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第96回凱旋門賞/第50回スプリンターズS

今週からいよいよ秋のG?Tシリーズがスタート、当然例年どおりスプリンターズステークスが行われるわけだが、しかし個人的にはやはりフランス・ロンシャン・・・ではなく、今年はシャンティイで行われる凱旋門賞のほうにどうしても注目が集まる。

凱旋門賞は過去にエルコンドルパサー(2着)、ディープインパクト(3位→失格)、オルフェーヴル(2着2回)と、世代やその時代のエースというだけでなく、歴史に名を残す日本競馬史上最高レベルの馬たちが挑み、涙を呑んできたレースである。

いつしか「日本の悲願」といわれるようになり、今では毎年のように世代のチャンピオンたちが挑戦し続けているが、他の海外G1で日本馬が勝つのが当たり前の時代へと変遷を遂げながらも、どうしても「欧州最高峰」の凱旋門賞だけは先頭ゴールが許されていない。

今年は、失意という意味では最も大きかった日本の至宝・ディープインパクトの息子、今年のダービー馬マカヒキが挑む。まだ世代のチャンピオンとしての地位が確立できているわけではないマカヒキに、果たして世界最高峰とも言われる凱旋門賞を制するだけの力があるのか、まずはその点が日本の競馬ファンにとっては大きなポイントになるだろう。

かつてエルコンドルパサーは、「日本の馬に勝てるわけがない」と戦前一部メディアで酷評されながらも、レース後は勝ち馬である歴史的名馬モンジューとともに大喝采を浴び、後日「勝ち馬は2頭いた」と報じられたサムライ(外国産馬だが)だった。もちろん過去の日本の名馬の足跡もあったが、やはりエルコンドルパサーが凱旋門賞に通じる固く閉ざされた道をこじ開けてくれたのだ。

その後何頭か凱旋門賞に挑戦したが、中でもディープインパクトとオルフェーヴルは別格の参戦だった。しかし不運だったのは、ディープやオルフェは海外でもすでに注目の的となっていたこと。特に、前年自爆するような形で偉業を逃したオルフェーヴルの2回目の凱旋門賞は、その厳しいマークで完全につぶされたような内容だった。

マカヒキはそういう立場ではないということだけでも大きなプラスがある。シャンティイをよく知るルメールで挑戦できるメリットも大きい。しかも、トリッキーだとの声も聞かれるが、いやいやロンシャンにくらべればまったく競馬しやすいシャンティイでの開催というのも大きなプラスだ。

エルコンドルパサーもディープもオルフェも、日本では酷量に相当する斤量を背負わされたが、逆に日本よりも軽い斤量で挑戦できる3歳という立場のマカヒキは、過去の名馬よりもはるかに大きなメリットである。

凱旋門賞というレースは、世界中のホースマン誰もが本気で勝ちたいと願うレース。オルフェーヴルで2回凱旋門賞に乗ったクリストフ=スミヨンは、「凱旋門賞は戦争だ」と断言している。今年はポストポンド(父ドバウィ)という実績では頭ひとつ抜けた馬がいる。ポストポンドをめぐる「戦争」が、今年はシャンティイで序盤から繰り広げられることになる。

とすると、マカヒキがポストポンドから離れた位置で競馬できれば、決め手にまさるだけに、十分チャンスはあるはず。マカヒキが「日本の悲願」をついに達成する日が、ついに数日後に迫っている・・・などと、ちょっとだけ考えたりもした。しかし今は、その思いはない。

ルメールの実質の勝利宣言はいただけない。2回目のオルフェーヴルのときと雰囲気が似てきている。オルフェーヴルは何かとやんちゃで何かしらやらかすのではないかという恐怖心が、人間の側に染みついていた。「オルフェーヴルに乗るなんて簡単だよ」と鼻で笑っていたスミヨンも、オルフェーヴルのほんとうの怖さを、1回目の凱旋門賞のほんのあと100mのところで思い知らされた。ところが、である。

