2019年05月05日
重賞"1行"回顧〜第24回NHKマイルC+ひとくされ文句
2とおりの意味で「あまり触れたくないレース回顧」なので、スルーしようというズルい考えに至る前に書き留めておく。まずは例によって結果のおさらいから。
1 アドマイヤマーズ 大外は厳しいと思ったが内がごちゃつき外も十分伸びる馬場だった。会心の勝利
2 ケイデンスコール 昨年「先の馬」のイメージをまだ引きずっていた。己の節穴っぷりに驚く。
3 カテドラル 今さらながら、こんなに良血馬だとは思わなかった・・・
4 ▲ダノンチェイサー 不運だったが大きな不利のあとも気持ちを切らさずよく伸びた。人馬とも立派。
5 グランアレグリア 行くに行けず、かぶされると弱みが・・・今回は後者だった。やむを得ぬ敗戦。
6 ヴァルディゼール 線が細いがこの時計で乗り切れたのは収穫。着以上に立派。
7 △ハッピーアワー まさかあの位置からになるとは・・・スタートで終了
8 △トオヤリトセイト 一瞬「お」という脚。しかし見せ場まで。なかなか奥がありそう。
9 △ワイドファラオ 絶好位から。あれで止まるのは力不足。時計が足りなかった。
10 △グルーヴィット 不利が痛かった・・・あれで戦意喪失の感
11 マイネルフラップ シブい脚を披露。奥あるかも。ただし春の府中向きではない。
12 プールヴィル 先行しても味はない気が・・・
13△ファンタジスト デキ落ち?まあ府中のマイルはごまかしが利かないだけにまたしても距離?の疑い
14○クリノガウディ— 4角入り口で不利あった?いい感じだったが力不足
15 ヴィッテルスバッハ 前止まらない府中G?Tでは厳しい
16 イベリス 府中マイルの逃げ切りは至難の業。しかしもうちょいやれてもいいと思うが・・・
17◎ミッキーブラック スピード負けもあるが、やはり覇気がなくなっているなぁ・・・去勢?
18 ロードグラディオ 記念出走?
という具合に、私の本命対抗は惜しくもブービーと14着だった。あとちょっとだったのに。それはさておき、またまた起こってしまったG?Tでの不利。そしてまたまたルメールが加害者、そしてまたまたまた川田騎手が被害者。
起こった出来事から考察するなら、フタ(ダノンチェイサー=川田)をこじ開けようというルメールの意図が働いたことに起因していた。それ自体は特に問題がない。特に欧米ではおなじみだし、大きな問題ではない。
ただ今回大問題になったのは、グランアレグリアがモタレたのとルメールがフタをこじ開けようとしたタイミングが重なってしまったところ。結果的に、あのジェンティルドンナとオルフェーヴルの「タックル」と同じような形になってしまった。非常に後味が悪い。
ただしグランアレグリアはその前からフラフラしていただけに、こうなることは(世界を股にかけるトップジョッキーなら少なくとも)予測できたはず。はっきり言って「大チョンボ」である。
以前ルメールはアンカツ元ジョッキーと対談した際に、「日本の(中央)競馬はイージーね」と語っていたことがあった。アンカツさんも笠松出身だけに、JRAの競馬はイージーであるように感じていたらしい。
しかしルメールよ、それは違う。いや、少なくともそう語っていた7〜8年くらい前には違った。当時の日本の競馬はイージーではなかった。世界のどの国よりもシビアなルールだった。そのルールの縛りがあったからこそ、G?Tともなればめったなことでは降着が起こるような後味悪いレースにはならなかったのだ。
日本のジョッキーはみなちゃんと中央競馬のルールを把握していた。だから危険をあらかじめ察知し、ラフなプレーは極力起こさないような騎乗だったのだ。だから当時の中央競馬のルールは、世界規模で見ても尊敬に値するルールだったはずである。
繰り返すが、当時の日本競馬はイージーなどではなく、シビアだった。それでは競馬がつまらないなんていう声も確かにあったが、それはまた別の話。ルールはルールだ。乗り役が「イージーだ」なんていう印象を抱くこと自体、JRAの短期免許の制度に瑕疵があるとしか思えない。
奇しくもジェンティルドンナとオルフェーヴルの一件があったその翌年から、現行ルールへと改正されたが・・・それ以降、いつ大きな事故が起こっても不思議ではないような、非常にラフな競馬が多くなってしまった。しかも有力馬を一手に担うルメールの騎乗はあまりにもひどい。目に余るラフプレー(ととらえられてしまう騎乗)が多い。
と同時に、今回は藤沢厩舎(外厩云々はさておき)の責任も重い。勝利至上主義は仕方がないところだが、大きなツケはすでに回ってきているではないか。かろうじて一命はとりとめたが、ジャンプではなく、平地競走でのあまりにも危険な事故が最近多すぎやしないか?
