【 躯体工事 】
( 1 )
既製コンクリート杭工事に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.19)
1.中掘り根固め工法は、杭の中空部に挿入したアースオーガーで掘削しながら杭を設置した後、根固め液を注入する工法である。
2.プレボーリング拡大根固め工法のアースオーガーの引上げ速度は、孔壁の崩壊が生じないように、速くする。
3.プレボーリング拡大根固め工法の杭周固定液は、杭と周囲の地盤との摩擦力を確保するために使用する。
4.セメントミルク工法において、支持地盤への到達の確認は、アースオーガーの駆動用電動機の電流値の変化により行う。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
中掘り根固め工法とは、躯体の中空部にロッドを差し込んで、 先端にアースオーガーをつけ、杭体と一緒に回転させながら掘り進み、所定の深さになったら、 根固め液を注入する工法である。
2.×
プレボーリング拡大根固め工法とは、あらかじめアースオーガーなどによって 杭周固定液(孔壁の崩壊を防止するもの)を注入しながら掘削し、 先端を拡大根固めした後、杭を建て込む。アースオーガーで掘削後の引上げ速度は、 遅くする必要がある。
3.◯
プレボーリング拡大根固め工法の杭周固定液は、 杭と周囲の地盤との摩擦力を確保するために使用する。
4.◯
セメントミルク工法は、埋め込み杭工法に分類されるプレボーリング工法の一種。 掘削液を注入しながらアースオーガーで掘削し、支持層到達後、根固め液を注入し、その後、杭周囲固定液を満たしてから、杭を建て込む。 支持地盤への到達の確認は、アースオーガーの 駆動用電動機の電流値の変化等により行う。
( 2 )
地業工事に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.19)
1.土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、砂利地業の直下に敷き込んだ。
2.砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂利を補充して表面を平らにした。
3.砂利地業に、砕砂と砕石の混合した切込砕石を使用した。
4.捨てコンクリート地業は、基礎スラブ及び基礎梁のセメントペーストの流出等を防ぐために行った。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、 土間コンクリートの直下、又は土間コンクリートの下に断熱材がある場合は 断熱材の直下に、敷き込んで施工する。
2.◯
砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、 砂又は砂利を補充して再度転圧して、締め固める。
3.◯
砂利地業に使用する砂利は、再生クラッシャラン、切込砕砂又は切込砕石とし、 粒度は、JIS A 5001(道路用砕石)によるC-40程度のものとする。
4.◯
捨てコンクリート地業は、掘削底面の安定化や 基礎スラブ及び基礎梁のコンクリートの流出あるいは脱水を防ぐ効果がある。表面は一般コンクリートと同様に打つ。
( 3 )
地業工事に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.19)
1.砂利地業で用いる砕石は、硬質なものとする。
2.砂利地業で用いる砂利は、砂が混じったものよりも粒径の揃ったものとする。
3.捨てコンクリートは、墨出しをしやすくするため、表面を平坦にする。
4.捨てコンクリートは、床付け地盤が堅固で良質な場合、地盤上に直接打ち込むことができる。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
地業とは、基礎を支えるために地盤に対して設ける砕石、砂、砂利などを施工する部分をいう。砂利地業で用いる砕石は、変形しにくく 硬質なものが適当である。
2.×
砂利地業で用いる砂利は、 砂が混じった粒径の揃っていないものとする。
3.◯
地業で施されるコンクリートを捨てコンクリートという。捨てコンクリートは、墨出しをしやすくするため、表面が 平坦にし、かつ、基準からのレベルが間違いのないように施工する。
4.◯
地盤が堅固で良質な場合は、捨てコンクリートは、割栗や砂利を介さずに、直接、 地盤上に打設することができる。
( 4 )
地業工事に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.19)
1.砂利地業に用いる再生クラッシャランは、岩石を破砕したものであり、品質にばらつきがある。
2.土間コンクリートの下の防湿層は、断熱材がある場合、断熱材の直下に設ける。
3.砂利地業の締固めは、床付地盤を破壊したり、さらに深い地盤を乱さないよう、注意して行う。
4.砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂又は砂利を補充して再度転圧する。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
砂利地業に用いる 再生クラッシャランは、 コンクリートを破砕したものであり、品質にばらつきがある。 岩石を破砕したものはクラッシャランという。
2.◯
土間コンクリートの下の 防湿層は、断熱材がある場合、断熱材の直下に設ける。
3.◯
砂利地業の締固めは、 床付地盤を破壊せず、地盤を乱さないように注意して行う必要がある。
4.◯
砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、 砂又は砂利を補充して再度転圧して、締め固める。
( 5 )
地業工事に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.19)
1.床付け地盤が堅固で良質な場合には、地盤上に捨てコンクリートを直接打設することができる。
2.砂利地業では、締固め後の地業の表面が所定の高さになるよう、あらかじめ沈下量を見込んでおく。
3.土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、砂利地業の直下に敷き込む。
4.砂利地業に使用する砂利は、粒径のそろった砂利よりも砂が混じった切込砂利などを用いる。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
床付け地盤が堅固で良質な場合には、地盤上に捨てコンクリートを直接打設することができる。
2.◯
砂利地業では、締固め後の地業の表面が所定の高さになるよう、あらかじめ沈下量を見込んでおく。
3.×
土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、 土間コンクリートの直下、又は土間コンクリートの下に断熱材がある場合は 断熱材の直下に、敷き込んで施工する。
4.◯
砂利地業で用いる砂利は、 砂が混じった粒径の揃っていないものとする。
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