2017年01月07日
日曜中山〜第33回フェアリーS(G?V)
正月競馬の開催3日目は東西とも若い3歳馬による外回りのマイル戦が行われる。年が明けて2歳馬たちが一斉に3歳に昇格すると、もうすぐにクラシックを占うレースが大半を占める。正直、ちょっと前までは西のシンザン記念も東のフェアリーステークスも、とてもクラシックでは通用しないメンバーで行われてきたが、しかしシンザン記念はもう今はすっかり「出世レース」へとリニューアルされている。
タニノギムレット、ジェンティルドンナ、敗れはしたがその素質の高さは改めて実感されたオルフェーヴルなど、一時代をその後築くことになる名馬輩出の宝庫・・・これが現在のシンザン記念の印象である。そういう意味で今年も大注目であることは間違いない。
しかし馬券の妙味という意味では、同じマイル戦でも牝馬限定のフェアリーSのほうがずっとおもしろい。私は正直あまりシンザン記念を買わないが、フェアリーSは大好き。あとちょっとでかなりの高配当をゲットできるのに・・・というその「ちょっと」がなかなか的中できないでいる。今年こそ・・・と思っているし、そういう波乱要素に富んだレースはやっぱり楽しい。
つい2日前の中山金杯では、ツクバアズマオーが前走とまったく異なる流れをまったく同じような勝ち方で快勝していた(つまり、ツクバアズマオーはどうやら「本物」か)が、内が伸びないとかそういうことではない。G?T馬クラリティスカイはしっかり2着を確保して私の馬券を台無しにしてくれた。
その意味では、内外の極端なバイアスはない。ということは、中山外回りだからやっぱり「内枠有利」ということになる。しかも今回は内で先行しそうな組が多いから、中山外回りのマイル戦、この時期の牝馬のレースとしては、もしかしたら多少ペースが上がるかもしれない。
中心は、土曜朝の段階では7番人気だから想定よりもだいぶ売れてしまっているが、芦毛のモリトシラユリ(父クロフネ)にした。あまり競馬しやすい枠とは言えないが、ツクバで優勝した吉田豊騎手へのスイッチ、そして何より天気が怪しいということで、パワータイプのモリトシラユリに波乱を期待したファンの注目が集まってしまったのかもしれない。
デビュー4走目の前走はダートを勝ちあがって未勝利脱出、今回は除外が7頭も出る抽選を突破しての出走だから、印象は地味。しかしこの芦毛はたいへんな名牝系(シラオキ系)の一族。この時期の中山コースはいかにも・・・というパワーは父方のクロフネだけではなく、タフなスタミナを伝える牝系からの影響が強い印象がある。
だいぶ古い話で恐縮だが、同じ開催の中山外回りのAJCCに出走したスペシャルウィークは懐かしいダービー馬。スペシャルウィークといえばシラオキ系の代表格、というより、モリトシラユリもスペシャルウィークもレディーシラオキの一族である。
フランスの名手で、当時はいろいろな意味で若かったオリビエ・ペリエ騎手がこのスペシャルウィークの手綱をAJCCで執ったが、ファーストコンタクトの際には「本当にこれがダービー馬か?」という印象を持ったそうだ。稽古での動きがあまりにも凡庸だったからである。
実際レースでも、これまでにないくらい激しくかかってしまうほどスペシャルウィークの状態は悪かった。しかし直線では楽に抜け出して快勝——それはダービー馬なのだから当たり前だろうと思うかもしれないが、いや、あの緩く荒れた馬場を一完歩ごとに力強く登坂してくる迫力は、それまでのスペシャルウィークにはなかった。どちらかといえばグラスワンダーか?というようなすごい走りだった記憶がある。
比較的新しいところでは、ひどい不良馬場のチューリップ賞をぶち抜いたジョーディシラオキの脚のインパクトはすごかった。タフな条件になると、この一族はとてつもないポテンシャルを発揮することがあるのだと、あのとき再確認できた。名牝系の継承者に将来なるモリトシラユリに期待する。
相手は人気でも、絶好枠を引いて絶対に内心シメシメとほくそ笑んでいる横山典弘騎手、こちらもクロフネ産駒の芦毛アエロリット、そして多少雨の影響があるならエルコンドルパサーの肌にスクリーンヒーローという血統のメローブリーズ、行きそうなマツリダゴッホ産駒ツヅク、最内枠に入ったクロフネの芦毛3頭目はコーラルプリンセス、人気でもヒストリア(父ハーツクライ)と唯一のディープインパクト産駒キャスパリーグ、そして大穴では大型馬のジャストザマリン(父ディープブリランテ)、できればマツリダゴッホ産駒パフォームまで押さえたい。
