2016年01月28日
「遺伝子」とは、そもそもどんなもの?
そもそも遺伝子とは?
このコラムは「遺伝子に沿った食事と生活(DNA Diet and Lifestyle)」と題していますが、そもそも遺伝子とは何でしょう?少々専門的でわかりにくいとは思いますが、そのことをお話ししてみようと思います。
遺伝子の働き
皆さんは遺伝子の働きを知っていますか?
目の色、肌の色、顔つき、体つき、親子や兄弟で似ていることが多々ありますよね。あれは、まさに遺伝子のなせる技です。遺伝子が「生物の設計図」といわれる所以でもあります。
さらに「遺伝性の病気」も聞かれたことがあると思います。
例えば、両親がアレルギーなら、子供もアレルギーになりやすいとか、親が糖尿病なら、自分もなるかもしれないとか、アメリカの女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、乳ガンの遺伝子があるからと、ガンが出来ていないのに、乳房切除を行いましたね。
遺伝子は全ての身体活動に関係
でも実は遺伝子が関係していることは、上記のことだけじゃないのです。
・朝、目が覚めるのも
・夜眠くなるのも
・お腹が空くのも
・食べるのも
・ものを覚えるのも
・産まれたばかりの赤ちゃんが誰に教わるわけではなく、おっぱいを吸うのも
・けがをして血が出てもひどくなければ止まるのも
・風邪を引いても数日で治るのも
・手を挙げるのも歩くのも、息をするのも、心臓が動くのも…
もう、何でもかんでも全ての体の活動に関係しているのです。
どういうことでしょう?
遺伝子は身体の司令塔!
体には色々なタンパク質が存在します。
タンパク質って、あのお肉や玉子の??そうです。人間の体で言うと、肌も目も耳も筋肉も、心臓も胃腸もみんなタンパク質です。さらに、手を動かしたり心臓を動かしたりするのに活躍する酵素もタンパク質です。そして、傷んだ細胞を治してくれるのもタンパク質です。タンパク質なくしてはけがをして血が出ても止まりません。つまりタンパク質は体の材料や潤滑油などの色々な働きがあるのです。
それを作る命令をしているのが遺伝子なのです。
家で例えれば、まずは家の設計し、鉄筋コンクリート・木材・釘などを作る命令を出し、さらにそれを組み立てる命令を出すものです。遺伝子は設計士と大工さんを兼ねているわけです。設計士も頭領も大工さん達も彼らが調達する材木や部品もそろって家は建ちます。設計士と頭領を含めた大工さん達が遺伝子なのです。
実はヒトの遺伝子は95%がチンパンジーと同じ。なんと、あの果物によくくっついているショウジョウバエ、ぞくにコバエなんて呼ばれるちっちゃなハエとは70%が共通しています。全ての生物の仕組みって結構共通しているのは他ならぬ地球上で生きていくために適合しているからでしょうね。