ウルトラQ dark fantasy 第3話「あなたは誰ですか?」 金子修介登板。前回も怖かったが今回も怖かった。男は理髪店を営んでいる。目覚めるといつもと何かが微妙に違う。目ざまし時計のセットした時間、階段の数、花の色、ドアの開き具合など。そんなことを客に話す。客は小学校時代の友人・陽一郎だった。25年ぶりの再会を喜ぶ二人。「あれ?お前死んでなかったっけ?」。後日、そのことを同級生だった望月と明美に話すが、二人とも陽一郎は死んだと話す。小学生の時、四人は山へハイキングに出かけたが道に迷ってしまう。迷った時は動かないほうがいい。しかし陽一郎だけ先に進もうとする。そして謝って崖から転落死してしまう。その時の光景は絶対に忘れるはずが無いと二人は話す。男の妻はいつも音楽を流しながら、声を出して本を読んでいる。夜は静かに過ごしたいのに。何でこんな女と結婚してしまったのか。そんなことを思いながら自分の部屋へ。望月や明美の話が気になって小学校の卒業アルバムを手にする。死んだはずの陽一郎が写っている。やっばり陽一郎は生きていた。しかし自分が一切写っていないことに気がつく。「あの時、俺が死んだのか?」。小学生の時、山へハイキングに出かけ、迷った時は動かないほうがいいと言ったのは陽一郎であり、先に進もうとして崖から転落死したのは自分だった。そんなはずはない。妻に自分と出会った時のことを確認する。妻は否定しなかったが、目の前に白衣を着た陽一郎、望月、明美が現れる。振り向くと妻も白衣の姿に。さらに剛一と涼も姿を見せる。混乱する男。剛一と涼は「生きている脳」の取材に来ていた。脳だけで生きているはずが無いと陽一郎は否定するが、女性研究員だけは脳に対して音楽を流し、本を読み聞かせることで何らかの反応を示していると主張する。脳は感情を表出しているのか?涼だけは脳からの視線を感じていた。「見られているような気がするんだけど・・・」。男は目覚めると違和感を覚える。朝食のパンを食べようとするが妻から「うちはいつも和食じゃない」と言われ「そうだったっけ?えへへ」。妻は小学生の時に憧れていた明美。一人娘は当時の明美にそっくり。男は出勤前に理髪店へ立ち寄り、小学校時代の友人・陽一郎に髪を切ってもらう。そして仕事先の研究所に向かう。しかし何かが違う。公園では女が音楽を流しながら、声を出して本を読んでいる。フラッシュバックする様々な出来事。どれが自分なのか?「昨日のあなたと今日のあなたは同じ人ですか?あなたは一貫してあなたであると本当に言い切れますか?目ざまし時計が2分早くなったり、家の階段が一段多く感じたりする時は気をつけて下さい。もしかしたらあなたは微妙にバランスが崩れた世界に迷い込んでいるのかもしれないのですから」。お・わ・り