2014年11月05日
いまさら聞けないサウナの効能と効果的な入り方
「美容のため」「健康のため」とサウナに足繁く通っている人は多いですよね。その中には「たくさん汗をかくから体にいい感じがする」という漠然としたイメージでサウナを利用している人もいるのでは?実はサウナには体のお悩みに合った入り方があり、どう入るかで効果が大きく変わってきます。せっかく暑い思いをして入るのですから、少しでも多くの美容・健康効果が得られたらうれしいですよね。この記事ではサウナの効能から基本・効果的な入浴法までご紹介します。
■ サウナのうれしい美容・健康効果
◎ お肌や髪や爪がきれいになる
サウナに入ると血液の循環がよくなり、血液や皮膚の老廃物を流しだしてくれます。それによりプルプルのお肌やツヤのいい髪や爪になるのです。サウナを愛用している人はご年配でもお肌がきれいですよね。
◎ 寝つきがよくなる
サウナは80〜100度の空間で過ごすためカロリー消費が大きく、入浴後には運動をしたときと同じくらい疲れています。心地よい疲労感は体を睡眠へと誘ってくれるので、スッと眠りにつくことができます。
◎ 健康効果も
サウナには、傷ついたタンパク質を修復し、脳梗塞・心筋梗塞や貧血などの細胞異常に効果的な物質を増やすという効果もあります。これは初耳という人も多いのでは。ここまでの体へ好影響があるとは驚きですね。ただ脳卒中も貧血も一歩間違えると危険な症状なので、持病がある人は医師に相談してからの入浴がよさそうです。
◎ リラックス効果がある
サウナ室には常に水気がありますし、目に見えるくらいの蒸気が漂っています。人はマイナスイオンがあるところにいるとリラックスできるので、高温な室内とはいえリラックスできるのです。
◎ 残念ながら、わかりやすいダイエット効果はない
サウナを出た後には体重が数kg落ちますが、これは脂肪ではなく水分が減っただけです。なので水分を摂れば体重は元どおりです……。ただ、サウナ入浴を習慣化すれば代謝のいい体になりますので、太りにくく痩せやすい体になります。ちょっと希望が持てますね!
■ サウナの基本的な入り方
サウナで気持ちよく過ごすために入浴の基本をおさえておきましょう。
◎ STEP1:全身を洗う
汚れた体でサウナ室に入るのはマナー違反なので、髪も体も洗いましょう。特に香水をつけている人は、しっかり洗って香りを消しましょう。
◎ STEP2:体を拭く
皮膚に水分があると発汗作用が弱まってしまいますので、乾いたタオルで体を拭きます。
◎ STEP3:水を飲む
サウナ室に入る前に水を飲みます。少なくてもコップ1杯分は摂るようにしましょう。
◎ STEP4:サウナ室に入ったら低い位置に座る
熱気はサウナ室の天井の方にたまりますので、高い位置と低い位置では20度もの温度差になることもあります。ですので最初は低い席に座り徐々に体を慣らしましょう。慣れてきたら高い席に移動してもOK。もしスペースに余裕があれば、寝転んでの入浴も熱が伝わりやすいのでおすすめです。時間は10〜15分が目安です。
◎ STEP5:ゆっくり立ち上がりサウナ室を出る
急に立ち上がったり姿勢を変えるとクラクラしますので、ゆっくり動いてサウナ室を出ましょう。
◎ STEP6:ぬるま湯で汗を流す
ぬるま湯というのがポイントです。水だと皮膚の温度が下がりすぎて体が熱を作ろうとしてしまいますので、かえって火照ってしまいます。ぬるま湯なら適度に体を冷やしてくれますので、この後の水風呂へのつなぎとしてもちょうどいいのです。
◎ STEP7:水風呂に入る
