令和4年11月13日(日)
試験時間:14時15分〜16時15分( 2時間)
問題1 施工経験 記述(品質管理)
問題2 用語の説明 記述
問題3 施工管理 記述(工程表)
問題4 法 規 四肢
問題5-A 建築工事 四肢
問題5-B 躯体工事 四肢
問題5-C 仕上工事 四肢
工事概要
[ 略 ]
下記の品質管理を行った、該当工事の工事概要を記入する。
工事概要と関係のない品質管理ではNG
※木造であるのに、鉄骨の品質管理に係ることなど
予め、品質管理であれば、◯◯新築工事、施工管理であれば、△△耐震改修工事など
工事概要を記述できるように準備しておく。
事例1)
?@工種名又は作業名等:
場所打ちコンクリート杭工事
?A品質低下につながる不具合とそう考えた理由:
杭が支持層に達していない不具合が発生すると、地震に対する抵抗力を失うと考えたため。
?B?Aの不具合を発生させないために行ったこととその際特に留意したこと:
掘削長不足に留意し、スライム処理後、検尺テープによる掘削長の測定を行った。
事例2)
?@工種名又は作業名等:
コンクリート工事
?A品質低下につながる不具合とそう考えた理由:
コールドジョイントやじゃんかなどの不具合が発生すると、構造物の耐力や耐久性が低下すると考えたため。
?B?Aの不具合を発生させないために行ったこととその際特に留意したこと:
打込み区画・打込み人員配置・バイブレーターの使用方法等に留意し、連続して打設作業を行った。
事例3)
?@工種名又は作業名等:
タイル事
?A品質低下につながる不具合とそう考えた理由:
張付けモルタルの施工不良による不具合が発生すると、外壁タイルが剥落し、周囲に危険を及ぼしたり、美観性を損なったりすると考えたため。
?B?Aの不具合を発生させないために行ったこととその際特に留意したこと:
張付けモルタルの塗り付け量に留意し、1回当たりの塗付け面積は 2m 2
/人 以下とした。
解答例1)
?@工種名又は作業名等:
アスファルト防水工事
?A?@の着手時の確認事項とその理由:
下地コンクリート面に不具合があると、雨漏れの原因となるため、レイタンス、浮き、ひび割れなどがないか十分に確認する。
?B?@の施工中又は完了時の確認事項とその理由:
ルーフィングシート施工時に所定の重ね幅を確保できていないと漏水の原因となるため、長手方向、幅方向共に100mm以上確保できているか確認する。
解答例2)
?@工種名又は作業名等:
内装工事(長尺シート張り)
?A?@の着手時の確認事項とその理由:
長尺シートに巻きぐせがあると、下地面と張付けた際に効果不良を起こす恐れがあるため、施工に先立ち、長尺シートが所定の割付け寸法に裁断されていること及び巻ぐせが取り除かれていることを確認する。
?B?@の施工中又は完了時の確認事項とその理由:
床シートに段差があると、歩行の支障や剥離の原因となるため、継ぎ目部は平滑に削り取られているか確認する。
[ 用語の説明 ]
足場を建物に連結固定し、足場の変形、倒壊を防止する部材。足場の座屈を防止し、風荷重の水平力を負担するもので、労働安全衛生規則で設置が義務付けられている。
[ 施工上留意すべきこと ]
単管足場においては、垂直方向 5m以下、水平方向 5.5m以下。枠組足場では、垂直方向 9m以下、水平方向 8m以下と規定されている。取付け金物は、基準に合格した部材を使用する。
[ 用語の説明 ]
鉄筋コンクリート柱の主筋の周囲の所定の位置に配置する。柱のせん断補強筋で柱の圧縮強度やじん性を高めるもの。
[ 施工上留意すべきこと ]
鉄筋の種類、ピッチ、適正なかぶり厚をとり、末端は135°フックとし、その位置は同じ交互にする。
[ 用語の説明 ]
鉛直に設置した親杭に、掘削の進行に伴って横矢板をかませた山留め壁。
[ 施工上留意すべきこと ]
杭の根入れ部分は崩壊しないように、根固め液を注入する。
[ 用語の説明 ]
型枠工事で、相対するせき板相互の間隔を正しく保持するために使用する部材。主なものには、コーンを使用しないもの(丸セパC型)と使用するもの(丸セパB型)がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
コーン穴の処理方法について、防水下地や薄い下地の場合は丸セパB型を用い、コンクリート面と同一にモルタルを充填する。普通のモルタルでは、垂れ下がりや乾燥収縮のおそれがあるので、硬練りモルタルを用いるなどの配慮が必要である。
