【 仕上工事 】
( 1 )
外部仕上げ改修工事に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.28)
1.既存防水層撤去後の下地コンクリート面の軽微なひび割れは、新規防水がアスファルト防水のため、アスファルト防水用シール材により補修した。
2.コンクリート下地面の複層仕上塗材の既存塗膜の劣化部は、高圧水洗工法にて除去した。
3.既存露出アスファルト防水層の上に、アスファルト防水熱工法にて改修するため、下地調整材としてポリマーセメントモルタルを用いた。
4.外壁石張り目地のシーリング材の劣化した部分を再充填工法にて改修するため、既存シーリング材を除去し、同種のシーリング材を充填した。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
防水層撤去後の下地コンクリート面の軽微なひび割れは、新規防水が絶縁工法の場合であれば、 シール材により補修することができる。
2.◯
旧塗膜の除去方法には、ディスクサンダー等によって削る方法のほか、 高圧水洗工法等により除去する方法、溶解・膨潤・軟化させる方法、焼く方法がある。(建築改修工事監理指針)
3.×
既存露出アスファルト防水層の上に、アスファルト防水熱工法により改修する際の 下地調整材は、ストレッチルーフィングである。(建築改修工事監理指針)ポリマーセメントモルタルは外壁仕上げに使用し、表面の軽微な欠損部に適用する。
4.◯
再充填工法で改修する場合、既存シーリング材を除去し、 同種又は異種のシーリング材を再充填する。既存よりも高い耐久性が求められる場合は、耐久性の高い異種の材料を用いる。
( 2 )
内装改修工事における既存床仕上げ材の除去に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。ただし、除去する資材は、アスベストを含まないものとする。(令和2年後期_No.32)
1.コンクリート下地の合成樹脂塗床材は、ブラスト機械を用いてコンクリート表面とともに削り取った。
2.モルタル下地面に残ったビニル床タイルの接着剤は、ディスクサンダーを用いて除去した。
3.モルタル下地の磁器質床タイルの張替え部は、はつりのみを用いて手作業で存置部分と縁切りをした。
4.根太張り工法の単層フローリングボードは、丸のこを用いて適切な寸法に切断し、根太下地を損傷しないように除去した。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
合成樹脂塗床材の除去は、ブラスト機械をよりコンクリート表面を 3mm程度の深さまで削りとる。(公共建築改修工事標準仕様書)
2.◯
下地面に残ったビニル床タイルの接着剤は、アスベストを含んでいない場合、 ディスクサンダーを用いて除去できる。(公共建築改修工事標準仕様書)
3.×
磁器質床タイルの張替え部分の撤去は、撤去部分を ダイヤモンドカッター等を用いて縁切りし、はつり器具等を用いて撤去する。(公共建築改修工事標準仕様書)
4.◯
乾式工法のフローリング張り床材の撤去は、丸のこを用いて適切な寸法に切断し、 ケレン棒によりはがし取る。(公共建築改修工事標準仕様書)
( 3 )
モルタル塗り仕上げ外壁の改修におけるアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.32)
1.モルタルの浮き部分に使用するアンカーピンの本数は、一般部分を16本/m 2 とした。
2.アンカーピン固定部の穿孔の深さは、構造体コンクリート面から30mmとした。
3.穿孔後は、孔内をブラシで清掃し、圧搾空気で接着の妨げとなる切粉を除去した。
4.アンカーピン固定用エポキシ樹脂は、手動式注入器を用いて、孔の表面側から徐々に充填した。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
浮き部分に対するアンカーピンの本数は、特記がなければ、 一般部分は16本/m 2
、指定部分(見上げ面、ひさしのはな、まぐさ隅角部分等をいう。)は 25本/m 2
とする。(公共建築改修工事標準仕様書:建築工事編4章外壁改修工事)
2.◯
アンカーピン固定部の穿孔は、コンクリート用ドリルを用い、使用するアンカーピンの直径より約1〜2mm大きい直径とし、壁面に対して直角に穿孔する。穿孔は、マーキングに従って行い、構造体コンクリート中に 30mm程度の深さに達するまで行う。(公共建築改修工事標準仕様書:建築工事編4章外壁改修工事)
3.◯
穿孔後は、 孔内をブラシ等で清掃後、 圧搾空気、吸引機等で接着の妨げとなる 切粉等を除去する。(公共建築改修工事標準仕様書:建築工事編4章外壁改修工事)
4.×
アンカーピン固定用エポキシ樹脂は、手動式注入器を用い、アンカーピン固定部の 最深部から徐々に注入する。(公共建築改修工事標準仕様書:建築工事編4章外壁改修工事)
( 4 )
内部仕上げの改修工事に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.32)
1.コンクリート壁下地に塗られたモルタルは、一部軽微な浮きが認められたので、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法で補修した。
2.新たに張るタイルカーペット用の接着剤は、粘着はく離(ピールアップ)形をカーペット裏の全面に塗布した。
3.軽量鉄骨天井下地において、新たに設ける吊りボルト用のアンカーとして、あと施工の金属拡張アンカーを用いた。
4.軽量鉄骨壁下地において、新たに設ける下地材の高速カッターによる切断面には、亜鉛の犠牲防食作用が期待できるので、錆止め塗装を行わなかった。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
アンカーピンニング部分エポキシ樹種注入工法は、1箇所の浮き面積が 0.25m 2
未満の浮きに対する工法である。1箇所の浮き面積が 0.25m 2
以上の浮きには、アンカーピンニング全面エポキシ樹脂注入工法等が用いられる。(建築改修工事監理指針)
2.×
タイルカーペット用接着剤はJIS A 5536に規定する粘着はく離形(ピールアップ形)のアクリル樹脂系エマルション形接着剤が一般的に使用されているが、過度なせん断荷重が加わる場所では、ずれやはがれが生ずる場合があるため、粘着はく離形ではなく、接着強度の高い接着剤を選択する必要がある。
3.◯
軽量鉄骨天井下地において、新たに設ける吊りボルト用のアンカーがある場合は、あと施工の金属拡張アンカーを用いる。
4.◯
軽量鉄骨壁下地において、新たに設ける下地材の高速カッターによる切断面には、亜鉛の犠牲防食作用が期待できるので、錆止め塗装を行わなくてよい。
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