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日曜京都〜第147回天皇賞・春(G?T)





今からもう16年も昔になるが、今回出走するムスカテールの父マヤノトップガンが、淀の芝3200mを「3分14秒4」というものすごいレコード(当時)を叩きだした。
もしかしたら、ライスシャワーがメジロマックイーンを破って記録した「3分17秒1」というケタ違いのレコードは、もう今後更新する者が現れないのではないかと考えられていた矢先の、サクラローレル、マーベラスサンデーとの「3強」の争いで盛り上がった天皇賞・春だった。

その後、マヤノトップガンの当時とは比較にならないほど馬場の高速化が進み、マヤノトップガンから9年後、つまり、今から7年前の天皇賞・春で、ディープインパクトが3分13秒4という衝撃のレコードを更新し、これが現在も破られずに記録として残っている。

もちろんディープインパクトのレコードはあまりにもすごすぎるとは思うが、それにしてその後の6年のうち、良馬場で行われた天皇賞・春はメイショウサムソンが3分14秒1、マイネルキッツが同14秒7、そして昨年のビートブラックが3分13秒8と、ディープインパクト以降このレースで、実に4頭も3分15秒を切る勝ち時計をマークしているのである。

天皇賞・春の本来のイメージからすると、「スピードもスタミナも優れていなければならないが、それでもスタミナがより優れていることが望まれるレース」というイメージがあったはずだが、近年の天皇賞・春は、完全に「スピード重視」へと変化してきているのである。

スタミナや成長力に優れた種牡馬がどんどん淘汰され、スピードと早い仕上がりが特徴のアメリカ式種牡馬が大流入した時代を経て、現在はその子孫が日本の競馬のオープン馬を軒並み占めているわけだから、長距離の天皇賞を、スタミナのレースではなくスピードのレースへと変えてしまえば、確かにそれは合理的であるようにも感じられる。

しかし実際のところ、「さすがにやり過ぎだろう・・・」という声も各方面から聞こえてきた昨年のレースでは、ざっと数えるだけでも5頭も天皇賞直後に故障や不安を発症するという、軽く「悲劇」と言えるような競馬になってしまった。
これは、スタミナの裏付けがないのにスピードに任せて長距離を走ってしまったことの代償であり、日本競馬の方向性の矛盾を導き出した結果であったと言えるかもしれない。

いや、別にこんなところで日本の競馬の方向性を論じたところでどうにかなるものではないが、しかしここ数年の天皇賞・春の結果を見てみると、どこかしら、何かしらに破綻をきたした結果になっているというのがわかり、だからこそ、そういう流れが、ゴールドシップが出るからと言ってそう簡単に断ち切られるものではないのではないか、というのがひとつ。

それから、ディープインパクトのときの馬場は、その後の数年以上に非常に高速馬場であり、だからこそ、どうしても止まらないインを通りたかった武豊騎手は、これまでにない「早め先頭、押し切り」の競馬を選択した天皇賞だった気がするし、たとえば昨年のビートブラックにしても、オルフェーヴルお得意のまくりが不発に終わったために終始内ピッタリを回ってくることができた結果の圧勝だったように思う。

もちろんそれは2着のトーセンジョーダンにも言えるだろうし、もしもオルフェーヴルがメジロマックイーンのように3角手前、あるいは2回目のライスシャワー、さらにはディープインパクトのように3角過ぎで先頭に立つような強引な競馬に成功していたなら、やはりオルフェーヴルもディープインパクトのレコードに迫る時計で快走していた可能性が強い。

で、圧倒的人気が予想されるゴールドシップはどうか——ここが最大のポイントである。
スパートの位置はマックイーンらと同じかもっと早いタイミング、おそらく3角のはるか手前ということになるだろう。
これに呼応しようという馬はいない。他の馬にとって、それは勝負、あるいは着を捨てることを意味する。

しかし、だからと言って前がまったく止まらない馬場でいつものように一番後ろから動いて行っても、ゴールドシップはよくて「4角先頭」なのである。それはつまり、「新生天皇賞のウィニングロード」を通ることができないことを暗に示している。

もちろんゴールドシップという馬はG?Tを3つも勝ちながらその全貌をまだ明らかにしていないし、何とか負けてもらおうという私の姑息な考えなど嘲笑うように、これまでとは比べ物にならない「怪物の本領」を見せてほしい気持ちもあるが、しかし現時点ではまだ、歴代の名馬に並ぶところまでは行っていないのも事実。

それはメジロマックイーンしかり、ディープインパクトしかり、オルフェーヴルもまたしかりであると私は思う。
ゴールドシップにとって、位置取り的に明らかに不利な馬場になる天皇賞は、そうした歴代の名馬に並ぶチャンスを与えられ、それにチャレンジする立場であると思う。




そのゴールドシップを負かすことができる馬というと、ほとんど厳しい選択になってしまうが、今回私はカポーティスターにそのわずかな可能性を託したいと考えている。

枠順としてはそれほど恵まれてはいないが、しかし外回りの京都で、各陣営の意識はみな「前」にあるから、位置取りはかなり高い可能性で「好位のイン」という、天皇賞を勝つためにはどうしても必要な位置をとれるはず。

意識はみな前にあって、しかもいつものようにゴールドシップが大外を回してくるとすると、最後の最後まで最内で足をためることができるカポーティスターに、「脚力比べ」にならない可能性がわずかに残るのではないか、それはつまり、ゴールドシップに先着できる可能性がわずかに残るのではないか、という読みにする。

相手はハナ差2着を予想するゴールドシップ。
本音を言えば、「印象以上に全然強かった」ということを証明してもらいたい気持ちも強いのだが。

そして、正直他で「単」を考えることはできないので、ここからは押さえということになる。
よく言われるように「ゴールドシップが出るレースは非常にハイレベルのレースになる」のはどうやら事実。
実際、ゴールドシップとともに走ったトップランクの馬たちが次々に足元を傷めてしまっているのは、もしかしたら偶然ではないのかもしれない。

とすると、厳しい競馬になって一番持ち味を発揮するのは、実はトウカイトリックとマイネルキッツ、ジャガーメイルの高齢馬3頭である気がする。
そして、だいぶ古い話になるが、オルフェーヴルを破っているレッドデイヴィスが前走はタフな競馬を制しているのが少し印象に残っている。
そして、一番初めにご紹介したマヤノトップガンの良さを受け継いでいそうなムスカテールも押さえたい。

フェノーメノは本質距離が延びないほうがよいと考えている。
前走は確かに有馬記念と遜色ない時計で「有馬記念コース」を勝ったし、能力的にゴールドシップに一番近いとは思うが、この距離では、同斤で2着だったカポーティスターのほうが上なのではないかという読みにしているため、今回は軽視する。

さあ、いよいよ楽しみな大一番である!
今年は全馬無事に!

