2.材 料
10.2.1 石 材
JIS A5003(石材)では、石材の品質は産地及び種類ごとにそれぞれ1等品、2等品及び 3等品となっているが、「標仕」では特記により等級を選択するのを原則としている。建築用の石工事では、1等品を用いるのが通常である。ただし、「標仕」では、特記がない場合に床用石材は2等品となる。
上記のJISの品質等級は、欠点の有無や色・柄のばらつきのような外観の良否を評価基準としているために、あくまで主観的な判断とならざるをえない。したがって、商取引上は、見本品を作成することにより外観上の品質を規定することが行われている。
一方、石材の品質は、外観のみならず、使用部位での要求条件に即した品質を有していることが前提となる。特に張り石では、JISで規定していない曲げ強さや金属取付部の耐力及び発錆懸念の有無等が必須の選択指標となる。いずれも、事前に検討が必要となる。10.5.1 (5) (?@) に示した留意点も参照されたい。
表10.2.1 にJISに定められた品質の基準を参考までに示す。
表10.2.1 品質の基準(JIS A5003:1995)
(2)石材の種類
?@)建築用石材は使用箇所に見合った性質、色合、感触のものが用いられており、過去の使用実績が多く、物性及び取り扱い要領がよく知られている石材の種類は、花崗岩、大理石及び砂岩である。各種石材の特徴を表10.2.2 に示す。
★建築用石材の分類
表10.2.2 主な天然石の特徴
結晶質の石材で硬く、耐摩耗性、耐久性に優れ、磨くと光沢があり、大材が得られる石材として建築物の外部・床・階段等を中心に最も多く用いられている。耐火性の点で劣るなどの欠点もある。
大理石(変成岩)
大理石は主に建物の内部で用いられる代表的な装飾石材で、石灰岩が地中の熱で変成し、再結晶した石材である。石灰質の混入鉱物によって白・ベージュ、灰、緑、紅、黒等の色がある。また、無地のほか、しま・筋・更紗・蛇紋等の模様が入り、ち密で磨くと光沢が出る。耐酸性・耐火性に乏しく、屋外に使用すると半年から一年で表面のつやを失う。
砂岩(堆積岩)
砂粒とけい酸質・酸化鉄・石灰質・粘土等が水中に堆積し、こう結したもの。一般に耐火性に優れたものが多いが、吸水性が大きく耐摩耗性・耐凍害性・耐久性に劣り、磨いてもつやは出ない。国産は少なく、インド等かだの輸入材を用いることが多い。
石灰岩(堆積岩)
石灰岩は大部分が炭酸カルシウムからなり、炭酸石灰質の殻をもつ生物の化石や海水中の成分が沈殿しあt岩石である。大理石にくらべて粗粒であるが他の石材にない独特の風合をもつ。一般には柔らかく、加工しやすい反面、取付け部耐力、曲げ強度等は他の石材に比べると小さく、耐水性に劣り、また、産出場所による品質のばらつきが大きいために、原則として内装の壁・床材として用いることがのぞましい。
安山岩(火成岩)
花崗岩とともに代表的な硬石である。石質・色等の種類が多く、強度・耐久性に優れ、特に耐火性は大きく外装用石材としても用いられる。しかし、外見は花崗岩に劣り、磨いてもつやが出ず、大材が得られない。
凝灰岩(堆積岩)
火山の噴出物、砂、岩塊片などが水中あるいは陸上に堆積して凝固した岩石で、栃木県の大谷石、静岡県の伊豆若草石が有名。
蛇紋岩(変成岩)
かんらん岩が変質したもので、黒・暗緑・黄緑・白色等が入り混じった模様があり、磨くと美しい光沢が得られる。性状は大理石とほぼ同じで、やはり屋外で使用すると光沢を失い退色する。
?A)建築に石張りを用いる箇所には意匠性、躯体保護機能等はもとより、建物の使用期間中に外観を損なったり、損傷・脱落することがなく、取付けやメンテナンスがしやすいなど、様々な性能が要求されている。現在一般的に使用されている花崗岩と大理石について、その名称・産地の例を表10.2.3および4に示すが、同一産地でも採取する山が違ったり国内の取扱い業者が違う場合には名称やカタカナ表示が異なる場合もある。石材は天然材料であり、物性値についてもあくまで参考値である。
