2018年05月05日
目のトラブルの原因になることも…危険な「逆さまつ毛」とは?
まつ毛は本来、ほこりや異物から眼球を守るという役割を果たしています。ところが「逆さまつ毛」という状態になると、まつ毛が眼球を傷つけてしまうという危険性が出てきます。
今回は「逆さまつ毛」の原因や治療法について、医師に詳しい話を聞いてきました。
逆さまつ毛とは
逆さまつ毛とは、眼球の方に向かってまつ毛が生えてしまう状態です。
そのまつ毛が触れることで、角膜などを傷つけてしまう危険性があります。
逆さまつ毛になる原因は?
逆さまつ毛になる原因には、大きく分けて2つの原因があります。
睫毛乱生
睫毛乱生(しょうもうらんせい)は、まつ毛の根元の部分で炎症が起きていることが原因で、まつ毛がバラバラに生え、そのうちの何本かが内側に生えて目を傷つけてしまうタイプの逆さまつ毛です。
眼瞼内反症
眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)は、まぶたが内側にめくれたようになり、それに伴いまつ毛も一緒に眼球の方を向いてしまうという逆さまつ毛です。
先天的(生まれつき)の場合と、加齢に伴って現れる場合があります。
■ 生まれつきの場合
まぶたの周りなどにも皮下脂肪が多くついている赤ちゃんの場合、皮膚がまつ毛を圧迫してしまい、逆さまつ毛を起こしてしまっているケースがあります。特に、皮膚に圧迫されやすい下側のまつ毛に多いでしょう。
赤ちゃんの逆さまつ毛は成長につれて自然に治るケースも多いといわれています。
■ 加齢による場合
加齢によって皮膚がハリを失ったり、筋肉量が減ることによって、まぶたの皮膚がたるみ、内反しやすくなります。
加齢とともに逆さまつ毛も進行してしまうケースが多いと考えられます。
逆さまつ毛の治療法
睫毛乱生
治療方法は、下記が挙げられます。
・目薬を使用して角膜の炎症を抑える
・まつ毛を外向きにカールさせる
それでも症状が改善しないケースでは、下記のようにまつ毛が生えてこないような処置を行う場合もあります。
・手術
・まつ毛の毛根の処理
眼瞼内反症
■ 生まれつきの場合
抗生物質の目薬などを使用しながらしばらく自然に改善するのを期待して様子を見ることが多いです。
しかし、良くならない場合は手術を行うこともあります。
■ 加齢による場合
定期的にまつ毛を抜く方法があります。
それで改善がみられないケースでは、筋肉を補強するような手術を行う場合もあるようです。
逆さまつ毛は、見た目にわからなくても原因や症状の程度によって治療法が大きく異なります。
目に違和感を感じたら、早めに眼科専門医に相談をするようにしましょう。