◎ カポーティスター
〇 ゴールドシップ
△ ムスカテール
△ トウカイトリック
△ ジャガーメイル
△ マイネルキッツ
△ レッドデイヴィス






土曜東京〜第20回テレビ東京杯青葉賞(G?U・ダービートライアル)





牝馬戦線では、桜花賞以降急激にディープインパクト産駒が台頭してきて、先週のフローラSでもデニムアンドルビーという新星が誕生し、やはり今年もディープインパクトの子がクラシックの中心勢力になろうかという体勢になってきた感もあるが、しかし牡馬戦線は、カミノタサハラのリタイアがかわいそうだったとは言え、「もしかして、不調?」というくらい、今年はディープ産駒がここまでは苦しんでいる印象。

しかし、得意の府中コースに替わって、しかも開幕2週目の絶好の馬場の、しかも良馬場を期待できそうな青葉賞に、いずれも上位人気を独占しそうな3騎が出走してくる。
中でも、早くからその素質を嘱望されていたサトノノブレスは、意外にも皐月賞の優先出走権を得られず、この青葉賞でダービー出走をかけるという、やや追い込まれた状況に置かれている。

そして、新しく台頭してきたのが、前走の勝ち方が非常に素晴らしかったヒラボクディープ、そして底力を要求される中京の芝2200mをしっかり勝ちあがってきたラストインパクトあたりは、現時点では皐月賞組とは差が大きいが、しかし近年の高速ダービーではいかにも台頭がありそうなタイプだけに、ここは2着までに入って優先出走権を得たいところだろう。

しかし、ディープインパクト産駒3騎の前に大きく立ちはだかりそうなのが、今世代は久々にクラシック候補を量産している藤沢厩舎の中では、実はこれが個人的に一番可能性を秘めているという印象を受けていた、スマートストライク産駒の外国産馬レッドレイヴンである。

昨秋府中で行われた出世レースの東スポ杯では、僚馬コディーノの前に着差的には完敗という感じだったが、当時コディーノは、とにかくインを通らなければ話にならなかった府中の芝コースでインぴたり、流れ的にも完全にコディーノに味方しており、あのレースでコディーノの評価が急上昇したのには正直驚いたのだが、内容的には2着レッドレイヴンのほうがずっと見るべきところがあった。

私はこれがダービーに出走できれば今のところロゴタイプと同格という評価にしているのだが、そう考えると、私としてもここで2着以内というのはレッドレイヴンにとっての最低限の宿題であるという気がしているし、実際それも大いに可能なのだろう。
今回はおそらく人気でもディープ産駒を少し上回る気がするが、それでもこの馬は中心視している。

ただ、なにかひとつ穴馬を探さなければならないというのが今度は私の宿題であり、性懲りもなく今回も一発逆転の可能性をある馬に感じているということで、それが、先日死亡したエアグルーヴと同じく牝馬ながら天皇賞馬に輝いたヘヴンリーロマンス産駒のアウォーディーという馬。

理由は、別に、ここを勝ってダービーで会うぉーでぃー・・・とか、そういうことではない。決してない。
その最大の根拠は、お母さんのヘヴンリーロマンス(その父サンデーサイレンス)が古馬になって急激に成長を遂げ、5歳秋にして天皇賞を制覇したその成長力が受け継がれていそうという点。

戦績からお母さんを彷彿とさせるところがあるアウォーディーは、デビューから3戦連続して4着に続き4戦目は5着、そして5戦目となった前々走で待望の初勝利、このあたりはお母さんのデビューのころとそっくりである。

思うに、母ヘヴンリーロマンスの大成が遅れたのは、お父さんのサンデーサイレンスではなく、母の父サドラーズウェルズの重さが強く出過ぎていたためで、そういう素質はヘヴンリーロマンスには十分感じられた。

アウォーディーもいかにもお母さんの影響を強く受けているが、父は一度勢いに乗ると急激に強くなる産駒を出す傾向が強いジャングルポケット(ただし、アウォーディーは外国産馬なので表記はJunglePocket)、未勝利脱出にてこずりながら、500万特別では圧倒的人気のラストインパクトと大接戦。
直線で早めに先頭に立ってしまったため内にササるところがあった分の半馬身差2着だった。
あの時点からの成長力はアウォーディーが上回ると見る。

ただ、人気的にはアウォーディーもレッドレイヴンとディープ産駒3騎に次ぐ5番人気くらいになってしまいそうなので、ここはしぼって買わなければならない。
それならば、もう相手は実質連軸の中心であるレッドレイヴンで仕方がない。

そして、逆転があるとすれば、府中コース2戦2勝のアルヴェロン、瞬発力勝負になれば最右翼のダービーフィズあたりか。
そして押さえはディープ産駒3頭に、大穴では、少し重厚すぎる血統背景も、距離延長に望みはありそうなアポロソニックという馬も少しだけ警戒したい。

今回はだいぶカタい馬券になってしまうなぁ・・・
しかしここは、翌日の天皇賞の軍資金を作る意味でも、外国産馬2騎に期待したい!

◎ アウォーディー
〇 レッドレイヴン
▲ アルヴェロン
△ ダービーフィズ
△ ラストインパクト
△ ヒラボクディープ
△ アポロソニック
△ サトノノブレス






日曜東京〜第48回サンケイスポーツ賞フローラS(G?U・オークストライアル)/日曜京都〜第44回読売マイラーズC(G?U)

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注目を集めることになるのが、桜花賞は見向きもせず、初めからオークス一本にしぼっていたスイートサルサ(前走クイーンCタイム差なし2着、勝ち馬は春全休のウキヨノカゼ)と、前走フラワーCで勝ちに等しい内容だったエバーブロッサム(当時の勝ち馬はサクラプレジール、ハナ差)、それぞれ1枠2番、5枠10番に入った。

今世代は2歳終了時点ですでに「大混戦」と言われている割に、今回人気必至のスイートサルサにしろ、フラワーCを勝ったサクラプレジールにしろ、結果的に桜花賞には出走できなかった、こちらも人気のエバーブロッサムにしろ、形としてはみな「オークス一本」になっていること、これが、このレースに限ったことではなく、オークスでも実は重要なポイントだったりするかもしれない。

近年ほぼ例外なくオークスの上位は桜花賞組が占めることになり、3年前のサンテミリオンが五冠牝馬アパパネとようやく優勝を分け合ったことを除くと、このフローラS組が例年大惨敗に終わってしまっている。

何が言いたいのかというと、先ごろ死亡したブライアンズタイムの初年度産駒だったチョウカイキャロルの当時ならいざ知らず、今のこの時代に「オークス一本」などという考え方が本当に通用するのだろうか?ということである。