水風呂は入っても入らなくてもいいのですが、あの気持ちよさはやみつきになります。長時間入ると体が冷えすぎてしまうので、「のぼせがなくなった」と感じるタイミングで出ましょう。
◎ STEP8:水分を摂りながら休憩
サウナ後は疲れていますので、水やスポーツドリンクを飲みながら体力の回復を待ちましょう。
■ 健康や美容に効果の高い入浴法
次はさらに効果的な入浴法について見てみましょう。おすすめの入浴法は4つあり、どれも初心者でも無理のないように設定されています。皮下脂肪の多い人は汗が出にくいのですが、サウナに入る前にお風呂に入ってしっかり体を温めておくと発汗しやすくなります。
◎ 不眠症やストレスがたまっているときにおすすめの「低温浴」
低温浴は70度前後の低い温度のサウナで15〜20分間ゆっくりと汗を流す入浴法です。低い温度のサウナに入ることで神経を鎮めたり、緊張を解いたりする鎮静作用が働きます。低温浴は「基本的な入り方」と同じ方法でOKですが、高温サウナだとこの入浴法ならではの効果が得られません。なので低温のサウナ室か通常のサウナ室の下段の席でじっくり汗を出しましょう。
◎ とにかくデトックス!というときにおすすめの「繰り返し浴」
繰り返し浴は90〜100度の高温のサウナに10〜15分ほど入り、しっかりと汗を流す入浴法です。時間が経ったらいったん外に出てクールダウンし、汗が引いたら再びサウナに入ります。そして入浴時間をだんだん短くしながら4〜5回繰り返します。繰り返し浴も「基本的な入り方」と同じ方法でOKですが、クールダウンのときに冷水のシャワーを浴びたり水風呂に入ったりしないのがポイントです。
◎ 肩こり・腰痛があるときにおすすめの「短時間浴」
短時間浴は90〜100度の熱いサウナに8〜10分程度入る、短時間の入浴法です。熱いサウナにサッと入ることで皮膚が適度に刺激され、神経調節能力が高められます。肩こりや腰痛などの神経・感覚的疲労を抵抗力を高めることで回復させようという狙いがあります。短時間浴も「基本的な入り方」と同じ方法でOKですが、短時間でないとこの入浴法の意味がなくなってしまいますので、時計をマメにチェックしましょう。
◎ 体調を整えたいときにおすすめの「温冷交代浴」
温冷交代浴は
・1.90〜100度のサウナに8〜10分
・2.冷水シャワーや水風呂へ
・3.しばらく休憩
を2〜3回繰り返します。自然治癒力を高めて自律神経の働きを活発にし、生理機能を高めてくれる効果があります。「食欲がない」「目覚めが悪かった」など、病院に行くほどでもないけれど調子が悪いというときに使える入浴法です。温冷交代浴も「基本的な入り方」と同じ方法でOKですが、間に冷水シャワーや水風呂をはさむため、慣れていないと体に負担を感じてしまいます。ですので体調を見ながら何回入るか決めましょう。
■ サウナに入るときの注意点
◎ 高血圧症の人の入浴は医師の指導を受けてから
サウナの後の水風呂などで体が急に冷えると、血管が収縮しやすくなります。ですので脳疾患や心疾患を引き起こしやすい高血圧の人は、医師に相談して入浴するかどうか決めましょう。
◎ 入浴前の水分補給は忘れずに
入浴前の水分補給は脱水症状などの体調の悪化を未然に防いでくれますので、忘れずにコップ1杯以上の水分を摂るようにしましょう。
◎ アルコールを飲んだ後は入浴を避ける
サウナ室は外気と違って超高温で多湿なので、体調を崩しやすくなります。アルコールが体内にあると必要以上に酔ってしまうことがあるので、完全に酒気が抜けてから入浴しましょう。
■ これでサウナの効果が大幅アップ!
この記事でご紹介した入浴法の中から、ご自分に合うものを選んで試してみてくださいね。サウナを効果的に使って、美と健康を手に入れましょう!