ルール改正後、これじゃあ大きな事故が起こるぞ・・・私だけではなく、ちょっと競馬をかじったことがある人は異口同音にそう語った。JRAからすれば「世界基準」のつもりだろうが、そんな基準はどうでもよい。ここは日本だ。尊敬に値するルールを改正してまで醜い競馬を増やして何の得があるのか・・・
あ、あった。得をする人(たち)がいますね。まあ大きな声じゃ言えないけれど。日本の競馬をクッソつまんなくしている「ごく一部」の連中が。その意味では、もしかしたら藤沢厩舎も(もちろん加害者であることに変わりはないが)被害者の一員だったのかもしれない。
それと川田騎手のダノンチェイサーについてもひと言。皐月賞のときは、今回ほど悪質ではなく、しかも勝ち負けを左右しかねない接触だっただけに(だからこそ審議が長引いた)、もうちょっと突っ込んで、勝負に徹する発言をしてもよかったのではないか・・・そう感じた。
川田騎手は、少なくとも現時点で私が知る限りにおいては、今回もルメールを責めるような発言は一切していない。手のひらを返すようだが、これは素晴らしいと思う。
あれだけの不利を受け、しかも短期間に2度も被害に遭ったのだ。腹の中が煮えくり返っているのは誰にだってわかる。そんなとき、ひと言でも加害者を責めるようなことを口走れば、もう止まらなくなってしまう。その気持ち、私には痛いほどよくわかる。
なかなか難しいこととは思うが、切り替えて頑張ってほしいし、何よりダノンチェイサーの脚元や精神面に悪影響が及ばないことを願いたい。
1 アドマイヤマーズ 大外は厳しいと思ったが内がごちゃつき外も十分伸びる馬場だった。会心の勝利
2 ケイデンスコール 昨年「先の馬」のイメージをまだ引きずっていた。己の節穴っぷりに驚く。
3 カテドラル 今さらながら、こんなに良血馬だとは思わなかった・・・
4 ▲ダノンチェイサー 不運だったが大きな不利のあとも気持ちを切らさずよく伸びた。人馬とも立派。
5 グランアレグリア 行くに行けず、かぶされると弱みが・・・今回は後者だった。やむを得ぬ敗戦。
6 ヴァルディゼール 線が細いがこの時計で乗り切れたのは収穫。着以上に立派。
7 △ハッピーアワー まさかあの位置からになるとは・・・スタートで終了
8 △トオヤリトセイト 一瞬「お」という脚。しかし見せ場まで。なかなか奥がありそう。
9 △ワイドファラオ 絶好位から。あれで止まるのは力不足。時計が足りなかった。
10 △グルーヴィット 不利が痛かった・・・あれで戦意喪失の感
11 マイネルフラップ シブい脚を披露。奥あるかも。ただし春の府中向きではない。
12 プールヴィル 先行しても味はない気が・・・
13△ファンタジスト デキ落ち?まあ府中のマイルはごまかしが利かないだけにまたしても距離?の疑い
14○クリノガウディ— 4角入り口で不利あった?いい感じだったが力不足
15 ヴィッテルスバッハ 前止まらない府中G?Tでは厳しい
16 イベリス 府中マイルの逃げ切りは至難の業。しかしもうちょいやれてもいいと思うが・・・
17◎ミッキーブラック スピード負けもあるが、やはり覇気がなくなっているなぁ・・・去勢?
18 ロードグラディオ 記念出走?