[ 用語の説明 ]
下地面に張付けモルタルを塗り付け、25mm角未満のモザイクタイルユニットをたたき締めて張り付ける工法。
[ 施工上留意すべきこと ]
張付けモルタルは2度塗りとし、塗り厚を3〜5mmとなるように留意する。
[ 用語の説明 ]
コンクリートの打設に際して、コンクリートの圧送開始前に、コンクリートの流動性を確保するため、輸送管内壁に潤滑膜を形成させ、また、吸入・吐出弁内部をシールするために、圧送管内に流し込むモルタルのこと。
[ 施工上留意すべきこと ]
圧送の初期に輸送管より排出されるモルタルは極めて低強度のものとなるので、先送りモルタルは、圧送後には廃棄処分とする。また、先送りモルタルは、富調合のものとする必要がある。
[ 用語の説明 ]
エチレンプロピレンゴム等を原料とし、ガラスをサッシ内で支え、サッシの溝底とガラスとの接触を避けるとともに、適当なエッジクリアランスをガラスの掛り代を確保することを目的に使用される。
[ 施工上留意すべきこと ]
セッティングブロックの位置は、両端部からガラスの横幅寸法の1/4のところに2箇所設置し、サッシ水抜き孔を塞がないようにする。
[ 用語の説明 ]
金属製折板葺き屋根の重要な構成部材のひとつで、梁と金属製折板との固定に使用する山形の接合部材。
[ 施工上留意すべきこと ]
タイトフレームと下地の溶接接合は、隅肉溶接とし、隅肉溶接のサイズは、タイトフレームの板厚と同じになるように留意する。
[ 用語の説明 ]
天井を吊る下地受けの金物のことで、コンクリートの打ち込みの際にあらかじめ埋め込む金物。
[ 施工上留意すべきこと ]
天井インサート間隔は 900mm程度とし、周辺部は端から 150mm以内に吊りボルトが配置できるように取り付ける。
[ 用語の説明 ]
敷地や建築物の高さ及び位置の基準を示すもの。
[ 施工上留意すべきこと ]
ベンチマークは2箇所以上設けて、相互にチェックできるようにする。また、ベンチマークは正確に設置し、工事中に移動しないようその周囲を囲うなど、養生を行う。
[ 用語の説明 ]
屋根露出防水絶縁工法で、下地面より発生する水蒸気を気中に放出する装置。
[ 施工上留意すべきこと ]
取付け間隔は、平場で 25〜100m 2
に1個程度、立上り部で長さ 10m間隔に1個程度を目安に、装置の排出能力に応じた分担面積とする。
[ 用語の説明 ]
シーリング工事等で、目地縁の線を通りよく仕上げるための保護テープ。
[ 施工上留意すべきこと ]
粘着力は弱いが、長時間貼り付けたままだと、テープを剥がすときに、下地の塗装等を剥がしてしまうことがあるので、マスキングテープは、作業が終了したら、直ちに剥がず。
[ 用語の説明 ]
木造在来軸組構法において、基礎に土台を締め付ける等のために、基礎に埋め込むボルトをいう。
[ 施工上留意すべきこと ]
木造在来軸組構法のアンカーボルトは、柱・間柱・土台継手の位置を避け、2.7m以内の間隔で基礎に埋め込む。
[ 用語の説明 ]
溶接欠陥のひとつ。溶接のビードや止端等に沿って母材に溝ができた状態のこと。
[ 施工上留意すべきこと ]
電流をあまり大きくせず、正しい溶接棒の角度・位置、正確な溶接速度、正しい溶接姿勢等が必要である。
(A) 1F 床躯体 (B) 1F 内装塗装
総工事金額に対する比率:13%
[ 解説 ]
1月の各実績を足して
60+390+190+50+90 =780万円
この合計金額を、総工事金額(6,000万円)で割って、
780 / 6000 × 100[%] = 13 [%}
となる。
?@不適当は作業名 耐火被覆
?A作業完了時期 3月中旬
?B3月末までの実績出来高の累計金額
4,250万円
[ 解説 ]
鉄骨工事の耐火被覆作業は、鉄骨工事のスタッド溶接が終わり、外壁工事のALC取付けが終わってから実施し、金属工事の壁、天井軽鉄下地が始まるまでに終える必要がある。1F壁、天井、2F壁軽鉄下地が3月中旬から始まっているので、3月中旬には完了している必要がある。
鉄骨工事の耐火被覆作業は、出来高表の4月の欄に、予定と実績が 60万円と記載されている。?Aより、3月に予定と実績を記入する必要がある。
したがって、3月末までの実績出来高の累計金額は、
780万円 + 1,820万円 + 1,650万円 = 4,250万円
である。
?@-3、?A-1
