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日曜新潟〜第18回アイビスSD(G?V)

こんなにひどい風雨じゃ競馬はお休みだろうなぁと思って確認したら、3場すべて「芝ダート共に良馬場」で競馬は無事に行われた。日本もああ見えてけっこう広い。

この時期は例年高校野球のほうで忙しくなってしまうのだが、しかし競馬がお休みでない以上、新潟千直のアイビスサマーダッシュは見逃すことができないレースである。

個人的にもこのレースはそこそこ長くやっている競馬で2番目の高額払い戻しを受けたレース。高配当という意味でも5本の指に入るか入らないかくらいの馬券だったから、このレースの的中はたった1回だけれども、私にとってはゲンの良いレースなのだ(と思い込んでいるのだ)。

さてアイビスSDのレース検討に入るわけだが、このレースに限らず新潟千直コースはどうしても真ん中よりも外目の枠が有利になってくる。というよりも、未使用の外ラチ付近が一番よく伸びるから、どの馬も外側に持ち出すため、内枠だとロスになってしまうのがまずは1つ目のポイント。

そして一般的なスプリント戦とは異なるスプリント戦であることも考慮する必要がある。直線コースというコース形態はもちろんそうだが、コース自体の問題ではなく、直線1000mというコース形態によってもたらされる各馬への利害・・・これが最大のポイントとなる。

一般にスプリント戦は「スタミナはないけれどスピードはある」というタイプの馬が活躍する。ものすごく短絡的な発想だけれども、まああながち完全な間違いではない。

では、同じくらいのスピードがあって、スタミナには少々差がある2頭がスプリンターズSで競った場合、どちらが有利に働くだろう?もちろんスプリント戦は肉弾戦だから、スピードとかスタミナとかそういうのとは別の根本的な体力(体格)の差も考慮しなければならず、着差が小さくなる短距離戦だから、多少なりとも展開も影響は与える。

私はやっぱり「スタミナがあるほう」が有利に働くと解釈する。理由は、自分と似たライバルよりも多少キツイくらいのペースで行っても持ちこたえることができるからである。そもそもスタミナとは、スピードの持続である。だから、スピードが重要なレースこそ、実はスタミナが重要になってくるのだ。

オルフェーヴル産駒の牝馬モルフェオルフェから入る。私は同父のロックディスタウンが圧倒的人気でシンガリ負けを喫したフラワーCでもこのモルフェオルフェのほうを本命にしていたのだが、中山の芝1800mを逃げ切るだろうと予想した背景には、少なからず「スタミナ」の要素があった。

若い時期の3歳牝馬どうしなら、モルフェオルフェが多少キツイ流れをつくっても捕まえられないんじゃないの?と考えたのである。この馬がスピードに勝ったタイプに出たのは、お父さんの気性が90%くらい関係していると思う。残りの10%は、お父さんのように妙なことをしでかさず、最後まで一生懸命走ってくれるところ。

賞金別定のレースだから、ハンデ戦のように斤量差が生じやすくなる。またこの時期はもう3歳も古馬も一緒に走る関係から、モルフェオルフェは51kgで出走できるメリットが大きい。

前走は裸同然の49kgだったが、斤量込みの力関係が違いすぎて、ずいぶん早く抜けすぎてソラをつかったのが最後に迫られた原因。若い木幡騎手もずいぶん外を回って逃げていた。あれは着差以上の完勝と判断できる。

新潟千直に替わって相手は一気に強くなり、斤量は2kg重くなるが、モルフェオルフェが本来内包している「スタミナ」の助けがあれば、あっと言わせる可能性はけっこう高い気がしてならない。枠もベスト。ベテランの江田騎手にも期待。

相手はこのレースだけにすべてをかけたような騎乗をする西田雄一郎騎手が乗るブロワ(父メイショウボーラー)にした。これまで何人もの騎手を乗せてきたが、西田騎手はここで初コンビ。スイッチのタイミングとしてはベストに近い。外枠。モルフェオルフェ同様、あっといわせてほしい。

13番枠〜15番枠までは新潟千直の韋駄天Sのワンツースリーが出そろった。コース実績を軽視することはできない。ノットフォーマル(父ヴァーミリアン)、ダイメイプリンセス(父キングヘイロー)、レッドラウダ(父ダイワメジャー)3頭とも軽視できない。

同じく新潟千直の駿風Sでダイメイプリンセスの3着があるナインテイルズ(父ローエングリン)は、上記3頭が今回斤量増なのに対し、こちらは当時よりも1?s軽い56kgで出られるからこれも押さえる必要がある。

明らかにデムーロ人気と思しきラブカンプー(父ショウナンカンプ)だが、確かにこういう特殊で難しいコースこそ、作戦を考え尽くすデムーロなら買わなければならないだろう。アペルトゥーラ(父マツリダゴッホ)あたりまでは手広く押さえたい。

ともあれ、とにかく台風にはお気を付けください。

◎ モルフェオルフェ
○ ブロワ
▲ ノットフォーマル
△ ナインテイルズ、ダイメイプリンセス、レッドラウダ、ラブカンプー、アペルトゥーラ

日曜中京〜第66回トヨタ賞中京記念(G?V)

