2018年12月20日
朝の胃痛は病気のサインかも…気になる原因と予防対策を教えて
朝起きたとき、何故か急に胃痛が…なんて経験をお持ちではないですか。
胃痛が朝に起きた場合、考えられる原因や、痛みを緩和する方法は一体どのようなものなのでしょうか。
今回は朝の胃痛のメカニズムや考えられる疾患、対処法について医師に詳しく解説していただきました。
朝に起こる胃痛のメカニズム
夕食の時間が早ければ、朝起床時には胃は空になっており、胃酸が直接胃粘膜に触れる状態になり、胃痛や、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の痛みが出やすいと考えられます。
また、逆に夕食の時間が遅かったり、消化の悪い油物などが多いと、消化不良から胃酸が出すぎる胃酸過多となり、胃粘膜の防御が足りずに胃痛が起こることもあります。
朝の胃痛の症状の特徴
空腹のによる胃痛
水を飲んだり食べ物を入れることで、痛みが和らぐ特徴があります。
消化不良や胃酸過多による胃痛
胃が重く、げっぷや胸焼けを起こす場合があります。
朝の胃痛を起こす原因
自律神経の乱れ
ストレスや睡眠不足により自律神経が乱れ、胃酸が出すぎたり、胃粘膜の防御が弱くなることが朝の胃痛の原因の一つです。
胃の疾患
ヘリコバクター・ピロリ菌は胃粘膜を傷つけ、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因となりますし、胃炎や胃潰瘍は、空腹時に悪化するだけでなく、食後にも悪化します。
その他
喫煙や塩辛い食事、市販の痛み止めの使い過ぎも症状を悪化させます。
朝の胃痛時におすすめの朝食
胃酸を中和し、胃に停滞する時間が短い、以下のような朝食を取ると良いでしょう。
・牛乳
・ヨーグルト
・うどん
・おかゆ
・りんごのすりおろし
・スープなど
朝の胃痛をよく起こす人の特徴
胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などがあると、食欲がなくなり、重症の潰瘍になると出血することがあるので、貧血になることもあります。
上記2つの要因から、顔が青白く、やせ気味の方は胃痛になりやすいと考えられます。
朝の胃痛を止めたい場合の対処法
白湯をコップ一杯飲んでみましょう。寝ている間にコップ一杯分の水分が失われているので、起床時は水分不足の状態になっており、血液ドロドロで血管もつまりやすい状態となっております。
季節を問わず朝に白湯を飲むことで、胃が温まりその後の消化活動への負担も軽くなり、さらには内側から温まるので、血行促進に繋がっていきます。
朝の胃痛の予防対策
◎ 胃に負担をかけるタバコ、アルコール、塩分、脂分、刺激物の多い食事を控える
◎ よく噛んで食べ、一度に大量に食べ過ぎない
◎ ストレスを解消する方法を見つける
◎ ピロリ菌がいないか調べ、いたら除菌治療を行う
◎ 痛み止めを飲むときは回数を守り、空腹時を避けて飲むか、一緒に胃薬を内服する
朝の胃痛を引き起こすNG習慣をチェック!
□ 喫煙者
□ お酒が好き
□ 接待や飲み会で食べ過ぎ・飲み過ぎることが多い
□ しょっぱいものや辛いものが好き
□ 健康診断の胃カメラ(胃内視鏡検査)や、ピロリ菌の検査を受けたことがない
□ 頭痛や腰痛、体の痛みのため、市販の痛み止めをよく飲む
胃はみぞおちの裏あたりにありますが、みぞおちの裏あたりに痛みが出る病気には、他に狭心症・心筋梗塞、膵臓の病気、胆のうの病気、肝臓の病気など様々あります。
朝や空腹時だけ、もしくは食後だけ痛みが出るというふうに食事で変化する痛みであれば、胃や十二指腸の問題が考えられます。
朝の胃痛が続く場合、胃薬での治療に合わせ、内視鏡検査をおすすめします。