近年とみに見る競馬のスピード化は、スピードが出る馬場へと改良が進んでいることと、主にアメリカからのスピード系種牡馬が入ってきたことが理由と考えられているが、結果、桜花賞のような厳しい競馬を経験していなければ、タフとされる府中の2400m戦で行われるオークスなど、とてもではないけれどこなせないのではないか・・・という憶測が成り立たなくもない。

フローラSは近年ほとんどがスロー〜超スローの競馬で前半が推移し、かと言って若い牝馬限定のレースで残り1000mからラップが上がるようなこともなく、一瞬のキレがある牝馬が圧倒的に有利。ましてや芝が軽い府中の開幕週である。
しかし未知の距離を控えたトライアルでそんな条件戦のような競馬をしているようでは、とてもではないけれどオークスで桜花賞組に対抗できるすべなどないのである。

ということで、せめてここで「桜花賞組に太刀打ちできるのでは・・・」と注目されるようになってほしいという意味も込めて、6枠11番のセキショウから入りたい。
お母さんは桜花賞3着のホーネットピアス(父サンデーサイレンス)。
当時は、若い牝馬にはあまりにもかわいそうな、これでもかというくらいの「不良馬場」だった。

このとき私は「オークスでも・・・」と思っていたのだが、優先出走権を得ながらにして、なぜかトライアルの4歳牝特(現フローラS)を使われ4着に敗れたため私の馬券ははずれ、しかも脚元の不安を発症してオークスには出られずという、私にとってもおそらくホーネットピアスにとっても、あの年(春2冠はキョウエイマーチ、メジロドーベルの年)ばかりは恨み節タラタラのオークスだったのである。

ここで強調したいのは、オークスではなく、あの厳しい桜花賞を3着に頑張ったこと。
馬体重以上に細身に見せた母さんは不良馬場をこなしていたから、セキショウがオークスへ向かうための底力の根拠にはなる。
その血が娘にも伝わっていれば、今年こそオークスで・・・そんな部分に期待したい。

相手はジャングルポケット産駒のナンヨーユナ、忘れな草賞2着からの臨戦で、これはいかにもオークスへのステップらしい。
血統的にも、これは距離延びて良さがでる可能性大で、スローの競馬は合うはず。
府中のスピード競馬で流れに乗れればチャンスもありそう。

単穴は、総合力でスイートサルサを上回りそうなエバーブロッサムのほうにした。
デビュー戦は府中で敗れていたが、前走は未勝利を勝ちあがったばかりとは思えない内容で、これはまだ良くなる。

押さえはもちろんスイートサルサ、パワフルな走りは好感持てるアニマトゥール、それから昨年2着のアイスフォーリスと同じ配合のグッドレインボー、人気でもテンシンランマン、あまり府中向きとは言えないが、力をつけていることは間違いないブリリアントアスクまで押さえたい。

◎ セキショウ
〇 ナンヨーユナ
▲ エバーブロッサム
△ スイートサルサ
△ アニマトゥール
△ グッドレインボー
△ テンシンランマン
△ ブリリアントアスク
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マイラーズカップも簡単に。
今回は松岡騎手だからシルポートが速い流れを作る可能性が大きいが・・・お!こんなところになぜレインボーダリアが!?ヴィクトリアマイルを目指すのだろうか・・・

あ、失礼、シルポートがすっとばして、人気のカレンブラックヒルも速くは見えなくてもおそらくすっとばすと思うから、狙いは後ろ、サンレイレーザーです。
レーザービームのように伸びて、予想ビームが当たりますように!(←負ける前フリ完了・・・)

相手はダノンシャーク、それから京都は走るダノンヨーヨーも56kgなら単穴、そして当然クラレント、前が速いとハマりそうな大穴カネトシディオス、叩き2走目のスマートギア、そして前走のダメージがいかほどかを知りたいカレンブラックヒルはもちろん押さえる。
圧勝か完敗と見ているファイナルフォームはなぜか「押さえ」です!

◎ サンレイレーザー
〇 ダノンシャーク
▲ ダノンヨーヨー
△ クラレント
△ カネトシディオス
△ スマートギア
△ カレンブラックヒル
△ ファイナルフォーム







土曜福島〜第10回福島牝馬S(G?V)





6日目に組まれている福島牝馬ステークスであるが、今開催は過去4日のうち、2日目に1日だけ不良馬場で行われたものの、福島の芝コースはほぼ全面的にエクイターフが導入されている関係で、6日目とはいっても、それほど馬場の悪化はないはず。
従来の福島のように、「見るからに極悪馬場の良馬場」ではない、良好な馬場での福島牝馬Sが期待できる。

馬場は良好でも、馬券はそう簡単に「良好」にはならなそうなメンバー15頭、というのも、たとえば昨年の覇者オールザットジャズは、少し復調してきた感はあるものの、それでも昨年ほどの好調では明らかにない。
とすると、人気はおそらく前走の中山牝馬Sを快勝していたマイネイサベルのほうか。

マイネイサベルは斤量的には前走と同じ56kgで、メンバー的には前走とさして変わらず、しかし、G?Tでは掲示板さえ確保できない牝馬が2戦続けて56kgで本当に信頼がおけるのかというと、これもまた怪しい気がするし、何より紛れの多い福島の芝1800m戦というだけで、波乱の決着を期待したくなってしまう。

とは言え、ハンデ戦ではないからそれほど斤量差も大きくはならず、しかも馬場もそれほど内外の差はない印象があり、それならば穴人気でも器用さのあるゴールデンナンバーの格上挑戦に期待しようかなぁ・・・などと考えていたのだが、しかしゴールデンナンバーは7枠13番い入ってしまい、もう一度内のほうを見直してみたところ、この馬は出ているとどうしても買ってしまうサンシャインが3枠4番に入って中舘騎手、スロー濃厚であることを考えても、やはり魅力はこちらのほうになってしまう。

サンシャインは、お母さんの系統がヨーロッパの重厚な血が重ねられた非常に厚みのある血統背景で、お父さんのハーツクライの産駒はどうも勝ち身に遅いタイプが多いために、血統的には現代の日本の競馬にふさわしいとはとても思えない配合ではあるけれど、いかにも福島の目立たない重賞では気を吐きそうなタイプのように感じる。

前走は小柄な牝馬が大幅に身体を減らしてしまって見せ場は作れなかったが、着順ほど負けた印象はない。というか、力を出せる状態ではなかったように映った。
身体をもどして、そしてひと雨あれば・・・という気がする。
雨雲が速く北上するのを祈りたい。

相手は、ゴールデンナンバー。
これはセルカークの肌にダイワメジャーという配合で、セルカークは大河・レッドゴッドの流れではあるものの、ブラッシンググルームを経由していないため、この系統では完全に傍系に入ってしまう印象も実はあるが、しかし牝系は優秀(オルフェーヴルや、古くはニジンスキーらと同じ一族)で、このファミリーの末裔はなぜか、エクイターフ導入以降に活躍するケースが増えているとされる。福島では走ってくださいという感じの血統であると思いこむことにする。

