2017年03月04日
第54回報知杯弥生賞(G?U・皐月賞トライアル)
芝スタートという不思議なコース設定もあってか、「フェブラリーSは今年の最初のG?T!」なんて言われても、いまいちピンとこない。だからハズレたなどと言い訳はしないが、しかし「弥生賞」ともなると、自然と力が湧いてくる。
今週は阪神で桜花賞トライアルのチューリップ賞が行われ、注目のフランケル牝馬ソウルスターリングがもう間もなく出走、おそらくこのコラムを書き終えるころには前哨戦の勝負を決しているはずである。
おそらくリスグラシューの武騎手は、先に抜け出したルメール・ソウルスターリングの脚を測ることに徹するはず。かといって、これら2頭を負かせる馬がいるとも思えないので、土日とも注目ではあるが、馬券的妙味は断然弥生賞である。
さてその弥生賞、タイトルにも記した通り「皐月賞トライアル(3着までに皐月賞への優先出走権が与えられる)」として行われるレースだが、過去に幾多の名馬を輩出してきた歴史からもわかるとおり、このレース、皐月賞以上にダービーとのかかわりが大きいレースである。
理由は簡単で、「速い馬」が勝つとされる皐月賞とこのトライアル弥生賞とでは、コースなどの条件がまったく同じなだけで、両者はまったく別のレースが行われることになるから。そんな厳しいレースの前に、あえて厳しいレースをする必要はないのだ。
本当に厳しいのはダービーよりも皐月賞のほうで、弥生賞は皐月賞よりもダービーのほうに似るというのがひとつのヒントになる。だから弥生賞はダービーとのつながりが例年濃くなるのだ。現時点での力関係や馬の器用さの面で皐月賞は負けたけれど、ダービーでもやれる、あるいはダービーでこそのタイプを弥生賞で探すのもひとつのアプローチの方法。
今年は新種牡馬ルーラーシップの子ダンビュライトにした。ダイナカールの一族は、ルーラーシップのお母さんのエアグルーヴやその妹アドマイヤグルーヴなど、府中や京都など広いコースでこその典型的な「巧者」だった。ルーラーシップはその傾向を産駒によく伝えている印象がある。
ダンビュライトのお父さんのルーラーシップ自身は、どうも勝ち身に遅いというか、勝負への執着がないというか、スタートで跳ねて弾んじゃうというか、なかなか難しい現役時代だったが、多くの産駒はそのスケールを感じさせるだけに、ここまでの成績はともかくとして、種牡馬としてはかなり良い滑り出しとなっている印象がある。
中でもこのダンビュライトの出世はルーラーシップの種牡馬としてのイメージを高めている。まだ全然緩いが、暖かくなるころには・・・を予感させるスケールを感じさせる。その片鱗が、名馬輩出の宝庫である弥生賞で見られればいいな、という程度の本命ではあるが、今回の人気を見ると買いたくなるなぁ・・・
相手は、ダンビュライトと同じような理由でエピファネイアの半弟、リオンディーズの全弟、つまりシーザリオ産駒であるグローブシアター(父キングカメハメハ)を買いたい気もするのだが、平均的な流れを好位でラクに追走できそうなハーツクライ産駒のマイスタイルという馬にも注目したい。
中山の坂が少し心配になる血統と走りだが、大外のディアシューター(父サムライハート)あたりが行ったにしても、人気のダイワギャグニー(父キングカメハメハ)がこれをあえてつつくようなことはしないはずだから、マイスタイルが粘り込める可能性が高いのではないか・・・という読み。
先週も横山典とサクラが3着に踏みとどまってくれていたらかなりのボロ儲けだっただけに、今週はひとクセあるオッサンの騎乗で取り返したいと考える。今のところ5番人気だから購買意欲もますグローブシアターはいちおう単穴評価まで。
おそらくダンビュライトやグローブシアターあたりがこんな人気にとどまる世代だから、男馬の路線は必然的な混沌なのだろうが、もしここでコマノインパルス(父バゴ)がアッサリなんていうことになると、共同通信杯のスワ−ヴリチャード、暮れのホープフルS勝ちのレイデオロとともにこの世代では頭ひとつ抜け出すことになる。
しかしこの馬はダービーよりも皐月賞向きという気がするのだが・・・それならば、休み明けながら前走京都2歳Sでは迫力満点の追い込みを見せたカデナには改めて注目の必要があるし、折り合いは心配だが、堀厩舎のサトノマックス、これらディープインパクト産駒2騎にも注目したいところ。
まったく人気のないところで気になるのは、デビュー勝ちの内容が素晴らしかったテーオーフォルテ(父ハービンジャー)という馬。さすがにここは敷居が高い印象はあるが、3着くらいなら可能性がなくはない気がする。
もし雨が降ったら最内枠のベストアプローチ(父ニューアプローチ)にも注意ということで、今年の弥生賞は、「揉まれない」ことを祈りつつ、大器ダンビュライトに期待したい。
◎ ダンビュライト
〇 マイスタイル
▲ グローブシアター
