2016年01月13日
「おいも」と「おなら」の切っても切れない関係とは…!
一般的に、お芋をたくさん食べるとおならが出る、なんて言われたりしますが、医学的な根拠はあるのでしょうか。今回は、日常に潜む“おならの不思議”について医師に伺いました。
■ まずは、おならのこと。
腸の中にはたくさんの細菌が存在していて、その総数はなんと600兆個!そんな多数の腸内細菌と私たちは共存しているのです。
食事をすると、食べ物は胃液や胆汁や膵液などのいろいろな消化液によって分解消化され栄養分として体内に吸収されていきます。
そしてそこで消化しきれなかったものが、腸内細菌のエサとなるのですが、腸内で分解されたときに発生するガスがおならの成分となるのです。
つまり、腸内細菌のエサとなる消化しきれなかった食べ物が増えれば増えるほど、作られるガスの量も増す、ということ。
■ “お芋を食べるとおならが出る”には医学的な根拠あり。
このおならの元といえるのが、消化しにくい食物繊維やでんぷんなどを多く含む食べ物。そうです。まさにお芋が、その食べ物に該当するわけです。つまり、医学的にもお芋を食べるとおならが出る、というのは真実なのです。
でも、たとえお腹にガスが発生しやすくなったとしても、そこにはいくつかのメリットもあるのです。
■ お芋のおならは、うれしいおなら!?
おなら、というとそのニオイが気になるところですが、でんぷんが分解されて発生したガスはニオイが少ないのが特徴です。
さらに!
・腸内細菌の分解とともに、腸内に悪玉菌が住みにくい環境を作ってくれる!
・腸の運動を正常に近づけてくれる短鎖脂肪酸という物質を産生し、腸内環境を整える!
いかがですか? お芋には、すばらしい整腸作用があるのです。ですから、おならが出るからと極端に避けるのは、もったいない!
一般的に食事をしてから、消化分解されガスがおならとして出てくるまでに6〜7時間くらいかかるといわれています。つまり、人に会ったり外出するときにこの時間を目安に逆算してみると、そんなに気になるものでなくなるかもしれません。