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お楽しみ重賞ふた鞍

G?Tレースはもちろんワクワクするし楽しいのだが、G?Tの中休みの今週は、別の意味で非常にお楽しみ感が強いレースである。ダービーが終わり、安田記念が終わると春のロングラン府中開催も残りわずか、この時期の風物詩的レースは波乱含みのG?Vエプソムカップ(別定芝1800m)である。その裏開催阪神ではとんでもない波乱も期待できるハンデ戦マーメイドステークス(内回り芝2000m)ということで、まだ一度も当てたことがないこれらのレースに、今年もチャレンジである。


日曜東京〜第33回エプソムC(G?V)

先週の安田記念があまりにも例外的な流れになったため、今週の府中の馬場を読むのが少し難しいが、ダービーで芝の状態がピークになるように調整されているフシもあって、その2週後のエプソムCは、それまでインコースをロスなく回ってきた馬しか伸びない府中コースでも、例年ボチボチ外差しが決まり始めるころ合いではある。

このタイミングで行われる別定G?V戦だけに、例年ならそこまでハイレベルのレースは期待できないが、今年は牝馬のルージュバック(父マンハッタンカフェ)が頭ひとつ抜け出る力関係か。他にも屈腱炎の重症から見事によみがえってきたナカヤマナイト(父ステイゴールド)も59kgながら実績は断然で、ポテンシャルでいえば今回はデムーロを配してきた58kgフルーキー(父リドーツチョイス)、そしてリアルスティールの全兄でかつてはダービー候補の最右翼にも目された時期もあったラングレー(父ディープインパクト)もいるから、今年は例年以上にレベルは高い。

マイネルミラノ(父ステイゴールド)が先手を奪い、ステラウインド(父ゼンノロブロイ)あたりがこれに続くと思われる。最内枠を引いたラングレーと石橋騎手あたりも積極策に出るかもしれないが、執拗に前をうかがう組は見当たらず、おそらく平均ペース。決め手勝負のレースになる。

ようやく本来の身体が戻ってきた印象があるG?T馬マイネルホウオウ(父スズカフェニックス)の復活に期待する。これまでは本調子のころにくらべて、数字ばかりではなく、見た目にもなかなか絞れてきていない印象もあったが、しかし前走新潟外回りマイルの谷川岳Sでは身体をだいぶ絞って復活の兆し十分の内容の3着。前半行きたがった分ラストで甘くなったが、丹内騎手は内に入れてうまく乗っていた。

気温も上がり、もうひと搾りできそう。幸い今回も内枠。今度は力まずに流れに乗りたい。もともと牝系は非常にタフ。骨折の大けがは痛かったが、本質的には成長力が魅力の配合だろう。マイルG?T勝ちはあるが、本質的にはこのくらいの距離がベストと思われる。マイネルホウオウの巻き返しに期待したい。

相手は人気でも54kgは明らかに有利なルージュバックの復活にも期待したい。府中の1800m戦で大外枠は悲しいが、しかし折り合いに問題あるタイプではないし、戸崎騎手なら不利を最小限にとどめて回ってきてくれるはず。こちらも復活のシーンは十分。

単騎濃厚なマイネルミラノは押さえておかなければならないし、実績あるフルーキー、そして絶好調のロジチャリス(父ダイワメジャー)、安定株のラングレー、そしてベテランも侮れないサトノギャラント(父シンボリクリスエス)、本質的にこのくらいの距離が良さそうなショウナンバッハ(父ステイゴールド)まで押さえる。

◎ マイネルホウオウ
〇 ルージュバック
▲ マイネルミラノ
△ ショウナンバッハ、フルーキー、ロジチャリス、ラングレー、サトノギャラント


日曜阪神〜第21回マーメイドS(G?V)

はじめからわかりきってはいるが、非常に難しい組み合わせ。しかしこのレースはハンデ戦らしく上下のハンデ差が大きくなるからおもしろい。今年も49kg〜56kgと7kgもハンデ差がある。しかもトップハンデが唯一のG?Tホースであるメイショウマンボはわかるが、軽ハンデの組はほとんど条件馬というのもマーメイドSならでは。

しかも今年は低調なメンバーばかりではなく、逃げ先行タイプも少なくないから、なかなかおもしろいレースが期待できる。ただ、なんといっても難しいのがメイショウマンボの取捨。ふつう買えないが、さすがにこのメンバーだと走っても不思議ない気がしないでもない。毎年あのトーホウシャインの激走の再現を狙って馬券を買うが、たまにはG?T馬の復活があってもよいではないかという気がする。

ただし、やはりメイショウマンボは買えない。いつも稽古は順調で、レースに行くとまったくダメダメということは、気持ちの問題しか考えられない。気持ちの問題だから急に走る気になられると困るが、幸四郎騎手にとっては涙のオークスでもわかるとおり、自分を復活させてくれた最愛のパートナーである。変則三冠牝馬メイショウマンボももう6歳。無理に変わることを望まない気がしないでもない。

前回は乗り替わりが悪いほうに出た51kgヒルノマテーラ(父マンハッタンカフェ)から入る。前走は前が止まらない京都で位置取りを悪くしてしまったのがすべて。しかし昇級戦で後手を踏みながらも勝ったリラヴァティからはコンマ3秒差で当時は55kgだった。近走は成長のあとが見られるだけに、ここは期待したい。

相手は、トーセンビクトリーや前出リラヴァティなど、牝馬限定重賞なら即通用しそうな相手と接戦続きの52kgレッドオリヴィア(父ジャングルポケット)にした。中団で流れに乗ればチャンスは大きい。

前走は休み明けながらマイルの速い流れで十分な競馬だったココロノアイ(父ステイゴールド)が、今後を占う意味では注目したい1頭。横山典弘騎手に手が戻って当然首位を狙う。あとは阪神得意のハピネスダンサー(父メイショウサムソン)、リラヴァティ(父ゼンノロブロイ)も53kgなら当然首位を狙えるし、リラヴァティら有力先行馬をマークできるウインリバティ(父ダンスインザダーク)は展開が向きそう。そして有力シュンドルボン(父ハーツクライ)はハンデだけ。このあたりまでだろう。

まあメイショウマンボに語れたとしてもまったく悔いはないが、みな無事に良い競馬をしてきてもらいたい。


◎ ヒルノマテーラ
〇 レッドオリヴィア
▲ ココロノアイ
△ リラヴァティ、シュンドルボン、ハピネスダンサー、ウインリバティ
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