△ カデナ、サトノマックス、テーオーフォルテ、コマノインパルス、ダイワギャグニー
重注 ベストアプローチ
今週は阪神で桜花賞トライアルのチューリップ賞が行われ、注目のフランケル牝馬ソウルスターリングがもう間もなく出走、おそらくこのコラムを書き終えるころには前哨戦の勝負を決しているはずである。
おそらくリスグラシューの武騎手は、先に抜け出したルメール・ソウルスターリングの脚を測ることに徹するはず。かといって、これら2頭を負かせる馬がいるとも思えないので、土日とも注目ではあるが、馬券的妙味は断然弥生賞である。
さてその弥生賞、タイトルにも記した通り「皐月賞トライアル(3着までに皐月賞への優先出走権が与えられる)」として行われるレースだが、過去に幾多の名馬を輩出してきた歴史からもわかるとおり、このレース、皐月賞以上にダービーとのかかわりが大きいレースである。
理由は簡単で、「速い馬」が勝つとされる皐月賞とこのトライアル弥生賞とでは、コースなどの条件がまったく同じなだけで、両者はまったく別のレースが行われることになるから。そんな厳しいレースの前に、あえて厳しいレースをする必要はないのだ。
本当に厳しいのはダービーよりも皐月賞のほうで、弥生賞は皐月賞よりもダービーのほうに似るというのがひとつのヒントになる。だから弥生賞はダービーとのつながりが例年濃くなるのだ。現時点での力関係や馬の器用さの面で皐月賞は負けたけれど、ダービーでもやれる、あるいはダービーでこそのタイプを弥生賞で探すのもひとつのアプローチの方法。
今年は新種牡馬ルーラーシップの子ダンビュライトにした。ダイナカールの一族は、ルーラーシップのお母さんのエアグルーヴやその妹アドマイヤグルーヴなど、府中や京都など広いコースでこその典型的な「巧者」だった。ルーラーシップはその傾向を産駒によく伝えている印象がある。
ダンビュライトのお父さんのルーラーシップ自身は、どうも勝ち身に遅いというか、勝負への執着がないというか、スタートで跳ねて弾んじゃうというか、なかなか難しい現役時代だったが、多くの産駒はそのスケールを感じさせるだけに、ここまでの成績はともかくとして、種牡馬としてはかなり良い滑り出しとなっている印象がある。
中でもこのダンビュライトの出世はルーラーシップの種牡馬としてのイメージを高めている。まだ全然緩いが、暖かくなるころには・・・を予感させるスケールを感じさせる。その片鱗が、名馬輩出の宝庫である弥生賞で見られればいいな、という程度の本命ではあるが、今回の人気を見ると買いたくなるなぁ・・・
相手は、ダンビュライトと同じような理由でエピファネイアの半弟、リオンディーズの全弟、つまりシーザリオ産駒であるグローブシアター(父キングカメハメハ)を買いたい気もするのだが、平均的な流れを好位でラクに追走できそうなハーツクライ産駒のマイスタイルという馬にも注目したい。
中山の坂が少し心配になる血統と走りだが、大外のディアシューター(父サムライハート)あたりが行ったにしても、人気のダイワギャグニー(父キングカメハメハ)がこれをあえてつつくようなことはしないはずだから、マイスタイルが粘り込める可能性が高いのではないか・・・という読み。
先週も横山典とサクラが3着に踏みとどまってくれていたらかなりのボロ儲けだっただけに、今週はひとクセあるオッサンの騎乗で取り返したいと考える。今のところ5番人気だから購買意欲もますグローブシアターはいちおう単穴評価まで。
おそらくダンビュライトやグローブシアターあたりがこんな人気にとどまる世代だから、男馬の路線は必然的な混沌なのだろうが、もしここでコマノインパルス(父バゴ)がアッサリなんていうことになると、共同通信杯のスワ−ヴリチャード、暮れのホープフルS勝ちのレイデオロとともにこの世代では頭ひとつ抜け出すことになる。
しかしこの馬はダービーよりも皐月賞向きという気がするのだが・・・それならば、休み明けながら前走京都2歳Sでは迫力満点の追い込みを見せたカデナには改めて注目の必要があるし、折り合いは心配だが、堀厩舎のサトノマックス、これらディープインパクト産駒2騎にも注目したいところ。
まったく人気のないところで気になるのは、デビュー勝ちの内容が素晴らしかったテーオーフォルテ(父ハービンジャー)という馬。さすがにここは敷居が高い印象はあるが、3着くらいなら可能性がなくはない気がする。
もし雨が降ったら最内枠のベストアプローチ(父ニューアプローチ)にも注意ということで、今年の弥生賞は、「揉まれない」ことを祈りつつ、大器ダンビュライトに期待したい。
◎ ダンビュライト
〇 マイスタイル
▲ グローブシアター
△ カデナ、サトノマックス、テーオーフォルテ、コマノインパルス、ダイワギャグニー
重注 ベストアプローチ
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