単穴は、間違いなく力をつけているアロマティコ。
外枠はありがたくないが、2走前の秋華賞の、ジェンティルドンナ、ヴィルシーナに続く3着は、かなり骨っぽい相手だった前走の内容を見る限り、フロックではなさそう。

押さえは当然マイネイサベルとオールザットジャズ、オメガハートランドにアカンサス、脚の使いどころが難しい気もするが、いちおうトーセンベニザクラと、このあたりはすべて人気どころになってしまうなぁ・・・
だったら超大穴のスピードリッパーあたりも押さえることにする。印は回らないけれど・・・

◎ サンシャイン
〇 ゴールデンナンバー
▲ アロマティコ
△ オメガハートランド
△ マイネイサベル
△ オールザットジャズ
△ アカンサス
△ トーセンベニザクラ






日曜中山〜第73回皐月賞(G?T)





毎日杯を勝ったキズナはダービー一本にしぼったということで、ここはエピファネイアにコディーノ、そして2歳チャンピオンのロゴタイプ、弥生賞勝ちのカミノタサハラ、共同通信杯勝ちのメイケイペガスターらが上位人気勢を形成しそう。
そして、これらを追うのが堅実無二のタマモベストプレイということになるか。

そして、気になる枠順は、エピファネイアが7枠14番、コディーノが6枠12番、カミノタサハラは7枠15番と、人気勢は比較的外枠にそれぞれ入ってくれて、庭のキノコを食ったわけでもないのに笑いが止まらない。
それからメイケイペガスターが最内枠、タマモベストプレイは3枠5番、そしてロゴタイプは4枠7番ということで、この人たちはいっつもいい枠を引くなぁという印象。

調教後馬体重で少し気になるのが、弥生賞ではだいぶ増えていたものの、ここで一気にしぼってきたのか減ってしまったのかが微妙な気もするエピファネイアがマイナス10kgという数字。
コディーノも数字上は前走後と変わらずだから、これはキッチリ仕上がってきそう。
あとは、2番枠のインパラトールを除けば、だいたいちょうどいい感じに馬体を減らさずに各馬最終追い切りを終えることができた模様。

さあ、問題は展開。
おそらく速いのはコパノリチャード(4枠8番)だと思うが、これは番手からでも十分競馬できるので、おそらく行かないと思う。
とすると、やはり伏兵のクリノヒマラヤオー(6枠11番)か絶好枠のナリタパイレーツ(2枠4番)、さらには巨漢馬マズルファイヤー(5枠10番)など、前はかなり激しくなりそう。

とすると、比較的前々で競馬したいエピファネイアやコディーノは、今回はそれほど行かずに好位に控える競馬になる公算大。
ただ、本当に強い馬は、小回り中山であれば、多少強引な競馬をしてもしっかりと結果を残すもの。
エピファネイアの福永騎手はあまり強気には乗らないし、横山典弘騎手は体内時計が優れすぎている部分もある——当然有力ではあるが、この2頭は少し評価を下げたい。

厳しい流れの競馬であっても、中山内回りではとにかくイン、同じ脚をためるにしても、外を楽々追走しているようではダメ、とにかくインでしっかりガマンさせる必要がある。
もしエピファネイアやコディーノが、ディープインパクト級、ゴールドシップ級であればそれも可能だとは思うが、そこまでの期待はさすがにかわいそう。

内がどの程度悪くなっているかにもよるが、おそらく府中の馬場のようにあまりにもアンフェアな馬場になってしまうことはないと思う。
インでじっとガマンしていられそうなのが、大ベテランの柴田善臣騎手に乗り替わったミヤジタイガ(3枠6番)だと思う。
今年の皐月賞、絶好枠のミヤジタイガから勝負である。

ミヤジタイガは、弥生賞でしぶとく2着に粘る競馬で、若駒Sでも、勝ったリヤンドファミユ、大器とされたディープインパクト産駒のアドマイヤオウジャに次ぐ3番人気の評価を受けていた。
ちなみに、3着のメイケイペガスターは4番人気だった。

ところが、2歳時代にはコディーノに完敗していたこともあってか、とにかくこのミヤジタイガという馬は印象が地味なのである。
弥生賞でどうしてこんなに人気がないのかというくらいに人気を落としたが、非常に厳しい競馬ながらも勝ったカミノタサハラとタイム差なしの2着に粘り込んでいた・・・という印象があった。

しかし実は、あれは「粘り込んだ」のでなく、ちゃんと「伸びていた」というのがこの馬のすばらしいポテンシャルである。
勝ったカミノタサハラのほうがむしろ「恵まれた」という印象も正直(少しだけ)あった。

ネオユニヴァース産駒だから、連続開催の最終日の中山ならこれ以上ない条件だし、5代前までのクロスが存在しない血統構成はメジロマックイーンらと同じ完全なアウトブリードである。

また、3代父のリローンチは、芦毛の米国の種牡馬ながら芝向きの系統で、日本にもその産駒は入ってきていた。
有名なところではトーヨーリファール、そうでないところでは、長距離で活躍した芦毛の牝馬ラングラクィーンなどがいて、タフな競馬にはめっぽう強い系統の流れを汲んでいる。

ちなみに、米国産の芦毛というと、ジャパンカップでメジロマックイーンを一瞬で置き去りにしたゴールデンフェザントを思い出す人が多いかもしれないが、あの芦毛はカロ、フォルティノを経由したグレイソヴリンからの流れであったものの、実はゴールデンフェザントもリローンチと同じ系統のマームードの血がお母さんの系統に強く影響を与えており、マームードの芦毛をさかのぼると、なんと、あのザ=テトラーク(メジロマックイーンの7代父)にたどりつくのである。

もちろん半分はコジつけであることは間違いないが、こういう重厚な血は、厳しい流れの皐月賞で生きる可能性は決して小さくない。
何しろ、去年それを証明した芦毛がいたのだから、今回は「ヒネクレ」ではなく、その教えに素直に従った結果のミヤジタイガなのである。
素直だなぁ、ぼかぁ・・・




相手はコパノリチャード。
これはアーリントンカップのときに、実はもう重い印を打つことを決めていた。
阪神のマイル戦で、実質自分で流れを作って完勝だったから、これは強気になれる。
ただ、皐月賞は出てこないのかなぁ・・・と思っていたのだが、よくぞ出てきてくれた。

そして、単穴は絶対に逆らえないロゴタイプ。
ただ、個人的には皐月賞で「こんなに強かったのか!」とそのヴェールがはがれるのが理想だったが、スプリングステークスで完全にバレてしまったため、少し魅力がなくなっているのも事実。
デムーロ(兄)が鞍上だし、まあよほどのことがない限り凡走はないだろう。

