ウルトラQ dark fantasy 第10話「送り火」 原田昌樹監督二本持ちの一本。前回はコミカルな作品だったのに対して今回は安楽死を扱ったハードな作品。ただし、コレいいのかなあ?明らかに安楽死を肯定しているけど。深夜枠という悪条件を逆手に取った確信犯。深夜枠で無かったらスポンサーつかないし、そもそも企画が通らなかったと思う。都内の病院で謎の死亡事件が多発する。被害者の年齢はばらばらでいずれも余命2~3ヶ月の末期。ただし死に顔は安らかだったという。しかも現場で黒装束の人物を目撃したとの情報も。警察は捜査状況を明らかにしない。剛一と親しい大盛検視官も「今は衰弱死としか言えん」とノーコメント。そんな中、涼はひょんなことをきっかけにヒタキという少年と知り合う。ヒタキは自分の過去を話そうとはしない。思い出せないのではなく思い出そうとしない、らしい。涼はしばらくの間ヒタキの面倒を観ることに決めた。その後、剛一と涼は関係者へ取材を続けるがハッキリしない。ある夜、ヒタキは収入が入ったので涼を食事に誘う。テイクアウトのハンバーガーを食べながらヒタキは初めて自分の過去を話す。大道芸のおじいさんに拾われて一緒に旅を続けてきた。おじいさんは男爵の家の出だったらしい。ほどなくしておじいさんは亡くなった。「それが自分の初仕事だった」と。そこへ剛一から渡来教授の研究室に来るよう電話が入る。渡来教授の調べで、古来「送り火」と呼ばれる異能の一族が存在し、彼らは黒装束に身を包み、手で触れた者たちを死なせることを生業としていた。いつしか「送り火」たちは危険視され、弾圧、処罰されていった。涼はマンションに戻り、ヒタキの荷物を調べると小銭と黒装束のマスクが出てきた。ヒタキは「送り火」であり、一連の事件の犯人だった。ヒタキは自分を必要としいる人間の元に現れ、その人が生まれて一番最初の優しい記憶のある所、通称マザーランドへ通って行くのを見届けることが自分の仕事であり、その報酬として公衆電話代である小銭をもらっていると言う。自分のマザーランドと引き換えに人間を送りだすため、幼少時の記憶が欠落している。そしてヒタキ自身のマザーランドも無い。そこへ警察が駆け込んでくる。涼と剛一はヒタキを逃す。朝焼けの中、仲間の運転するトラックに乗ってヒタキはどこかの街へ旅立つ。お・わ・り