?@花崗岩は世界各地から輸入されており、現在は韓国・インド・中国が三大供給地であり、中国産が増加している。また、例示した花崗岩には磨き仕上げを施すと風化現象が目立つ石材(例えば、シェニートモンチーク)や色調の不ぞろいが出やすい石材(例えば、マホガニーレッド)も含まれているので、過去の使用例も参照し、注意して選択しなければならない。
?A大理石はイタリア産が多く、最近は輸入品の6割以上が板石に加工され輸入されている。
なお、表中の組織は組織の粗さであり、級別は市場価格の目安である。
表10.2.3 花崗岩の石種と物性例
表10.2.4 大理石の石種と物性例
3)石材の形状・寸法
石材の形状及び寸法は特記によるが、取付け部位や工法を考慮することが求められる。一般的には、形状は矩形とし、1枚の面積は 0.8m 2 以下とする。
4)石材の表面仕上げ
仕上げの種類に対応する仕上げの程度・方法や石材の種類は、「標仕」による。また、その特徴を表10.2.5に示す。同一石材でも仕上げの種類が異なると、表面状態が変わるだけでなく、色調も大きく異なるので見本品で確認する。
なお、各種仕上げの使用状況を表10.2.6に示す。
表10.2.5仕上げの種類とその特徴
表10.2.6各種仕上げの使用状況
のみ切り
びしゃん
こたたき
b)テラゾ
1)テラゾの品質
テラゾは、JIS A5411(テラゾ)に定められており、花こう岩、大理石や石灰岩の砕石を種石とした上塗りモルタル(化粧モルタル)と一般のコンクリートに用いる川砂を骨材とした下塗りモルタル(裏打ちモルタル)を2層で振動加圧成型し、十分硬化するまで養生したのち、上塗りモルタル部を切削研磨し、大理石のような光沢に仕上げたブロックおよびタイルである。JIS規格による分類を表10.2.7に、その品質規格を表10.2.8に示す。昨今では、国産テラゾの価格が輸入石材価格を上回ることとなり、テラゾブロックはほとんど姿を消している。テラゾタイルも海外製品が輸入されている。
表10.2.7 テラゾの分類(JIS A5411:2008)
表10.2.8 テラゾの品質(JIS A5411:2008)
2)テラゾの種類
?@)種石は種類が多く、一般的には表10.2.9に示すものが使用され、寸法は 5〜12mm(3.5分下5厘止め)が標準であるが「標仕」では特記することとし、特記のない場合は、大理石で 1.5〜12mmのものとしている。
表10.2.9 テラゾ用種石の物性
?A)セメントを着色するための顔料は、耐アルカリ性・耐光性があり、コンクリートの強度や収縮等に悪影響を及ぼさない無機質系材料が使用されている。
3)テラゾの形状・寸法
テラゾブロックおよびテラゾタイルは、製作物であるため、その形状・寸法はいずれも特記される。
なお、テラゾタイルでは、規格寸法の輸入製品が流通している。
4)テラゾの表面仕上げ
テラゾブロックおよびテラゾタイルの表面仕上げは、石材の磨き仕上げに順じ、その種類・程度は特記される。
10.2.2 取付け金物
a)外壁湿式工法及び内壁空積工法用金物
1)引金物・だぼ・かずがい
?@)湿式工法・空積工法に使用する引金物、だぼ、かずがいは、「標仕」にステンレス(SUS304)と定められている。一般的なステンレス(SUS304)の種類の例を表10.2.10に示す。現状の石工事では、引金物には曲げ加工の比較的容易な JIS G4309(ステンレス鋼線)のSUS 304 W1(軟質2号、引張強さ 800N/mm 2 程度)が多く使用されている。このほかでは、SUS304-W1/2H(半硬質、引張強さ 1,200N/mm 2 程度)も使用されている。