押さえの筆頭は、ディープインパクト産駒のインパラトール。
調教後馬体重がマイナスだが、これは一頓挫あって増えていた分がしぼれたということ。
ポテンシャルはかなり高いと思う。
そして、外枠はありがたくないが、京成杯で馬券を獲らせてもらった恩義があるフェイムゲーム、願ってもない最内枠が当たったメイケイペガスター、カミノタサハラはハイレベルの弥生賞を勝った以上は評価を下げられない。
人気2頭では、エピファネイアのほうを押さえることにする。

ということで、みなさんは絶対にコディーノを買う必要が最後の最後に生じたところで、今年の皐月賞の予想はおしまいである。

◎ ミヤジタイガ
〇 コパノリチャード
▲ ロゴタイプ
△ インパラトール
△ フェイムゲーム
△ メイケイペガスター
△ カミノタサハラ
△ エピファネイア






土曜阪神〜第18回アンタレスS(G?V)/土曜中山〜第15回中山GJ(J・G?T)





日曜の皐月賞に先駆けて行われる重賞ふた鞍が土曜日の東西メインに組まれている。
まずは西、阪神ダート1800m戦のアンタレスステークスから見ていくことにしよう。

注目は、当ブログと、そしてJRA賞でともに昨年の最優秀ダートホースの称号を得たニホンピロアワーズ、別定の59kgで今年の緒戦を迎える。
ニホンピロアワーズは4枠8番に入った。

昨年のジャパンカップダートは本当に強い競馬で、久しぶりに感動するレースだった。
休み明けでも59kgでも、あれだけの競馬を見せられてしまったらもう仕方がないところ。
この馬はどうしたって中心視せざるを得ない。

しかし、名コンビの酒井学騎手は常々このニホンピロアワーズという馬の難しさを口にしている。
酒井騎手の技量云々ではなく、「難しい馬」なのだろう。
タイプ的にはどこかゴールドシップと似たところがある。
あまり本気で走ることを好まないタイプなのかもしれないし、この馬もずいぶんハデにソラを使うところがある。

斤量が重いからとか休み明けだからとか、そういうマイナスはまず考えられない。
力関係だけで言えば、60kgを背負ってもまず負けないはずである。
ただ、休み明けの分、多少人馬の呼吸が合わないケースも想定に入れたい。
いかにも苦しい理屈ではあるが・・・

今回注目したいのが、長欠明けのオーブルチェフという馬。
こちらは横山典弘騎手で4枠7番から一発を狙う。

前走は川崎の交流G1である全日本2歳優駿、毎年JRAの馬が勝つと決まっているかのようなレースであるが、現在4歳になったオーブルチェフも全日本2歳優駿を勝ちあがり、これからというときの骨折に見舞われて、ここでようやく復帰が叶った。
もちろん、普通で考えれば、いきなりでこの相手だから当然厳しいはず。
ただ、この馬、仕上がりの早い外国産馬という以上に、実に奥がある血統である。

父・マリブムーンは、日本でもおなじみのエーピーインディの直仔だから、もちろん仕上がりは早いタイプ。
しかしこのマリブムーン自身は、競走馬としては結果を残すことができず、オーナーの意向で無理やり種牡馬になったようなところがあり、それでも年を重ねるごとに名種牡馬への道を自分で切り開いていった、そんな「苦労人」である。

お母さんの系統では3代父のキュアザブルースがいて、さらにさかのぼれば「セクレタリアトの4×4」というクロスがあり、いかにも成長力、底力を伝えていそうな血統背景にある。
エーピーインディやダンチヒ、ヘイルトゥリーズンのクロスなどは日本では見飽きたような血統ではあるが、オーブルチェフはそれ以上に成長力に勝るのではないか・・・という、とても苦しい読みにした。

相手はニホンピロアワーズで文句なし。
ここを使われるということは、今年はいよいよ帝王賞にチャレンジということになるのだろう。
ただ、やはり「難しい馬」であることは間違いなく、対抗どまり。

そして単穴は、目黒記念2着や、宝塚記念でも好走実績があるハートビートソングにした。
ポテンシャルの高さはここに入っても負けていない。
本来芝向きだとは思うが、屈腱炎を抱えているだけに、あまり無理はしたくない。
しかしダートなら思い切り走れる可能性大。

あとは、追い込み脚質の割にはへたに外を回されたくないフリソが内枠を引いて穴っぽい雰囲気があるし、他はもう人気どころで、力をつけているホッコータルマエ、しぶといバーディバーディ、締まったダートで走るナイスミーチューも最終週ならチャンスだし、前走のマーチステークスで連勝が止まったジョヴァンニまで押さえたい。

◎ オーブルチェフ
〇 ニホンピロアワーズ
▲ ハートビートソング
△ フリソ
△ ホッコータルマエ
△ バーディバーディ
△ ナイスミーチュー
△ ジョヴァンニ








そして、中山グランドジャンプについても簡単に見ていこう。
中山GJは土曜中山の「メイン」に組まれているので、お間違いのないよう。

昨年のこのレースの覇者・マジェスティバイオが脚部不安を発症し、昨年末の中山大障害を勝っていたマーベラスカイザーは骨折と、毎年多くても2頭しか出ないG?Tジャンパーがどちらも出走できずということで、メンバーを見るとここはやや小粒になってしまった印象も正直ある。
そして、昨年はどちらも「2着」だったバアゼルリバーにはいよいよ最大のチャンスが巡ってきた感もある。

その代わりと言ってはナニであるが、ここには久々になる外国馬のブラックステアマウンテンが出走するということで、こちらにもいきなりチャンスが巡ってきている。

しかし、忘れてもらってはこまるのが、すでに中山GJを優勝しているマイネルネオスだろう。
状態云々は考えても仕方がない。
屈腱炎を抱えているだけに、満足な調整ができないようなところもあるが、ここはおそらくラストという気持ちで陣営は仕上げてきただろう。
無事出走にこぎつけたのであれば、「昔強かった馬」に大逆転の期待を託したい。

相手は、かなりタフな馬場だった阪神で勝ちあがったシゲルジュウヤク。
大障害コースは初めてになるが、この馬はこのメンバーでは意外と一番合っていそう。

そして単穴はセイエイ、押さえはハクサン、リキアイクロフネ、もちろんバアゼルリバー、ナリタシャトル、そして、不良馬場になったら、もう1頭のこのレースの勝ち馬であるメルシーモンサンの評価を上げたい。

とにかくみな無事に回って来い!

