2013年07月19日
スノーフェアリー引退
スノーフェアリーをご存知ないという競馬ファンはあまりいないと思うが、とにかくものすごい牝馬だった。
エリザベス女王杯を連覇し、愛チャンピオンスS、英愛オークス、香港Cなどを優勝し、凱旋門賞でも3着という実績を誇ったイギリスの女傑・スノーフェアリーが、持病の屈腱炎を再発し、ここで引退することになった。
まあ正直言って、このタイミングでの引退というのは残念であるというのが半分、そして、ほっとしたというのが半分である。
2年にわたって京都の外回りコースで見せたあの奇跡的な脚は、その血を後世に伝えるべきであることを十分に感じさせるだけのものがあった。
京都外回りコースというと、近年ではオルフェーヴルを破り、ゴールドシップに先着したトーセンラーが得意の舞台として知られるが、しかしあの当時はやはり何と言っても芦毛の牝馬・メイショウベルーガだった。
五冠女王のアパパネにも先着し、普通ならG?Tタイトルを手にしているはずのエリザベス女王杯だった。
しかし、ベルーガとベルーガのファンの夢を、その鼻先からあまりにも荒々しく奪い取ってしまったのが、このスノーフェアリーだった。
あの末脚はまさに「規格外」、メイショウベルーガも、翌年のアヴェンチュラも、あまりにも簡単に遊ばれてしまった。
当時を知らない日本の競馬ファンに説明するなら、あの末脚はまさに「英国版オルフェーヴル」であった。
だから昨年、私は凱旋門賞でオルフェーヴルとスノーフェアリーが対戦するのをひそかに楽しみにしていた。
そして、前年の覇者・デインドリームよりも地元シャレータよりも、もちろん勝ったソレミアよりも、このスノーフェアリーこそオルフェーヴルにとってもっとも怖いと感じていた相手だった。
残念ながらスノーフェアリーは脚部不安で回避しなければならなかったが、やはりオルフェーヴルとの激突は本当に見てみたかったなぁ・・・
そして父・インティカブ産駒のスノーフェアリー、実は非常に「安い馬」だったというのも有名な話である。
何しろ、私だってちょっとがんばれば買えるだけのお馬さんだったのだから、そういうところから見ても、この馬は本当に「規格外」のスーパー牝馬だった。
オルフェーヴルが種牡馬になったら、ぜひこのスノーフェアリーとの間に、その子を見てみたいなぁ・・・
いずれにしても、無事引退でき、無事繁殖に入れるわけだから、これはひとまず良いニュースととらえたい。
スノーフェアリー・・・私が尊敬した牝馬——長い間おつかれさまでした。
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