?A)引金物、だぼ及びかすがいの径は、使用する石材の厚さとのバランスを考慮して、一般的に使用されている寸法が「標仕」に定められている。このうち、空積工法用の引金物については、この工法が内装に限定され、積上げ高さも一般的な壁高さに限定されていることから、ひとまわり細い径を許容寸法としている。一般的な湿式工法の金物の使用例を図10.3.1に示す。
?B)だぼの形状として、従来より関東方面では通しだぼが、関西方面では腰掛だぼが多く使われてきた。腰掛だぼは、石材の保持性能に問題があり、阪神大震災でも被害が多かったことから、通しだぼ形式に限定されている。
表10.2.10 ステンレス鋼線の種類の例(JASS9より)
2)受金物
受金物は、湿式工法・空積工法の場合に、石材の荷重を受けるために設ける金物で、「標仕」10.2.2(a)(2)では、入手の容易さ等を考慮して、特記がなければ、材質がSS400の山形鋼を切断加工して用いることとしている。この鋼材の品質は、JIS G3101(一般構造用圧延鋼材)に規定されており、建築構造物に最も一般的に使用されるもので、その機械的性質を表10.2.11に示す。受金物の錆止めとして。「標仕」表18.3.1 [ 鋼材面錆止め塗料の種別」に示すA種を1回塗りすることとしており、これはJIS K5625(シアナミド鉛さび止めペイント)またはJIS K5674(鉛・クロムフリーさび止めペイント)に規定される塗料である。外壁の受金物に用いる場合は、上記のA種を用いるか、またはめっき防錆処理、ステンレス製アングル材の使用等の対策を施す必要がある。受金物の使用例を図10.3.4に示す。
表10.12.11「標仕」に定められている受金物の機械的性質
3)鉄筋
引金物緊結用の流し鉄筋は、湿式工法の場合ではモルタルで被覆されるが、外壁に使用されることから耐久性を考慮して錆止め塗料塗りを行うこととしている。錆止め塗料の詳細については 18章を参照されたい。
b)乾式工法用金物
1)「標仕」で乾式工法用金物は、スライド方式かロッキング方式を特記することとしており方式が決まると形状・寸法が決まる。いずれの方式も、仕上り面精度の確保が比較的容易であることや、躯体の変更をある程度吸収可能であること等からダブルファスナー形式としている。ファスナーに使われているステンレス鋼材は、JIS G4317(熱間成形ステンレス鋼形鋼)またはJIS G4304(熱間圧延ステンレス鋼板および鋼帯)のSUS304を加工したものが一般的である。
2)石材とファスナーとの取合いは、だぼを使用するが、石材の重量、厚さ、強度等を総合的に判断して寸法を決定する。一般に乾式工法用のだぼは湿式工法用に比べて太径のものが使われる。「標仕」には標準の形式・寸法が定められている。
3)ステンレス鋼材の場合、穴あけ加工や溶接によってひずみが発生し、取付け誤差の原因となったり、現場での加工が困難であることから、ファスナーはだぼやワッシャー等全ての部品の寸法形状を決めて、工場加工し納入することが原則である。
c)特殊部位用金物
1)引金物・だぼ・かずがい
湿式工法・空積工法で施工する場合の特殊部位に使用する引金物、だぼ、かすがいは、一般部分に使用するものと同様であるが、それらの形状・寸法および用い方は、当該箇所の石材の納め方に応じて決定する。
2)ファスナー
乾式工法に用いる金物は、基本的に一般部位に用いる金物と同一のものを用いる。石材の大きさ等によっては同じ寸法の金物と取り付けられない場合もあるので、特記を原則としている。ただし、だぼの形状は、通しだぼとしている。
3)吊金物・吊りボルト
石材を上げ裏やまぐさ等の部分に取り付ける場合には、吊金物、吊りボルトや受金物等石材の自重を支える金物を用いるが、これらの場合はその都度設計し、特記された金物を用いる。軒裏側に化粧ナットを見せない場合や、各種アンカー金物を使用する場合には、材質や取付け方法とその耐力を確認して採用しなければならない。吊りボルトの頭部の処理の方法を図10.7.1に示す。