[ 解答解説 ]
建設業法
第24条の2
元請負人は、その請け負った建設工事を 施工するために必要な工程の細目、 作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
?B-3、?A-2
[ 解答解説 ]
建築基準法
第90条
建築物の建築、修繕、模様替又は除却のための工事の 施工者は、当該工事の施工に伴う地盤の崩落、建築物又は工事用の 工作物の倒壊等による危害を防止するために必要な措置を講じなければならない。
?D-2、?E-4
[ 解答解説 ]
労働安全衛生法
第61条
事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る 免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る 技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。
2
[ 解答解説 ]
鋼製巻尺は、工事着手前にテープ合わせを行い、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意し、うち1本は基準巻尺として保管する。
テープ合わせとは、現場で使用する鋼製巻尺と、同じ精度を有する鋼製巻尺を1本以上用意し、誤差を確認することをいう。
テープ合わせを行う時は、それぞれの鋼製巻尺に一定の張力を与えて、相互の誤差を確認する。(建築工事監理指針)
4
[ 解答解説 ]
大梁の主筋をガス圧接する場合、鉄筋径程度の縮み代を見込んで加工しないと、 定着寸法の不足や、直交部材の配筋の乱れを招くことになる。(建築工事監理指針)
1
[ 解答解説 ]
鉄筋コンクリート造の打継ぎ部の位置は、梁、床スラブ及び屋根スラブにおいては、一般にスパンの中央又は端から 1/4付近に設け、柱及び梁の水平打継ぎ部は、床スラブ又は梁の下端、あるいは床スラブ、梁又は基礎梁の上端に設ける。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編6.6.4(1))
1
[ 解答解説 ]
地震や強風などによる軸組の変形を防ぐために対角線方向に入れる補強材を筋かいという。筋かいは、つり合いよく配置し、 ねじれを生じないようにして、建物全体を強固にするために入れる。(建築工事監理指針)
3
[ 解答解説 ]
立上りと平場のアスファルトルーフィング類は別々に張り付け、立上り部のアスファルトルーフィング類は各層とも平場のアスファルトルーフィングに 150mm以上張り掛ける。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編9.2.4(4)(イ)(f))
3
[ 解答解説 ]
外壁の有機系接着剤によるタイル後張り工法で、接着剤は金ごて等を用いて平たんに塗布した後、タイルの製造所又は接着剤の製造所の指定するくし目ごてを用いて壁面に 60度の角度を保って、くし目を立てる。また、裏あしがあるタイルは、裏あし方向とくし目の方向が平行にならないようにする。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編11.3.5(2)(ウ)(c))
2
[ 解答解説 ]
日本産業規格(JIS)による建築用鋼製下地材を用いた軽量鉄骨天井下地工事において、天井のふところが1.5m以上の場合は、原則として、施工用補強部材等を用いて、次により、吊りボルトの補強を行う。なお、天井のふところが3mを超える場合は、特記による。
(ア) 水平補強は、 縦横方向に 1.8m程度で配置する。
(イ) 斜め補強は、相対する斜め材を 1組とし、 縦横方向に 間隔3.6m程度で配置する。
1
[ 解答解説 ]
壁紙の表面に付いた接着剤や手垢等は、放置しておくと しみの原因となる。そのため、壁紙を張り終わった部分ごとに 直ちに拭き取る必要がある。(建築工事監理指針)
?@-3、?A-4
[ 解答解説 ]
敷地の地盤の構成や性質などを調査する地盤調査には、一般に ロータリーボーリングが行われている。ボーリングによる掘削孔を用いて 標準貫入試験、試料の採取、地下水位の測定等の調査を行う。
また、採取された試料は各種の土質試験を行い、土質柱状図にまとめられる。