◎ マイネルネオス
〇 シゲルジュウヤク
▲ セイエイ
△ ハクサン
△ リキアイクロフネ
△ バアゼルリバー
△ ナリタシャトル
重注 メルシーモンサン







日曜阪神〜第73回桜花賞(G?T)




昨日も少し触れたが、ブライアンズタイムのショッキングな死があり、そして私にとってはもっとショッキングだったのが、ファンであったベールドインパクトの引退というニュース。
短期間にいろいろあって、華やかな桜花賞を前に、なんだかなぁという気分である。

しかし、なにはともあれ競馬は進んでいく。
気持ちをしっかりと切り替えて、馬券に集中したい。

桜花賞。
こちら(イギリス)のほうは幸いまだ桜が多少は残っていてくれるが、仁川は果たしてどうだろう?
少しでも残っていてくれれば、気分的に少しは元気になれるのだろうか?

今年の桜花賞は力関係の評価がとても難しい組み合わせである。
阪神ジュベナイルを2着、チューリップ賞を圧勝したクロフネサプライズが今年は基準となりそうな組み合わせだが、しかし例年であれば、あれだけ厳しい流れを途中から逃げる形でローブティサージュの2着に粘り、チューリップ賞では驚くような強さでライバルを置き去りにしてみせたから、これが圧倒的人気になっても不思議はない。

しかし、本質的な桜花賞トライアルとも思えそうな阪神JFで「負けている」というのが、今年の桜花賞ならびにクロフネサプライズの評価を難しくしている根拠になっている。
クロフネサプライズに先着できる馬を探せれば、おのずと答えは導かれるのだが、今年はそんな馬がいるのだろうか?

他では、フィリーズレビューを完勝だったメイショウマンボにも注目しなければならない。
何が難しいって、メイショウマンボとクロフネサプライズはどちらが上位なのかという点が何しろ難しい。

メイショウマンボはグラスワンダーの肌にスズカマンボ・・・FRよりは本番の桜花賞のほうがずっと向きそうなのが、またこの桜花賞を難しくしている。

さらには、トライアルとはまったく別路線を歩んできたディープインパクトの妹・トーセンソレイユである。
ネオユニヴァースというと、ヴィクトワールピサに代表されるように、キレよりはスピードとパワーが持ち味の産駒が多いが、しかしこのトーセンソレイユという馬、ベラボウにキレる。

ディープインパクトがいるから、なんとなく優秀な母系であるようなイメージもあるが、それほど活力にあふれている牝系とは言えない。
しかしこの馬はディープインパクト同様、お母さんの系統のよいところが出たと考えるのが妥当か。

これに続くのが、実績という意味では当然2歳女王のローブティサージュだろうし、3連勝のクラウンロゼも、戦績以上に地味ながら、力があることは実績が物語っている。

あとは、牝馬クラシックといえばどうしてもディープインパクト産駒に注目しないわけにはいかず、中ではレッドオーヴァルが今回デムーロ兄に乗り替わって不気味だし、こちらもキレ味なら目を見張るものがあるアユサン、さらには、今世代ではNo1の評価を最近まで受けていたハーツクライ産駒のコレクターアイテムの巻き返しがあっても驚けない。

という具合に、大混戦である。しかも、総じて低レベルの「大根戦」ではなく、非常にレベルが高い「大混戦」である。(←けっこうウマイこと言うなぁと、ちょっと思った)

近年の桜花賞はとにかくオークスにつながる傾向が強い。
桜花賞を勝つことによって、実質オークスに「王手」がかかった感じになるということを念頭に置き、だったら今年はもうオークス馬をはじめからさがしてしまおうか・・・そんな、「推理」というにはあまりにも乱暴なスタンスで、桜花賞をとらえてみたい。

しかしそうなってしまうと、人気サイドのはずのメイショウマンボが本命になってしまう。
この馬はもうデビュー戦の競馬からいかにもオークスで・・・という内容だった。
メイショウマンボの評価を下げることはできないが、本命にはもっとできないということで、雨馬場が予想される今年の桜花賞は、岩田騎手のサンブルエミューズから入ることにした。

サンブルエミューズというと、昨年はこの世代でもトップグループに名を連ねていたが、厳しい競馬の阪神JFで馬群に沈んでからその後の競馬や内容がまさに急転直下、FRの惨敗で桜花賞出走も危ぶまれたほど、評価は墜ちに墜ちた。

しかし、叶わないと思われた桜花賞に出走することができ、その悪い流れは断ち切られたように思える。
パートナーの岩田騎手も、いろいろ試してみたが結果はともなわず、もう残された戦法は、「開き直り戦法」だけ、岩田騎手が一番得意とする戦法である。

ダイワメジャーは初年度からカレンブラックヒルを輩出し、早くも人気種牡馬としてその地位を固めようかという評価になっているが、サンブルエミューズの母の父はフレンチデピュティ、この血が出ている場合、とにかく荒れ馬場、道悪巧者が多い。
今回は爆発力で勝負してもらいたい。

そして、オークス馬を探すイメージではどうしてもメイショウマンボということになる。
鞍上は久々のG?T制覇を狙う武幸四郎騎手、無謀なペースで行くことはありえないお兄さんの武豊騎手・クロフネサプライズはちょうどよい目標になる。
兄を「目標」にしてがんばってきた弟が、ここでも「目標」とする兄をとらえたとき、久々のクラシック制覇の美酒を味わうことができるのかもしれない。

そして単穴は、素直にクロフネサプライズでも悪くないのだが、私はレッドオーヴァルの逆転にも注目したい。
前走のチューリップ賞は圧倒的人気で惨敗を喫したが、こちらは弟のクリスチャンから兄ミルコに乗り替わって大幅な鞍上強化。
ディープインパクト産駒にしては道悪もうまい、
大逆転もあるのではないか。

そして、押さえの筆頭は、こちらはディープインパクトの妹にあたるトーセンソレイユ。
キャリアの浅さと抜群のキレ味を思うと、道悪が果たしてどうなのか心配になるが、しかしこの馬はネオユニヴァースの娘だけに、こなせないことはないと思う。
それから当然クロフネサプライズ、あとはチューリップ賞2着のウインプリメーラはこれもオークス向き、2歳女王・ローブティサージュの巻き返し、そして大穴では2番枠のサマリーズ、これは思われた以上の道悪になったときに3着くらいなら期待できそうな血統背景。

今年もやはり波乱に期待したい。

◎ サンブルエミューズ
〇 メイショウマンボ
▲ レッドオーヴァル
△ トーセンソレイユ
△ クロフネサプライズ
△ ウインプリメーラ
△ ローブティサージュ
△ サマリーズ






土曜中山〜NZT(G?U・NHKマイルCトライアル) /土曜阪神〜サンケイスポーツ杯阪神牝馬S(G?U)




土曜の2重賞、翌日に桜花賞を控えてはいるが、なかなかの注目レースである。
まずはNHKマイルカップのトライアルとして行われるニュージーランドトロフィーから見ていこう。