4)隔て板用金物
隔て板に使用する金物は、隔て板どうし、隔て板と前板の取合いに使用するだぼ、かすがいがあり、「標仕」に材質、寸法、形状等が定められている。隔て板上部にはこれら以外にT型、I型等の形状のステンレス鋼板を用いる場合もある。使用例を図10.7.4に示す。
d)先付けアンカー
1)アンカーの種類
「標仕」10.2.2 (d)では、アンカーの材料および寸法は特記することを原則としているが、特記がない場合は、「標仕」10.2.2 (d)(1)または(2)によるとしている。石材を構造体に締め付けるに当たって、アンカーは重要な役割を果たす。
先付けアンカーの場合は、アンカーの種類、定着長さを適切に確保すれば、その強度はアンカーボルトの耐力で決まり、信頼性の高いアンカーである。
2)乾式工法用アンカー
乾式工法用のアンカーは、ファスナーとの耐久性等のバランスを配慮してステンレス製とする。
e)あと施工アンカー
本来、アンカーは、先付けアンカーが望ましいが、施工性や施工精度に問題があるため、最近ではあと施工アンカーが多く使われている。
あと施工アンカーの場合は、下地コンクリートの状態、配筋等により必ずしみ十分な耐力が得られるような施工がしにくことがある。接着系アンカーは埋込み長さが長いことや、養生時間を必要とすることから、金属系アンカー、なかでもめねじ形(打込み式)より信頼性の高いおねじ形(締込み式)アンカーが推奨される。あと施工アンカーの引抜き耐力を確認するために、「標仕」14.1.3(b)(4)に定められた試験を行い、その結果を提出させることを原則としている。この試験はあと施工アンカーの最大耐力(破壊耐力)を求めるものではなく、設計された引張強度不足がないことを前提としている、常時引張力の作用する箇所の使用に当たっては十分な安全率をみる必要がある。(14.1.3(a)(?A)参照)
f)その他の金物
その他の金物としては、役物部分の裏側に補強のために取り付けるアングルピースや、石裏の力石を取り付けるためのだぼ、力石の代わりに取り付ける荷重受金物等、主として特殊部位に使用する金物があり、特記されたものを使用する。
特記のない場合は、実物見本、組み立て見本あるいは、物性、品質等の証明となる資料を監督職員に提出する。
10.2.3 その他の材料
a)セメントモルタル
1)使用材料
セメントモルタルの材料は、15.2.2 による。基本的に、セメントは普通ポルトランドセメント、砂は粗目とする。石材が白色系や透明度の高い大理石の場合には、川砂中の不純物によって大理石を黄変させたり、裏込めモルタルあるいは取付け用モルタルの色が表面に透けて見えることがあるので、寒水石粒等白色系の砕砂を白色ポルトランドセメントを用いる。
2)調合
セメントモルタルは使用する部位に応じて、その要求する軟度が異なり、施工性および施工後の品質に影響を及ぼす。セメントモルタルの調合は、目安が「標仕」表10.2.5に定められているが、これ以外は15章に準ずる。
3)混和材料
石工事に用いるセメントモルタルに混合される混和材料は、モルタルの用途に応じていくつかの種類がある。
?@裏込めモルタルは、躯体と石材の間を確実に充填し、充填部分にじゃんか等の欠陥が生じず、モルタルと石材や躯体との間に隙間が生じないことなどが要求されるために、減水材・分散剤等の混和材が用いられる。
?A敷きモルタルは、いわゆるバサモルと称されるもので、混和材料が使用されることは少ない。
?B張り付け用ペーストや目地モルタルには接着性・防水性等が期待され、メチルセルロース、SBRや防水剤等が用いられる。
4)取付け用モルタル
