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「体臭」は人に好かれるため? いやな臭いは求婚の象徴だった!

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汗ばむ季節になると気になるのが「体臭」。どんなに清潔にしていても完全に消し去るのは困難で、自分の体臭をストレスに感じるひとは少なくないだろう。

ヒトはなぜ体臭を放つのか? 「フェロモン系」なんて言葉が使われているものの、人間の鼻にはフェロモンを受け止める鋤鼻(じょび)器がないので、本当に作用しているのか怪しい。男性は「かゆみ止め」に使われるステロイド、女性は脂肪族酸を使って性的アピールをしているので、「におい系」のひとほどもてる仕組みになっているのだ。

■「おしっこ」臭で女性にアピール
ヒトが体臭を放つおもな目的は、
血縁の識別
求愛
のためで、

1.は母と新生児で顕著にあらわれ、1時間あれば母親は自分の子を「におい」で識別できるというデータがある。逆に、赤ちゃんの脇に母親のにおいがついたガーゼを置くと、その方向を向いて寝る率が85%と、母子のきずなに大きく関わっていることがはっきりしている。ことわざでは「血は水より濃い」というが、親子を識別する場合は「においは血」よりも濃いと表現すべきだ。

2.は昆虫からほ乳類まで「ほぼ」すべての生き物にみられる現象だけに、人間だけは違うと考えるほうが不自然で、においで異性に刺激を与えることがわかっている。代表は「フェロモン」で、昆虫には日常的な意思伝達にも使うものもいるが、残念ながら人間はこれに当てはまらない。鼻にはフェロモンを受け止める鋤鼻(じょび)器が存在するものの、退化して役に立っていないので、モテるひとを表す「フェロモン系」は成立しない。そこでフェロモンに頼らず、ダイレクトに「体臭」で性的アピールをおこなっているのだ。

男性から女性へのアピールは、かゆみ止め剤で知られる「ステロイド」だ。ステロイドのうち、5アルファ・アンドロステノンという物質はブタが発情することで知られている。これを病院の待合室の一部の椅子にスプレーし、その椅子に男女どちらが座るかを調べたところ、
 ・女性 … 座る率が高い
 ・男性 … 座らない率が高い
となり、女性は好むが男性は嫌うことがわかった。ブタと比較するのも気がひけるが、人間の女性にも「好ましいにおい」として作用しているのである。余談だが、5アルファ・アンドロステノンは男性の汗に多く含まれ、尿のようなにおいを放つ物質なので、汗クサいひとほど女性にモテる、とも表現できる。

■「妊活中」はにおいが変わる?
男性に刺激を与えるのは女性器から分泌される脂肪族酸で、揮発性が高くにおいを放ちやすい。このにおいこそが性的アピールのシグナルと考えられているのだ。
これも動物の研究から判明し、発情期のメス・アカゲザルの分泌液には脂肪族酸が増え、そのにおいを「妊活中」の合図に使っている。ヒトも同様に排卵前後は脂肪族酸の分泌量が増えることから、同じ役割を果たしていると考えられているのだ。

「汗クサい」という言葉に反し、体温調整のためにかく汗・エクリン腺は99%が水で、健康なひとならにおいはしない。この水分がバクテリアを繁殖させることがにおいの元なので、清潔な状態を保つことがにおい防止の最重要課題である。
ただし、気にするあまりオーデコロンや香水を多用すると「魅惑のにおい」まで消してしまうので、モテたいひとは体臭を気にしないほうが良いだろう。



 ・男性はステロイドのにおいで女性にアピールしている
 ・女性は脂肪族酸のにおいで性的アピールしている、と考えられている
 ・体臭を消そうと努力すると、せっかくの「魅力」が減ることに…




粘り気の少ない「納豆」があるって本当?

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昨今、国内消費量が縮小傾向にあるという納豆。そこで、外国人ウケする納豆を開発し、海外へ売りこもうと考えた茨城県の工業技術センターと納豆メーカーは、「糸引きの少ない納豆」を開発。大きな反響を呼んでいるという。

従来品の納豆に比べ、「粘り成分」や「かき混ぜた時の抵抗」を減少させた「糸引きの少ない納豆」だが、栄養分は従来品と同等なうえ、臭いも控えめで苦手なひとには魅力的。ただし従来の納豆も、保存状態や雑菌混入などが原因で、粘りが減少することがあるので、ニセモノがと見分けがつくように違いを知っておこう。


■「糸引きの少ない納豆」は、ナゼ粘らない?

栄養価が高く、日本の食卓の定番だったはずの「納豆」。だが、国内における消費量は、人口減少に伴い縮小傾向にあるという。そこで打開策を見出そうと、茨城県の工業技術センターと納豆メーカー7社は、外国人/納豆が苦手な人向けに「糸引きの少ない納豆」を開発し、特許を取得。まずは、チーズなどの発酵食品が食生活に根付くフランスや北欧への出荷を2015年7月よりスタートさせ、今後は北米や南米にも展開していく勢いだ。


そもそも納豆は、どうして「糸」を引くのか?
粘りの主成分は、「ガンマ・ポリグルタミン酸」というアミノ酸の集合体。糸を引かない納豆はこのガンマ・ポリグルタミン酸の生成能力が低い納豆菌から生み出され、
・ガンマ・ポリグルタミン酸 … 約25%減
・かき混ぜるときの「はし」にかかる抵抗 … 65%以上減
に成功したのだ。


箸でつまむと、ぽろぽろこぼれ落ちるほど粘りが少なく、納豆特有の臭いも控えめ。それでもビタミンKなどの栄養は従来品と同等というから、苦手なひとには魅力的。加熱調理もしやすいので、外国人はもちろん、苦手なひとや子ども向けにアレンジメニューも楽しめそうだ。

■傷んでも「粘らない」のでご用心!

従来品の納豆でも、腐敗や雑菌感染により粘りが少なくなる場合がある。
・冷蔵庫での長期保存
・15℃以上で長時間経過
すると発酵が進みすぎ、糸を引かなくなってしまうのだ。
また、納豆菌が雑菌(納豆菌ファージ)に感染すると、ガンマ・ポリグルタミン酸が分解され、やはり粘りが弱くなる。「傷み」が原因で糸を引かないものもあるので要注意だ。

傷んだ納豆は、
・腐敗 … 水っぽく、色は白味を帯びて、酢を混ぜたようなアンモニア臭がする
・雑菌感染 … 見ためは変わらないが、食べようとするとまったく糸を引かない
などが特徴なので、気になるひとは食べないほうが良いだろう。

■まとめ
・外国人向けに「糸引きの少ない納豆」が開発された
・粘りのもとであるガンマ・ポリグルタミン酸が少ないが、栄養は従来通り
・発酵食品の文化が根付くフランスや北欧で大きな反響アリ
・腐敗や雑菌感染でも粘りが少なくなるのでご用心

美食家でもあった芸術家・北大路魯山人は、「納豆は424回かき混ぜると粘りが減り、究極に旨い」と記し、「おもちゃ」のカテゴリながらも再現する装置も販売されている。
「粘らない納豆」をひとまず試してみたいひとは、根気よくかき混ぜてみよう。




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