人気的にはマンボネフューとエーシントップが上位ということになりそうだが、中山外回りのマイル戦だから、外枠に入ってしまったこの両馬が人気になるのであれば少々割り引きたい。
しかし絶好枠の最内に入ったローエングリン産駒のゴットフリートは、脚質的に包まれる不安もある。

人気的にはこれら2頭が上位でも、力差は人気ほど開きがない印象もある。
だったら徹底的に内枠の、ゴットフリート以外の馬を狙っていきたい。

中心は、6番枠に入ったプリムラブルガリスという馬。
1月の白梅賞ではコパノリチャードに完敗だったが、間隔をしっかり開けて使われた2月の500万条件を楽勝し、ここでまたしっかりと間隔をあけて、馬に合わせた使われ方でここまできているところに好感が持てる。

土曜日の天気予報は「雨」——フレンチデピュティ産駒のプリムラブルガリスにとってはプラスが大きくなりそうな予感はある。
鞍上も中山を知り尽くしているミルコ=デムーロというのが心強い。
それほど人気もないだろうから、一発に期待したい。

そして相手は、こちらもフレンチデピュティの肌にメイショウボーラーという、重がうまくないはずがないモグモグパクパクにした。
こちらも前走のファルコンSは久々ながらそれほど差を感じさせない4着ということで、ここなら十分に勝機はある。
8番枠、脚質的にも中山は向く。

そして単穴は、一発ありそうな牝馬のサクラディソールと横山典弘騎手のコンビ。
この馬もエルコンドルパサーの血が入っているだけあって、道悪はいかにもうまそうな気がする。
だいぶ重い馬場の菜の花賞で末脚爆発のコースだけに歓迎。

そして押さえの筆頭が、時計がかかって良さが出そうなディアセルヴィス、それから前走のファルコンSは見どころがあったカシノピカチュウ、当然ゴットフリートとレッドアリオン、あとは、中山だと控える競馬が多い岩田騎手で大外枠に入ったグランプリナイトも少し押さえたい。

◎ プリムラブルガリス
〇 モグモグパクパク
▲ サクラディソール
△ ディアセルヴィス
△ カシノピカチュウ
△ ゴートフリート
△ レッドアリオン
△ グランプリナイト









そして、ヴィクトリアマイルにつながる阪神牝馬ステークス、内回りの芝1400mである。
中山はコース替わりがあるが、こちらは今週もBコース使用。
しかしながら、火曜日あたりにも言ったように、この週は突然猛時計がマークされることも珍しくない不思議な週なので、天気は正直微妙だが、良馬場ならこのレースの前の芝のレースの時計に注意したい。

ハナズゴール、サウンドオブハート、さらには1400mもこなせるフミノイマージン、実績からホエールキャプチャらが人気になりそうな組み合わせとなった今年の阪神牝馬Sだが、雨が降るようだとフミノイマージンは少し苦労する可能性大。

ハナズゴールの信頼度が高いのは明らかだが、しかし想像以上に馬場が悪くなる可能性もある荒れ模様の天気で、しかもあまりにもキレすぎる脚質を考えると、正直未知数な部分もある。
ホエールキャプチャは休み明けで斤量不利、サウンドオブハートもここまで相手がそろうと一抹の不安がある。

ということで、ここは狙ってマコトナワラタナから入って夢を買う。
マコトナワラタナは、あの秋華賞を超人気薄で後方からぶっこ抜いたブゼンキャンドルの孫。
タフな馬場や荒れ模様の天気で他が苦しむなら、この馬はチャンスがめぐってくるのではないかという狙い。
無理でも買う。

そして相手はハナズゴール。
春はさすがに無理だろうが、もしかしたら秋にジェンティルドンナと一戦交える機会もあるのではないかという気がしなくもなく、VMよりもそのほうが楽しみなので、他の牝馬には負けてほしくない。

単穴は、暖かくなると調子を挙げてくるアンシェルブルー。
休み明けのここはまったくの人気薄が期待できる。
この馬は、道悪は走ると思う。

押さえの筆頭はアスカトップレディ、そして当然サウンドオブハート、それから良馬場に限ってフミノイマージン、あとはマルセリーナとシュプリームギフト、ここまで押さえる。

◎ マコトナワラタナ
〇 ハナズゴール
▲ アンシェルブルー
△ アスカトップレディ
△ サウンドオブハート
△ フミノイマージン、
△ マルセリーナ
△ シュプリームギフト







日曜中山〜第45回ダービー卿CT(G?T)/日曜阪神〜第57回産経大阪杯(G?U)




今週は日曜の中山、阪神のメインに組まれている重賞が2つだけということで、例年であれば「ちょっとばかりさみしい週」なのだが、しかし今年はそんな思いはまるでない。

何しろ東では、波乱にならないはずがないダービー卿チャレンジトロフィーが行われるし、そして西では、いよいよ「真打ち登場!」という感じ、五冠馬オルフェーヴルが大阪杯に出走する。
さらに海の向こうでは、あと数時間後に出走する四冠牝馬ジェンティルドンナが、「世界タイトル」を目指してその時を待っている状況である。

しかもセンバツもだいぶ盛り上がってきているということで、私も人一倍落ち着きがなく、したがってこんなとき予想が当たるはずもなく、予想のほうはこれを発表する前からサジを投げている状態で、まったくしょーもない大人だなぁと、我ながらけっこう感心している。

しかし、この馬券だけは非常に楽しみである、中山の荒れるハンデ戦、ダービー卿CTから見ていこうか。

昨年のこのレースの勝ち馬であるガルボが最内に入り、これが人気になってもおかしくないのかな・・という気もしたが、しかしこのレースはハンデ戦、人気はもうグチャグチャである。
力関係はもちろんそうだが、インコースがだいぶ悪くなってきている中山で行われる外回りのマイル戦ということで、外が有利になるか?という部分も予想に混乱をきたしているのかもしれない。

とにかく大混戦なので、今日明日の馬場を考慮して馬券は直前になるまで悩むと思うが、現段階では、かなりタフな馬場に適性が高いタイプを狙おうかと考えている。
昨年2着のオセアニアボスが中心。

昨年勝ったガルボは、昨年よりも0.5kg増量の58kg、これに対し、ガルボとクビ差のオセアニアボスが1kg減量の56kgということで、物理的な面ではオセアニアボスにとってだいぶ有利になる。

しかもこのオセアニアボスという馬は、非常にムラな馬で、大敗したからと言って力が足りないからというのが直接的な原因とは限らないケースが多い。
実際、昨年末の阪神カップでは、ハイレベルのメンバーでビリ人気ながら4着と健闘、おかげでオセアニアを本命にしていたアタシゃ、その後しばらくは恐怖におののかなければならなかった・・・

