ウルトラQ dark fantasy 第25話「闇」 実相寺昭雄の二本目。他から予算を分捕ったのか、セットの作り込みがものすごい。ロケなし。ビデオ撮影ながらもフィルムに負けないぐらいの濃厚な絵作り。でも肝心のお話は「?」。脚本がやたら観念的で、それを実相寺昭雄が改稿したものだから余計に訳が分からないものへ。舞台は山奥の廃墟。そこはとある彫刻家のアトリエであり、三角関係のもつれから彫刻家、妻、愛人が亡くなる事件が起こっていた。テレビ局のプロデューサー・橋爪淳は自分が担当する報道番組で廃墟となったアトリエからの生中継を企画する。しかしオンエアを数時間後に控えて次々とアクシデントが発生する。突然スタッフが意識を失う、バッテリーが切れてしまう、機材が故障してしまう、などなど。ディレクターの嶋田久作は中継の中止を申し出るが、橋爪淳は予定通り放送すると主張。昔のようにテレビは一家に一台ではなくなった。ニュースもネットで見ることができ、動画もケータイで簡単に送信できるようになった今、テレビの役割が問い直されている。「恐怖は伝播する」。当初はヤラセ的な中継を意図していたが、今起こっている恐怖をテレビで生中継し、視聴者全員にそれを体験させようと画策していた。既に中継スタッフは度重なる不穏なアクシデントに恐怖している。そんなこんなで報道番組がスタート。前代未聞の中継まであと5分。そんな中スタッフ一名がいなくなってしまう。嶋田久作は「中継を中止しろ!」とブチ切れるが橋爪淳は動じない。そして突然天井が崩れ落ちる。「闇」の中継に成功して大喜びの橋爪淳。しかし彫刻家の愛人の亡霊に刺されて死亡。「闇」に光をあててはいけない。お・わ・り