今年こそ・・・の願いをモリトシラユリに託す。
◎ モリトシラユリ
○ アエロリット
▲ メローブリーズ
△ ツヅク、コーラルプリンセス、ヒストリア、ジャストザマリン、キャスパリーグ
タニノギムレット、ジェンティルドンナ、敗れはしたがその素質の高さは改めて実感されたオルフェーヴルなど、一時代をその後築くことになる名馬輩出の宝庫・・・これが現在のシンザン記念の印象である。そういう意味で今年も大注目であることは間違いない。
しかし馬券の妙味という意味では、同じマイル戦でも牝馬限定のフェアリーSのほうがずっとおもしろい。私は正直あまりシンザン記念を買わないが、フェアリーSは大好き。あとちょっとでかなりの高配当をゲットできるのに・・・というその「ちょっと」がなかなか的中できないでいる。今年こそ・・・と思っているし、そういう波乱要素に富んだレースはやっぱり楽しい。
つい2日前の中山金杯では、ツクバアズマオーが前走とまったく異なる流れをまったく同じような勝ち方で快勝していた(つまり、ツクバアズマオーはどうやら「本物」か)が、内が伸びないとかそういうことではない。G?T馬クラリティスカイはしっかり2着を確保して私の馬券を台無しにしてくれた。
その意味では、内外の極端なバイアスはない。ということは、中山外回りだからやっぱり「内枠有利」ということになる。しかも今回は内で先行しそうな組が多いから、中山外回りのマイル戦、この時期の牝馬のレースとしては、もしかしたら多少ペースが上がるかもしれない。
中心は、土曜朝の段階では7番人気だから想定よりもだいぶ売れてしまっているが、芦毛のモリトシラユリ(父クロフネ)にした。あまり競馬しやすい枠とは言えないが、ツクバで優勝した吉田豊騎手へのスイッチ、そして何より天気が怪しいということで、パワータイプのモリトシラユリに波乱を期待したファンの注目が集まってしまったのかもしれない。
デビュー4走目の前走はダートを勝ちあがって未勝利脱出、今回は除外が7頭も出る抽選を突破しての出走だから、印象は地味。しかしこの芦毛はたいへんな名牝系(シラオキ系)の一族。この時期の中山コースはいかにも・・・というパワーは父方のクロフネだけではなく、タフなスタミナを伝える牝系からの影響が強い印象がある。
だいぶ古い話で恐縮だが、同じ開催の中山外回りのAJCCに出走したスペシャルウィークは懐かしいダービー馬。スペシャルウィークといえばシラオキ系の代表格、というより、モリトシラユリもスペシャルウィークもレディーシラオキの一族である。
フランスの名手で、当時はいろいろな意味で若かったオリビエ・ペリエ騎手がこのスペシャルウィークの手綱をAJCCで執ったが、ファーストコンタクトの際には「本当にこれがダービー馬か?」という印象を持ったそうだ。稽古での動きがあまりにも凡庸だったからである。
実際レースでも、これまでにないくらい激しくかかってしまうほどスペシャルウィークの状態は悪かった。しかし直線では楽に抜け出して快勝——それはダービー馬なのだから当たり前だろうと思うかもしれないが、いや、あの緩く荒れた馬場を一完歩ごとに力強く登坂してくる迫力は、それまでのスペシャルウィークにはなかった。どちらかといえばグラスワンダーか?というようなすごい走りだった記憶がある。
比較的新しいところでは、ひどい不良馬場のチューリップ賞をぶち抜いたジョーディシラオキの脚のインパクトはすごかった。タフな条件になると、この一族はとてつもないポテンシャルを発揮することがあるのだと、あのとき再確認できた。名牝系の継承者に将来なるモリトシラユリに期待する。
相手は人気でも、絶好枠を引いて絶対に内心シメシメとほくそ笑んでいる横山典弘騎手、こちらもクロフネ産駒の芦毛アエロリット、そして多少雨の影響があるならエルコンドルパサーの肌にスクリーンヒーローという血統のメローブリーズ、行きそうなマツリダゴッホ産駒ツヅク、最内枠に入ったクロフネの芦毛3頭目はコーラルプリンセス、人気でもヒストリア(父ハーツクライ)と唯一のディープインパクト産駒キャスパリーグ、そして大穴では大型馬のジャストザマリン(父ディープブリランテ)、できればマツリダゴッホ産駒パフォームまで押さえたい。
今年こそ・・・の願いをモリトシラユリに託す。
◎ モリトシラユリ
○ アエロリット
▲ メローブリーズ
△ ツヅク、コーラルプリンセス、ヒストリア、ジャストザマリン、キャスパリーグ