ということで、実績のある中山コース、さらに荒れ馬場、そしてただでさえ波乱含みのレースでは、いかにもオセアニアボスの出番がありそうな気配。
大逆転に期待する。

そして相手は、大外に入って大幅に人気を下げている印象もあるネオヴァンドームにした。
穴人気しているムクドリ・・・ではなく、ムクドクが前走勝ったレースでネオヴァンドームはこれとコンマ2秒差の6着。
しかし斤量は今回ムクドクが1kg増の56kgで、ネオヴァンドームは据え置きの56kg・・・大外は不利だが、こういう馬場はこなすタイプだけに、この人気なら強気に買いたい。

そして単穴は、人気でもダイワファルコンにした。
このところ中長距離を使われているが、血統背景からはマイルがベストでも不思議はなく、57.5kgはおそらく想定内だろう。
昨年のこのレースのころは状態が思わしくなかった時期で、しかしそれでも5着に頑張っていた。
現在の充実ぶりなら好走必至だろう。

押さえは、ここも狙って大穴のダンツホウテイ、中山の荒れ馬場は条件ベスト。
そしてトウケイヘイローも休み明けで好走した反動がなければ、当然圏内。
もちろんダイワマッジョーレは警戒しなければならないし、好調のホーカーテンペスト、それから前走好内容のムクドクまで押さえる。

◎ オセアニアボス
〇 ネオヴァンドーム
▲ ダイワファルコン
△ ダンツホウテイ
△ トウケイヘイロー
△ ダイワマッジョーレ
△ ホーカーテンペスト
△ ムクドク








さあ、そして注目の産経大阪杯であるが、オルフェーヴルは久々に「非大外」に入った。
さすがにもう大外枠はカンベンしてやってくれよと思っていたが、大外でなければもう枠なんてどこでも同じというレベルの怪物だけに、ここは馬券を買わず、久々になる怪物の走りを見て堪能したいものだ。

万一オルフェーヴルを負かすことができるとすると、スローペースで内枠に入ったオルフェーヴルが出てこられないというケース。
まああのダービーを見せられてしまうと、そういうときこそオルフェーヴルの強さが逆に際立ってしまう可能性もあるのだが、オルフェーヴルの外を何の不利もなく回ってこられそうなヒットザターゲットを本命にする。

相手はオルフェーヴル。
あとはショウナンマイティとヴィルシーナを買ったつもりになってレースを楽しもうと思う。

◎ ヒットザターゲット
〇 オルフェーヴル
△ ショウナンマイティ
△ ヴィルシーナ

とにかくオルフェーヴルがどんな始動戦の走りを見せるのか、これに尽きるレースである!






カナロア充実!〜第43回高松宮記念(G?T)/第61回日経賞(G?U)




スタートが思いの外悪かったロードカナロアだったが、しかし王者はあわてなかった。
「さすが!」という素晴らしい競馬。
ロードカナロアの着差以上の圧勝ということでいいだろう。

中京の芝コースはコンディションが変わりやすいことから、ペースの判断は難しいところだが、昨日の高松宮記念の前後半は34.3−33.8の1分8秒1(コースレコード)だったから、前半は思ったよりもスローに近い印象があったものの、しかし勝ち時計も含めてだいたい想定された範囲の流れだった。

しかし、これだけハイレベルの戦いであれば、その「わずか」な推測のズレから、実力馬が思わぬ不覚をとってしまうことも十分考えられるのがスプリント戦ではるが(実際、伏兵のハクサンムーンが馬場の悪いインをついて3着に逃げ粘っていた)、しかしそれでもロードカナロアには隙がなかったわけだから、タフな中京コースだろうと何だろうと、やはりロードカナロアの力が大きく抜けていたというのも結果が示している。

それと、岩田騎手の騎乗についてもひとこと。
この人は、とにかく「圧倒的人気」というのがニガテな人だったが、スタートで出負けしながらも、馬だけでなく岩田騎手自身も(内心はともかく)落ち着いて騎乗していたように見えた。
ようやく中央競馬の「トップジョッキー」の仲間入りというところか、成績以外の部分でも。

2着にがんばったドリームバレンチノは、ロードカナロアをマークするような競馬で、普通ならこの馬が勝っていたという内容だった。
ロードカナロアの充実も息を呑むレベルだが、このドリームバレンチノも、昨年秋のスプリンターズステークスでは女王・カレンチャンに肉薄しただけのことはあった。
中京のタフな馬場もこの馬には向いた。

上昇著しかったサクラゴスペルは、4着とは言え、これだけ強い相手との対戦が初めてであったことを考えると、これは健闘の部類に入る4着だと思う。
5着ダッシャーゴーゴーも、まあ、現時点での自分の力は出し切っていたと思う。

期待したフィフスペトルも、サンカルロやエピセアロームに先着の健闘と言えるものの、シルクフォーチュンは珍しく前半から行きたがっていた。
これはおそらく「芝」を意識しすぎたデムーロ(弟)が、初めから押して行った作戦が裏目だった気がする。
シルクフォーチュンについては、いつも通りの競馬に徹してほしかった。


もうひとつ、非常に重要なレースだから日経賞についてもひとこと。
正直なところ、ネコパンチがもっと飛ばして逃げるものと思っていたが、しかし中山はインが悪くなっていることもあって、伏兵のマイネルキッツが早めにまくるいつもの展開になったように、外を回った組がむしろプラスが大きかった。

であったとしても、フェノーメノの強さはもちろん、その鞍上の蛯名騎手、この人は本当に、中山はうまい。
中山内回り、コーナー6回の「有馬記念コース」は、普通は大外枠は不利になる。
しかし、蛯名騎手はまるで絶好枠からのスタートだったかのように絶好位をすぐさまとることができた。
これが大きかった。

流れ的にも、考えられていた以上にタフな流れにはならなかったことが、フェノーメノにとっては大きくプラスしていた。
休養の効果もあっただろう。
これでフェノーメノは、香港に向かうにしても天皇賞・春に向かうにしても、非常に楽しみが大きくなったと思う。

カポーティスターは、フェノーメノと同じ「4歳56kg」で悪い内を通っての競馬だったから大健闘の2着。
京都のほうが明らかに適性が高い天皇賞では要注意だと思う。
3着ムスカテール、4着タッチミーノットは力的に当然の好走、5着マイネルキッツも復調の兆しがあった。

期待したトランスワープは中途半端な競馬になってしまった。大野騎手を責めるのはさすがに酷だが、それだけ今の中山はコース取りが難しくなってきているのも事実。

そして、やや不可解な大惨敗を喫していたオーシャンブルーに関しては、さすがにあの位置取りはないだろうと思うと同時に、反応が鋭いタイプのオーシャンブルー本来の姿ではなかった。
そのあたりの原因が少しわからない部分もあるが、いずれにしても「力負け」というにはあまりにも負けすぎだと思う。
それと、デムーロ騎手は、お兄さんのように、もう少し日本の競馬を研究したほうがいいと思う。







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