という具合に、私の本命対抗は惜しくもブービーと14着だった。あとちょっとだったのに。それはさておき、またまた起こってしまったG?Tでの不利。そしてまたまたルメールが加害者、そしてまたまたまた川田騎手が被害者。
起こった出来事から考察するなら、フタ(ダノンチェイサー=川田)をこじ開けようというルメールの意図が働いたことに起因していた。それ自体は特に問題がない。特に欧米ではおなじみだし、大きな問題ではない。
ただ今回大問題になったのは、グランアレグリアがモタレたのとルメールがフタをこじ開けようとしたタイミングが重なってしまったところ。結果的に、あのジェンティルドンナとオルフェーヴルの「タックル」と同じような形になってしまった。非常に後味が悪い。
ただしグランアレグリアはその前からフラフラしていただけに、こうなることは(世界を股にかけるトップジョッキーなら少なくとも)予測できたはず。はっきり言って「大チョンボ」である。
以前ルメールはアンカツ元ジョッキーと対談した際に、「日本の(中央)競馬はイージーね」と語っていたことがあった。アンカツさんも笠松出身だけに、JRAの競馬はイージーであるように感じていたらしい。
しかしルメールよ、それは違う。いや、少なくともそう語っていた7〜8年くらい前には違った。当時の日本の競馬はイージーではなかった。世界のどの国よりもシビアなルールだった。そのルールの縛りがあったからこそ、G?Tともなればめったなことでは降着が起こるような後味悪いレースにはならなかったのだ。
日本のジョッキーはみなちゃんと中央競馬のルールを把握していた。だから危険をあらかじめ察知し、ラフなプレーは極力起こさないような騎乗だったのだ。だから当時の中央競馬のルールは、世界規模で見ても尊敬に値するルールだったはずである。
繰り返すが、当時の日本競馬はイージーなどではなく、シビアだった。それでは競馬がつまらないなんていう声も確かにあったが、それはまた別の話。ルールはルールだ。乗り役が「イージーだ」なんていう印象を抱くこと自体、JRAの短期免許の制度に瑕疵があるとしか思えない。
奇しくもジェンティルドンナとオルフェーヴルの一件があったその翌年から、現行ルールへと改正されたが・・・それ以降、いつ大きな事故が起こっても不思議ではないような、非常にラフな競馬が多くなってしまった。しかも有力馬を一手に担うルメールの騎乗はあまりにもひどい。目に余るラフプレー(ととらえられてしまう騎乗)が多い。
と同時に、今回は藤沢厩舎(外厩云々はさておき)の責任も重い。勝利至上主義は仕方がないところだが、大きなツケはすでに回ってきているではないか。かろうじて一命はとりとめたが、ジャンプではなく、平地競走でのあまりにも危険な事故が最近多すぎやしないか?
ルール改正後、これじゃあ大きな事故が起こるぞ・・・私だけではなく、ちょっと競馬をかじったことがある人は異口同音にそう語った。JRAからすれば「世界基準」のつもりだろうが、そんな基準はどうでもよい。ここは日本だ。尊敬に値するルールを改正してまで醜い競馬を増やして何の得があるのか・・・
あ、あった。得をする人(たち)がいますね。まあ大きな声じゃ言えないけれど。日本の競馬をクッソつまんなくしている「ごく一部」の連中が。その意味では、もしかしたら藤沢厩舎も(もちろん加害者であることに変わりはないが)被害者の一員だったのかもしれない。
それと川田騎手のダノンチェイサーについてもひと言。皐月賞のときは、今回ほど悪質ではなく、しかも勝ち負けを左右しかねない接触だっただけに(だからこそ審議が長引いた)、もうちょっと突っ込んで、勝負に徹する発言をしてもよかったのではないか・・・そう感じた。
川田騎手は、少なくとも現時点で私が知る限りにおいては、今回もルメールを責めるような発言は一切していない。手のひらを返すようだが、これは素晴らしいと思う。
あれだけの不利を受け、しかも短期間に2度も被害に遭ったのだ。腹の中が煮えくり返っているのは誰にだってわかる。そんなとき、ひと言でも加害者を責めるようなことを口走れば、もう止まらなくなってしまう。その気持ち、私には痛いほどよくわかる。
なかなか難しいこととは思うが、切り替えて頑張ってほしいし、何よりダノンチェイサーの脚元や精神面に悪影響が及ばないことを願いたい。
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