取付け用モルタルは、特に急結性を要し、硬化の早い材料を使用する。最近は止水・充填・補修用の材料である止水用セメントが多く使われている。石裏面の各種の金物は、金物表面が結露しやすく、その際にモルタル中に塩分が存在すると腐食が促進されるため、塩化カルシウムを含む急結剤は使用してはならない。
5)目地モルタル
目地モルタルは、作業性の向上、ひび割れ防止および白華防止等を目的として既調合セメントモルタルが数種類市販されており、既調合材料を使用することが望ましい。ただし、現場調合とする場合は、「標仕」表10.2.5による。
b)石裏面処理材
1)石裏面処理材が使用される目的は、主としてぬれ色および白華の防止であり、湿式工法で採用される。また、乾式工事や空積工法においても、最下段の石は水分の多い環境に取り付けられるため、ぬれ色、白華対策として石裏面処理材を使用することが望ましい。
2)石裏面処理材は、各接着剤製造所によって様々なものが開発されているが、過去の実績や不具合等の例を知っている石材施業者の指定する製品を用いるのが無難である。
3)石裏面処理材は、製作工場で施工することを原則とするが、止むを得ず現場で塗布する場合には換気に留意する。
c)裏打ち処理材
裏打ち処理材は、繊維補強タイプ(クロスヤチョップを樹脂で張り付けたもの)と、石材の荷重受けとしての力石のようなものとに分けられる。
?@)繊維補強タイプは、石材が衝撃を受けた場合の飛散・脱落防止を目的として乾式工法や空積工法の壁および上げ裏等で採用される。
?A)力石は、石材の小口に引金物を設けにくい箇所、石材荷重を納まり上見ばえよく受けるため、あるいは石材を補強するために石裏面に施すもので、乾式工法、湿式工法および空積工法で用いられる。
d)シーリング材
シーリング材の詳細は第9章6節を参照されたい。シーリング材は使用部位や目的に応じて使い分けなければならないが、石工事において留意すべき点は、目的周辺部の汚染である。
?@)成分の移行による石材そのものの汚染は、プライマーによって防止できることが多いので、プライマーを必ず使用する。その際、表面と小口との角の部分は切断状態がシャープでなく欠けていたりして、プライマーが十分塗布できず、しみが発生する要因になることがある。目地幅は、プライマー塗布の作業性等も考慮して、最低 6mm以上を確保する。
?A)ほかにもシーリング材に付着した塵あいによる汚れ等にも留意する。
?B)特に大理石の場合には、シーリング材からの揮散成分が付着した目地周辺部に、汚染が比較的多いので、事前にシーリング材製造業者および石材施工業者と協議することが望ましい。
?C)花こう岩等についても吸水率の大きい材種については同様である。
?D)汚染の観点から評価すると、表10.2.12のようになる。シーリング材は、石工事ではなくシーリング工事の範囲で取り扱われることから、硬化後の諸性能に勝る2成分形の使用がほとんどである。
表10.2.12 シーリング材による汚染の観点からの評価
e)ドレンパイプ
ドレンパイプは石裏または石目地裏に設け、浸入水の排水と通気による裏込めモルタルの乾燥促進を図り、ぬれ色や白華を防止するためのものでその仕様は特記による。石材の縦目地ごとに設けることが望ましいが、事例としては縦目地2〜3本ごとおよび出隅・入隅に配置することが多い。一般的に樹脂ネット製の25〜35φのパイプに目詰まり防止用としてクロスのメッシュを巻いたものが使用されている。
f)だぼ穴充填材
だぼ穴充填材にはセメントペースト、エポキシ樹脂、ゴムチューブ等が用いられている。それらは、次の事項に留意して選定しなければならない。
?@)だぼ穴に充填しやすい
?A)取り付け金物の形式に応じた硬さを持つ
?B)適度の接着強度をもつ
?C)石材を汚染しない
?D)適度の止水性能を持つ
?E)変質・膨張しない。