あの冷徹な男が悔し涙を流したと伝えられるが、そのスミヨンが翌年乗ったフォワ賞での勝ちを体感し、ゴール前200mくらいから「うわぁぁぁぁぁ!すげぇぇぇぇ!!!!」というこころの叫びがスミヨンの身体を突き破って私たちにも痛いほど伝わってきたことが思いだされる。それは、「オルフェーヴルの完成形」を体感したスミヨンの「確信」が陣営にも伝わった瞬間でもあった。ほころびは、まさにそこにあったのだ。

本番では、日本では経験することがない厳しいチェックを受け、レース中内から外から激しく身体をこすられ、走りながら怒りがおさまらない様子のオルフェーヴルの姿が悲しかった・・・
どんな競馬でもできる、位置取りも枠も関係ない・・・当時のオルフェーヴル陣営の思いは、今のマカヒキの陣営にも通じるところがある気がする。

しかも、今年から日本でも凱旋門賞の馬券を購入することができる。だからこそ、私は今回ニガテなスプリンターズSではなく、凱旋門賞の予想という形でコレを書いているのだが。日本人が馬券を買えるということは、当然あのころのオルフェーヴル以上に、マカヒキの馬券は売れることになる・・・マカヒキの実力がどの程度なのか、正直まだ私にはわからないが、オルフェーヴルやディープインパクト以上に「支持の偏差」が生じるマカヒキの、馬券的な魅力は半減なのである。

ただし、ディープインパクトやオルフェーヴルが勝てなかったのだからマカヒキが勝てないという論調は明らかな誤りである。確かに、ディープやオルフェと10回走ってマカヒキが1度でも先着できることはないかもしれない。しかし、だから凱旋門賞でマカヒキが勝てないという理屈が成り立たないことだけはつけ加えておきたい。

で、馬券のほうは・・・
実はゴールドシップが勝った皐月賞、私の本命は、デビュー2連勝で臨んできたシルバーウエイブというジャングルポケット産駒だった。残念ながらその皐月賞が引退レースとなり、大きな可能性を秘めながらわずか3戦でターフを去った。もちろん血統的にゴールドシップの大ファンではあるが、私の中では、あの世代はシルバーウエイブだったのだ。

今年の凱旋門賞の出馬表を見て、正直ちょっと驚いた。シルバーウエイブが出走している!?

いや、そうではなかった。よく見ると、「シルバーウェーブ」というフランスの4歳男馬(父シルヴァーフロスト)だった。しかも、その鞍上は、オルフェーヴルを「自分のキャリアで最高の馬」と評した凱旋門賞2勝ジョッキーのクリストフ=スミヨンである。オルフェーヴルと同じく、フォワ賞を快勝して4歳で臨む凱旋門賞だ。

父シルヴァーフロストは、父方がケンマールを経由したハイエストオナーからのタフな流れ、母方はダンチヒの系統だけに強いノーザンダンサーのクロスがある。一方母方はリヴァーマンの系統で、牝系はあまり活発ではないものの、馬場が重くなるといかにも・・・のタイプか。

同じく凱旋門賞に出走したゴールドシップや、偉大な挑戦者だったオルフェーヴルのことを自然と思いださせてくれるシルバーウェーブとスミヨンのコンビに、私にとって初めての馬券チャレンジとなる凱旋門賞を託したい。

今年はやけにアイルランドからの出走が多い気もするが、やはり凱旋門賞は牝馬に注目ということで、人気が予想されるイギリス牝馬のレフトハンド(父ドバウィ)ではなく、父に凱旋門賞馬サガミクスを持つフランスの6歳牝馬シルジャンズサガにちょっと注目して馬券を楽しみたい。まあなんとなく「雨待ち」っぽい予想にはなってしまうが・・・

◎ シルバーウェーブ
〇 シルジャンズサガ
▲ レフトハンド
△ ポストポンド、ハイランドリール、マカヒキ、ニューベイ


スプリンターズSのほうも予想だけ。

日曜中山〜第50回スプリンターズS(G?T)
◎ スノードラゴン
〇 レッドファルクス
▲ ダンスディレクター
△ ビッグアーサー、ソルヴェイグ、レッツゴードンキ、サクラゴスペル、サトノルパン
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