などにより空気の通り道である上気道が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群のひとつだ。

そのOSASは、患者の80%が診断されていないと言われている(※1)。ちなみに、欧米より肥満人口が少ない日本ではあるが、その診断を受けているOSAS患者は人口の約2%だ。潜在OSAS患者はさらに多いと推測される。

単純計算では24%の人がOSASに罹患していることになる(実際のところそこまで多い報告はないが)。かなり乱暴な計算ではあるが、4人部屋に泊ったら誰か1人はその夜呼吸が止まっているということだ。

以上が睡眠に対する調査の概要である。

□スマホやお酒で得られるものは睡眠よりも重要?
睡眠の重要性は認識している一方で、睡眠を改善する手段を取っている人は少ない。

さらに、日本では、スマホや飲酒など、睡眠に対して悪影響を及ぼす習慣を続けている傾向が高いようである。

大切な人とのつながりよりも重要だと考えている睡眠を妨げてまで、スマホでつながれるものは何なのだろうか?仕事より大切な睡眠を、お酒で妨げる必要性があるのだろうか?今一度、睡眠について真剣に考えてみてほしい。




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