小回り福島、函館のハンデ2000m戦が難しいレースになるのはおなじみだが、意外と中京マイルのハンデ戦中京記念が一番難しかったりする。このレースの最大のポイントは、フラガラッハが出ているかどうか・・・

まあ冗談はさておき、そのくらいコース適正・・・というか、かなり力を要する芝に適性があるかどうかが重要なポイントになる。今年は馬場よりも気温のほうが気になってしまうが、中京の芝コースはエクイターフが導入されていなかったころの福島芝コースと似たところがある。

というのも、開幕週はとてつもなく速い馬場なのに、1日でも雨開催で行われると一気に馬場が重くなる特徴があるから。今年の中京も、連日の晴天に灼かれたような芝コースでありながら、ささくれ立ったようなパワーを要する芝コースになると読む。まあこの読みがはずれても、土曜の競馬で確認して修正すればいいや。

もうひとつのポイント。今年は非常にハイレベルのメンバーで、ハンデ差はそこまで大きくならないという点にも注意が必要か。どちらかといえば賞金別定戦に近いイメージで、あまり斤量にはとらわれずにアプローチしたい気が個人的にはする。

フラガラッハほど強烈ではないにしても、昨年の覇者ウインガニオン(父ステイゴールド)はここで巻き返す可能性がある。昨年より500g重い57.5kgならハンデはそれほど気にすることはない。とはいいつつ、軽ければ軽いに越したことはない。昨年もすべてがうまくいったウインガニオンとコンマ3秒差なら悪くなかったムーンクレスト(父アドマイヤムーン)から入る。

ハンデは昨年と同じく据え置き55kgだから、計算上は6着だった昨年よりも前進が可能。そして何よりこの馬、今年のメンバーではおそらく一番の中京巧者であるという点。フラガラッハがいたらかなわないが、この馬は中京では崩れない。上りがかかる競馬が向くのだ。

相手も、多少上がりがかかったほうがいい57kgガリバルディ(父ディープインパクト)を狙う。こちらは一昨年の覇者だから、疑う余地がないくらいの中京芝マイルの巧者。

押さえで買いたい馬はたくさんいるが、とにかく毎回人気薄で私の大親友であるムーンクレストが軸なら、多少手広く買っても文句は言われないだろう。

まずはウインガニオンと並ぶトップハンデのブラックムーン(父アドマイヤムーン)、そして54kgは恵まれた感があるリライアブルエース(父ディープインパクト)、3歳が挑戦するにしてはハイレベルだが、53kgならやれて不思議ないフロンティア(父ダイワメジャー)、速い馬場に適性がないアメリカズカップ(父マンハッタンカフェ)あたりまでは当然押さえる。

穴っぽいところでは、過去2回56、57kgの中京記念でシンガリ負けを喫していたマイネルアウラートが、なぜか年齢を重ねた3回目で馬券に絡んできそうな気もするのは、やはり父ステイゴールドの「ワケわからん激走」の予感があるから。人気サイドだとは思うが、大外の56.5kgグレーターロンドン(父ディープインパクト)までは押さえが必要だろう。

このレースはけっこう相性がいいので、フラガラッハのとき以来の的中を目指す。

◎ ムーンクレスト
〇 ガリバルディ
▲ ウインガニオン
△ ブラックムーン、リライアブルエース、フロンティア、グレーターロンドン、マイネルアウラート
重注 アメリカズカップ

函館〜第54回函館記念(G?V)

夏のハンデG?Vはとにかくひと筋縄では収まらず、波乱〜大波乱が期待できるレースが目白押し。サマーシリーズ云々は置いても、函館記念は「大波乱が期待できるハンデG?V」である。

雨は微妙だが、基本的には内を回ってこられる軽ハンデ・人気薄の馬を狙いたい。今年は例年以上に差しも決まっていて、展開がカギを握りそうだが・・・時間がないから簡単に予想だけ。

◎ クラウンディバイダ(前走より2kgもらって54kg、内々ぴったりを回ってくる)
○ エアアンセム(ちょっと足りないからこそ工夫次第で攻略できるコース)
▲ エテルナミノル(今年は差しが決まる、展開向くとハマる可能性ある馬と騎手)
△ トリコロールブルー(将来を考えたらここでは負けられぬ)
△ ブラックバゴ(好枠生かせるチャンス大)
△ ナイトオブナイツ(外寄りの枠にシフトした分前走ほどは・・・)
△ マイネルハニー(前走58kgでも着ほど負けていない)
△ ゴールドサーベラス(展開待ちだがハンデは魅力、状態戻れば・・・)

ロジチャリス、ブレスジャーニーあたりも警戒しておきたいが、とても手が回らなそうにない。ハンデ戦だからおもしろいですねー・・・

日曜福島〜第54回七夕賞(G?V)

いろいろなことがある。
W杯はいろいろあって、日本代表は惜しくもベスト8入りを逃した。そして西日本と北海道を襲った豪雨。被災された方々はほんとうにお気の毒様ですとしかいえないのだが、その「いろいろ」の中でもここで触れなければならない残念な事件が1つ起こってしまった。

