2016年12月30日
アレルギーの治療を嫌がる子…放っておくと喘息になる?
アレルギーの治療は根気が必要なため、途中で嫌になってしまうことがあるのも理解できます。これまでの薬が効かなかったため、子どもが受診や服薬を嫌がって放置しているが、このままだと喘息に移行するか?というママからの質問に対し、看護師さんたちは何と答えているでしょうか。
ママからの質問:「アレルギー性鼻炎から喘息に移行することはありますか」
『12歳の子どもがダニアレルギーとすぎ花粉のアレルギーを持っており、ひどいアレルギー性鼻炎で通年、鼻水が出ている状態です。アレルギー科や耳鼻科で処方してもらった薬でも症状が緩和されず、本人が受診を嫌がるため、現在は通院も抗アレルギー薬の服用もしていません。このまま放っておいても大丈夫なのでしょうか。薬を飲まず放置していると、いずれ喘息に移行してしまうことがあるのでしょうか。(40代・女性)』
喘息に移行するケースは多いので注意が必要
アレルギー性鼻炎を治療せず放っておくと、慢性化して喘息に移行するケースは多いようです。薬も、ますます効きにくくなる恐れがあります。
『アレルギー性鼻炎も喘息も、ダニやホコリ、花粉などのアレルギーですから、鼻炎を放置しておくと喘息に移行する場合があります。悪化させないためには、できるだけアレルゲンを避けた生活環境を作ることです。部屋はこまめに掃除し、ホコリをためないようにしてください。(産科看護師)』
『アレルギー性鼻炎が慢性化すると、喘息に移行する子どもは多いです。しかも、人によっては慢性化した鼻炎を放置したままで、大人になってから喘息になる人もいますので注意が必要です。アレルギー薬や鼻炎薬も慢性化してしまうと、少し薬を飲んでもすぐには効かないことがあります。(内科看護師)』
『最近では新しいアレルギー薬が出ていますので、必ず耳鼻科に受診し、自分の鼻の状態に合った薬を継続して内服することが大切です。薬を飲んで症状が緩和されても、ダニに触れたり花粉の季節になると鼻炎が起きて喘息になることもありますので、根気よく治療をすることが必要です。(内科看護師)』
治療の必要性を子どもに理解させて受診を
アレルギー性鼻炎をこのまま放置すると、鼻水だけの問題では済まなくなります。子どもが嫌がるから受診しないというのではなく、親として治療の必要性を子どもに理解させるよう努める必要があるでしょう。
『鼻炎も放っておくと炎症がひどくなり、頭痛や耳鳴り、口臭もひどくなり、集中力が低下してしまう人もいます。そうなると手術が必要になりますので、学業に支障をきたすことになります。常に鼻水が出ていると、見た目にもよい印象は受けないでしょう。理解できる年齢でもありますので、その辺りをきちんと本人に説明して耳鼻科に受診することをおすすめします。(内科看護師)』
アレルギー性鼻炎を放置すると、喘息に移行するケースは多いようです。慢性化すると薬が効きにくくなるだけでなく、頭痛や口臭、集中力にまで影響が及ぶこともあり、手術が必要になることも。子ども自身にも治療の大切さを理解させ、受診するのがベストというアドバイスでした。