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カネヒキリ亡くなる

今週はダービーの盛り上がり一色に染められるはずだったが、非常に残念なニュースが入ってきてしまった。

JCダート、フェブラリーSなどダートのG?T7勝を挙げたカネヒキリ(父フジキセキ、母の父デピュティミニスター)が亡くなった。14歳だった。種付け中の事故だったという。

お父さんのフジキセキが大好きだったということもあるが、このカネヒキリという馬もほんとうに大好きだった。先日のレッドディザイア(父マンハッタンカフェ)の死の際にも悲しい気持ちになったが、オークスという牝馬の祭典に、オークスで名勝負を演じた名牝の死にはあえて触れないでいた。しかし、レッドディザイアもカネヒキリもたいへんな功労馬である。やはり立て続けの訃報に触れずにはいられない。

カネヒキリは度重なる屈腱炎に泣かされながら、そのたびに必ず蘇えり、そして何度でも頂点に立った。カネヒキリは不屈だった。カネヒキリは不撓だった。そのたびごとに私たち競馬ファンは、馬券が的中したかしないかによらず、いつも大きな感動を受けた。競馬はほんとうに素晴らしいと、カネヒキリには何度も再確認させてもらった。

カネヒキリと同じ勝負服の名馬といえば、同じダートで活躍した怪物クロフネもそうだが、やはり芝の英雄ディープインパクトが思い浮かぶ。常に圧倒的な強さで順風満帆のまま現役を引退し、現在は種牡馬としてもディープ一色の時代に突入しているが、カネヒキリも間違いなく、ディープインパクトとそん色ないヒーローだったと私は思う。

まだデビューしていない産駒がこれから続々デビューを果たすことになるはずだし、これから新たなカネヒキリ産駒がこの世に姓を受けるはずである。ファンとしては、そんなカネヒキリの血を受け継ぐ競走馬たちに、夢の続きを託す以外にない。

波乱万丈の生涯に幕を閉じたカネヒキリ・・・まさかこんなに早く旅立つことになるとは思わなかった。あまりにも残念である。

お疲れ様でした。
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