個人的にも尊敬してやまなかった角居勝彦調教師の酒気帯び運転・逮捕の報道である。腹が立ちすぎて詳しいところまでは読んでいないが、事実関係はどうやら間違いないらしい。

角居調教師といえば、日本だけでなく世界のホースマンが目標に掲げる、まさに日本を代表するホースマンであることは間違いない。無名ホースマンならよいというわけでも、私のように無名人間ならよいというわけでもないが、日本のみならず、世界諸所のホースマンや競馬ファンを失望させた罪は大きい。

どんなに名馬を育て、どんなに名伯楽であったとしても、ファンや関係者が失望するような愚行を伴ったらダメである。若い人間ならまだしも、もう(競馬の世界では)先も長くないわけだし、自ら引退をほのめかすくらいなのだから、なんなら今すぐにでも免許を返上してさっさとおさらばすりゃあいい。

・・・とは、きっと誰も言わないだろう。事実、それでは関係者や競走馬に(さらなる)迷惑がかかってしまう。でもやっぱりどんなにすごい人間であってもエライ先生であっても、昨日今日のアンチャンみてえなことしてんじゃねえよこのクソが!と、せめて私は言っておきたい。

こんなことを書いてもきっと何のプラスにもならない。この気持ち、わかる人は少ないと思う。今までもいろいろな不祥事があった競馬会だが、それについて深く触れたことはたぶん一度もなかった。でも、角居先生だから、やっぱり言わなきゃダメなのだと思ったので、ちょっと汚いことばで申し訳ないが、今度ばかりは書かせてもらった。

いけない。思いのほか長くなってしまった。今週は穴屋にとっては重要なレース、ハンデの七夕賞が行われる。地元福島のファンのみならず、このレースを心待ちにしているファンは全国に多数いるはずである。私ももちろんそのひとりだ。

ダイワレーダース(でしたっけ?)が勝つまで、1番人気馬が26連敗だかなん連敗だかそのくらい波乱が起こりやすいレースである。ちなみにその間、(途中からではあるが)私も七夕賞は連敗続きで、現在も継続している。七夕賞の人気馬を上回ろうかという私の連敗記録もなかなかのものとはいえるだろう。

さて、今年は12頭と少々こぢんまりした出走頭数だが、しかしメンバーはやはり今年もまた混戦ムードばりばりである。しかも雨の影響で、馬場はすこぶるアヤシイ。前日正午30分過ぎ現在、芝コースは稍重で天気は小雨。おそらく午後には止み、明日はギリギリ良馬場で行われることになるだろう。

とはいえ、完全に回復しない芝コースで競馬が行われることになるから、開幕週とは打って変わった「パワーを要し時計がかかる良馬場」の前提で考察したい。

思い切ってメドウラーク(父タニノギムレット)から入る。この馬、とにかく道悪に良績が集中している。お母さんの系統の影響が強いとは思われるが、父方もブライアンズタイムの系統だけに、まあとにかく重苦しいタイプに出たのだろう。

前走米子Sは勝ち馬から「2秒」も捨てられた大差のブービー負け。しかし勝ったベステンダンクは5馬身もぶっちぎったコースレコードタイの大駆けだった。要は、勝ち馬だけが特別に強かったのだ。当時56kgだったメドウラークは今回54kg、穴をあける丸田騎手・・・天気は不安定なこの時期だけに、馬場の回復が遅れるようなことがあれば、チャンスはあると思う。

相手も人気薄。追い込んでくるバーディーイーグル(父ブライアンズタイム)にした。昨年、一昨年も同じような斤量で七夕賞をつかわれていたが、ここ2年は時計が速すぎた。2分くらいかかってくれると、メドウラークともどもチャンスがめぐってくるのだが・・・柴田善騎手とのコンビは「どうにかなったドモナラズ!」のイメージがオーバーラップする。

この時期、多少時計がかかるこういうコースではステイゴールド系の出番。人気でも53kgワンブレスアウェイ、逃げなくても競馬できそうな57kgマイネルミラノのステイゴールド産駒2騎は押さえる。

あとは、こちらも人気サイドのマイネルサージュ、サーブルオールのハービンジャー産駒2騎、そして内枠3頭からプラチナムバレット(父マンハッタンカフェ)、キンショーユキヒメ(父メイショウサムソン)、マイネルフロスト(父ブラックタイド)までは押さえたい。

人気薄2頭が軸なので、とにかく手広く買って拾いにいく。

◎ メドウラーク
○ バーディーイーグル
▲ マイネルサージュ
△ ワンブレスアウェイ、マイネルフロスト、キンショーユキヒメ、マイネルミラノ、プラチナムバレット

中京の別定G?VプロキオンS(ダート1400)は、芝の新馬以来の実質初距離となるインカンテーション(父シニスターミニスター)に注目。この馬は深いダートが合わないだけに、道悪ならここはチャンス。同父のキングズガード、穴っぽいところでは1年ぶりとなる中京巧者ブライトライン(父フジキセキ)にも注目している。
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