標準貫入試験は、ハンマーを自由落下させて、SPTサンプラーが地層を 300mm貫入するのに 必要な打撃回数を求める試験である。ここで得られた打撃回数を N値といい、地盤の硬軟や締り具合を推定するのに使われる。(建築工事監理指針)
?B-2、?C-1
[ 解答解説 ]
柱や壁の型枠を組み立てる場合、足元を正しい位置に固定するために、 根巻きを行う。敷桟で行う場合にはコンクリート漏れ防止に、パッキングを使用する方法や プラスチックアングルを使用する方法などがある。
フラットデッキの長手方向に対する梁へののみこみ代は、原則として、一般階では、 10mmとする。(建築工事監理指針)
?D-2、?E-2
[ 解答解説 ]
鉄筋工事において鉄筋相互のあきは、鉄筋とコンクリートの間の 付着による応力の伝達が十分に行われ、コンクリートが分離することなく密実に打ち込まれるために必要なものである。
鉄筋相互のあきの最小寸法は、隣り合う鉄筋の平均径(呼び名の数値)の1.5倍、粗骨材最大寸法の1.25倍、 25mmのうちで、最も大きい値以上とする。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 5.3.5(4)(ア)(イ)(ウ))
?F-4、?G-3
[ 解答解説 ]
1群のボルトの締付けは、群の中央から周辺に向かう順序で行う。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 7.4.7(4))よって、図の dのように行っていく。
トルシア型高力ボルトの締付け後の確認は、
・ピンテールが 破断していること。
・一次締め付けの際につけたマークのずれにより、 共回り及び 軸回りが生じていないこと。
・ナットの回転量は、各ボルト群のナットの平均回転角度 - 30°から平均回転角度 + 30°までの範囲であること。
・ボルトの余長は、ねじ1山から6山までの範囲であることを確認する。
(公共建築工事標準仕様書建築工事編 7.4.8(1)(ア)(a)〜(d))
?@-4、?A-2
[ 解答解説 ]
アスファルト防水の密着工法において、平場部のアスファルトルーフィング類の張付けに先立ち、コンクリートの打継ぎ箇所等で防水上不具合のある下地は、 幅50mm程度の絶縁用テープを張り付け、その上に幅 300mm以上の ストレッチルーフィングを増張りする。
アスファルトルーフィング類の張付けは、空隙、気泡、しわ等が生じないように均一に押し均して、 下層に密着するように行う。
(公共建築工事標準仕様書建築工事編 9.2.4(4)(ア)(a)(b))
?B-3、?C-3
[ 解答解説 ]
改良圧着張りは、モルタル下地面に張付けモルタルを塗り、モルタルが 軟らかいうちにタイル裏面にも同じ張付けモルタルを塗ってタイルを張付ける工法である。
ハンマー等でタイルを入念にたたき押し、 1段ごとに上から下に向かって張り進める。
張付けモルタルの1回の塗り付け面積の限度は、張付けモルタルに触れると手に付く状態のままタイル張りが完了できることとし、 2m 2
/人以内かつ、 60分以内に梁おける面積とする。1回のタイルを張り終わったとき、モルタルの硬化の程度により、タイル周辺にはみ出しているモルタルを除去する。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 11.2.6(3)(ウ)(a)(d))
?D-4、?E-2
[ 解答解説 ]
金属屋根工事において、金属板葺の下葺にアスファルトルーフィングを用いる場合、野地面上に軒先と平行に敷き込み、軒先から 上へ向かって張る。上下(流れ方向)は 100mm以上、左右(長手方向)は200mm以上重ね合わせる。なお、 横方向の 継目位置は重ねない。
留付けは留付け用釘又はステープルにより、重ね合せ部は間隔 300mm程度、その他は要所に留め付ける。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 13.2.3(4)(ア)(a)(b))
?F-2、?G-1
[ 解答解説 ]
塗装工事における吹付け塗りは、スプレーガンを塗装面から 30cm程度離した位置で、塗装面に対して 直角に向け、平行に動かし塗料を噴霧する。噴霧された塗料は、一般に中央部ほど密になりがちで、周辺部が粗になりやすいため、一列ごとに吹付け幅が 1/3程度重なるように吹き付け、塗膜が均一になるようにする。(JASS 18)