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《十条銀座散歩とピクニック》

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2011.12.28

2011年今年聴いたアルバム《マイベスト20選》No.20～No.11

テーマ：ブリットロックから最新のロックの話題(493)

カテゴリ：音楽日記90年代以降最新ロック

今年1年の新譜CD購入数は、昨年と比べて若干減ったみたいです。70枚超えなかった。かといってデジタル配信で購入したわけでもなく、興味を誘った新人やインディ系のバンドが少なかったのもあるかもしれないし、より慎重に選ぶようになったのかもしれない。
旧譜やDVDは例年よりも買っているし。楽しみ方が拡がったと考えた方が良いのかも。ブログの更新率も減っているし、クラブやイベントの企画を考慮に入れた音楽への関わり方に変化してきている。少し変化の兆しが現れ始めた1年だったかもしれないです。この傾向は来年さらに進むのかもしれないですね。

さて私の今年のNo.20～No.11はこうなりました。

選定条件、
（1）昨年以前の旧譜も含む。
（2）11月以降購入したアルバムで聞きこみが不足しているものは対象外。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

No.20
THE HORRORS （ホラーズ）『SKYING 』

バックに流れているエレクトロニクスの流麗で耽美な響きが素敵すぎる。またヴォーカルが60年代的サイケ風だから、たまらないのですよ。全体を通して、窮屈な所が無いのが良いなぁ。伸び伸びした楽曲も自身のスタジオを持つことが出来た効果でしょうか。

No.19

ギターサウンドはキラキラ系ではない。でも、頼りなさ気なのがギターサウンドにも波及していて、これが妙にはまるのです。ファズギターを駆使するという新しいアプローチも本当にユニークです。でもギター音はベールを被せないで、明瞭にミキシングしているのがこのアルバムのマジックなのかな。聴けば聴くほど愛着が出てきて、ど壺にはまって抜け出せなくなるロー・ファイ・ギターポップの傑作です。

No.18
THE KOOKS（クークス）『JUNK OF THE HEART』

何か吹っ切れ感というか、心の中の闇が全て取り払われたような爽快感がアルバム全体に漂っていて、至福感が伝わってきて感動的な気分になります。ロックンロールバンドとして一歩も二歩も飛び出して、新たな領域に踏み出したという充実感に満ちている。やはり、歳を取れば人間考えるし、空いた時間の中で外部からの刺激を受けることはミュージシャンにとって重要な事なんだなと思う。ギター主体のオーソドックスなロックンロールスタイルから脱却。今後の可能性が拡がる作品となった。でもメロディーの純度とルークのヴォーカルは艶やかで相変わらず素晴らしいので、魅力たっぷり。【ビートルズ】で言えば『ラバー・ソウル』的なアルバムかな。

No.17
KASABIAN（カサビアン）『VELOCIRAPTOR』

カサビアンのアルバムがベスト20に入ったのは初。１つ１つの音の粒立ちが明瞭で生々しい実在感は圧倒的。地に足が着いていて重心が安定している中低音域のグルーブ。これが聴き応えを増している要因かと思うのです。ロックの１つのスタイルである、サイケデリックを消化し模倣から脱却した作品だと思う。

No.16
HELLOGOODBYE（ハローグッドバイ）『WOULD IT KILL YOU』

ディスコパンクやエモぽさはあまり感じられず、オーソドックスなパワーポップに変貌したのか。けれどもインディらしい瑞々しさがそこかしこに存在する。そしてフォレスト・クラインの爽やかで明るくはつらつとしたヴォーカルに好感度。メロトロンぽい音色の幻想的なイントロや、エレガンスなストリングスとのマジョリティ。格調の高さを感じ取れる楽曲が満載。ロマンチックな気分になることは正に請け合いです。震災後１か月目の余震と福島原発のレベル7引き上げの影響により来日公演は中止になってしまい振り替え公演もありませんでした。是非リベンジ公演を近いうちに実現して欲しいです。

No.15
BRETT ANDERSON（ブレット・アンダーソン）『BLACK RAINBOWS』

サードまでのクラシカルな試みの手応えと、満足感によって再びロックンロールをやる気になったエネルギーに満ちたブレットが存在している。ソロ作の経験も活かされているのも、このアルバムの素晴らしいところで、ロックのエネルギーの他に、艶と鮮やかさ陰影みたいなものがミックスされていて起伏に富んでいます。バンドサウンドに回帰しているのです。この流れでsuedeの新作は本当に期待がもてますね。

No.14
SNOW PATROL（スノウ・パトロール）『FALLEN EMPIRES』

ゴリっとした感覚のギターロック＋エレクトロサウンドに方向性が振られたようで、クッキリハッキリしたサウンドがとても気持ちの良いアルバムになっているような。叙情だけではなく、ロックの持つスケール感やダイナミズムも復活している。変化量は小幅ながら、完成度安定度とも飛躍的にアップし、従来からのスノウ・パトロールらしさも健在です。

No.13

偶然、今は閉店してしまったＨＭＶ横浜VIVRE店で試聴し、気に入ってしまい購入したアルバムです。シューゲイズなギター・レイヤーとエレクトロニクス、女性ヴォーカルが乗ってくると途端にロマンチックな美麗エレクトロに発展。ゆったりと漂うシンセはアンビエントな空間を創造し、キラキラと散りばめられるように舞っていき桃源境に誘います。横浜から発信されたワールド・クラスの圧巻のデビュー・アルバムです。聴かなきゃ損！と言い切れる日本のバンドは彼らだけ！！

No.12
JAMES BLUNT（ジェームス・ブラント）『SOME KIND OF TROUBLE』

『バック・トゥ・ベッドラム』を初めて聴いたときの衝撃と新鮮さを求めるのは無理だとしても、ファーストに迫る出来になっていて安心しました。ジェームス・ブラントの持つ内省さや暗部に、オーディエンスも慣れたのがその理由だと思うけど。前2作に見られた楽曲のバラツキがなくなってトータルでプラントの歌心が堪能出来るようになりました。サマソニ’11のステージも本当に素晴らしかった。

No.11
DUFFY（ダフィー）『ENDLESSLY』

『ロックフェリー』よりも明るくて煌びやかな曲が増えている。彼女の声も、従来のハスキーなヴォイスに加えて、可愛らしさが増した。歌のしっとり感よりも、楽曲の明るさ爽やかさに向いた感じ。でも持ち味である60年代ポップの味は損なわれていないし、ダンサンブルな曲が多くなったのが嬉しい。英国での評価と人気は圧倒的ですが、日本ではいまいち盛り上がっていないのは残念です。

　No.10～No.1は次回アップ予定です。