問題番号[ No.51 ] 〜[ No.70 ] までの 20 問題は、 全問題を解答してください。
[ No. 51 ]
工事現場における材料の保管に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. ALC パネルは、平積みとし、1段の積上げ高さは 1.5 m以下とし2段までとする。
2. 砂付ストレッチルーフィングは、屋内の乾燥した場所に、砂の付いていない部分を上にして縦置きとする。
3. ロール状に巻いたカーペットは、屋内の乾燥した平坦な場所に、2段程度の俵積みとする。
4. 木製建具は、取付け工事直前に搬入するものとし、障子や襖は縦置き、フラッシュ戸は平積みとする。
答え
1
ALC板は、パネルに反り、ねじれ、ひび割れ等の損傷が生じやすいので、保管場所は原則として室内とし、 台木を水平に置き、水平で乾燥した場所を選び、角材を2本置いて、その上に整理して積み重ねる。積み上げ高さは 1単位(1段)を1.0m以下とし2段までとする。
2 ◯
砂付ストレッチルーフィングは、接着不良とならないように砂の付いていないラップ部分(張付け時の重ねの部分)を 上に向けて縦置きとし、ラップ部分の保護のため2段積みは行わない。
3 ◯
ロールカーペットの保管場所は、直射日光や湿気による変色や汚れ防止のため屋内とし、乾燥した平坦な床の上に 縦置きせず、必ず横に倒して、2〜3段までの俵積みで保管する。
4 ◯
木製建具は、 取付け工事直前に搬入し、障子や襖は縦置き、フラッシュ戸は平積みとする。
[ No. 52 ]
建設業者が作成する建設工事の記録等に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 監理者の立会いのうえ施工するものと設計図書で指定された工事において、監理者の指示により立会いなく施工する場合は、工事写真などの記録を整備して監理者に提出することとした。
2. 工事施工により近隣建物への影響が予想される場合は、近隣住民など利害関係者立会いのもと、現状の建物の写真記録をとることとした。
3. 設計図書に定められた品質が証明されていない材料は、現場内への搬入後に試験を行い、 記録を整備することとした。
4. 既製コンクリート杭工事の施工サイクルタイム記録、電流計や根固め液の記録等は、発注者から直接建設工事を請け負った建設業者が保存する期間を定め、当該期間保存すること とした。
答え
3
材料、部材、部品で設計図書に適合しないものや、適合していてもそれを証明するものがない場合は、 工事現場に搬入してはならない。(JASS1)
1 ◯
監理者の立会いのうえ施工するものと指定された工事で、監理者の都合により適切な時期に立会いができない場合には、その後の工程に支障をきたすので、監理者の立会いを受けることなく施工を行うことができるとしている。ただし、この場合は 施工を適切に行ったことを証明する記録を整備し、監理者の求めに応じ提出する。(建築工事監理指針)
2 ◯
工事施工により近隣建物への影響が予想される場合は、近隣住民など利害関係者立会いのもと、現状の建物の写真記録をとる。
4 ◯
既成コンクリート杭工事の施工サイクルタイム記録、電流計や根固め液の記録等は、発注者から直接建設工事を請け負った建設業者が保存する期間を定め、 当該期間保存する。
[ No. 53 ]
突貫工事になると工事原価が急増する原因として、 最も不適当なものはどれか。
1. 材料の手配が施工量の急増に間に合わず、労務の手待ちが生じること。
2. 1日の施工量の増加に伴い、労務費が施工量に比例して増加すること。
3. 一交代から二交代、三交代へと1日の作業交代数の増加に伴う現場経費が増加すること。
4. 型枠支保工材、コンクリート型枠等の使用量が、施工量に比例的でなく急増すること。
答え
2
作業を急激に進めることから、材料を入れるタイミングで 労務費が施工量に比例して増加するものではない。
1 ◯
作業を急激に進めることから、材料をタイミングよく入れないと、早く入れすぎて施工の邪魔になったり、遅く入れて 労務の手待ちた生じたりする。
3 ◯
一交代から二交代へと1日の作業交代数の増加により 現場経費等の固定費が増加するため、工事原価が急増する原因となる。
4 ◯
型枠等の消耗役務材料の使用量は、型枠材や支保工材の転用回数等の減少により、施工量に比例的でなく 急増する。
[ No. 54 ]
工程計画及び工程管理に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 算出した工期が指定工期を超える場合は、作業日数を短縮するため、クリティカルパス上の作業について、作業方法の変更や作業員の増員等を検討する。
2. 工程計画の立案には、大別して積上方式と割付方式とがあり、工期が制約されている場合は、割付方式で検討することが多い。
3. 工事に投入する作業員、施工機械、資機材などの量が一定の量を超えないように山崩しを行うと、工期を短縮できる。
4. 工程計画において、山均しは、作業員、施工機械、資機材などの投入量の均等化を図る場合に用いる。
答え
3
山積工程表における山崩しは、人員、機械、資材の量を考慮して、労働者の投入人数などをなるべく一定にし、バランスの取れた経済的な工程計画にするものであり、 工期短縮に用いる手法ではない。
1 ◯
算出した工期が指定工期を超える場合は、 クリティカルパス上に位置する作業を中心に、 作業方法の変更、作業員の増員、工事用機械の台数や機種の変更などによる作業日数の短縮を検討する。
2 ◯
工期が指定され、工事内容が比較的容易で、また施工実績や経験が多い工事の場合は、各工程に所要日数を割り当てる 割付方式が多く用いられる。 積上方式は、工事内容が複雑な場合や施工実績や経験が少ない工事の場合に多く用いられる。
4 ◯
工程計画において、労務、資機材等の山積み工程を考え、効果的な労務、資機材の活用のために 山均しによる平準化を行う。
[ No. 55 ]
タクト手法に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 作業を繰り返し行うことによる習熟効果によって生産性が向上するため、工事途中でのタクト期間の短縮又は作業者数の削減をすることができる。
2. 設定したタクト期間では終わることができない一部の作業については、当該作業の作業期間をタクト期間の整数倍に設定する。
3. 各作業は独立して行われるので、1つの作業に遅れがあってもタクトを構成する工程全体への影響は小さい。
4. 一連の作業は同一の日程で行われ、次の工区へ移動することになるので、各工程は切れ目なく実施できる。
答え
3
各作業の進捗が密接に関連しているため、1つの作業の遅れはタクトを構成する 工程全体に大きな影響を与える。
1 ◯
作業を繰り返し行うことによって習熟効果が得られ生産性が向上するため、工事途中での タクト期間の短縮または作業者数の削減が可能となる。
2 ◯
設定したタクト期間では終わることができない一部の作業の場合、 作業期間をタクト期間の2倍または3倍に設定することによって、切れ目のない工程を編成することができる。
4 ◯
一連の作業は同一の日程で行われ、各作業が工区を順々に移動することになるので、 切れ目のない工程を編成することができる。
[ No. 56 ]
ネットワーク工程表に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1.トータルフロートは、当該作業の最遅終了時刻(LFT)から当該作業の最早終了時刻(EFT)を差し引いて求められる。
2. ディペンデントフロートは、後続作業のトータルフロートに影響を与えるフロートである。
3. クリティカルパス以外の作業でも、フロートを使い切ってしまうとクリティカルパスになる。
4. フリーフロートは、その作業の中で使い切ってしまうと後続作業のフリーフロートに影響を与える。
答え
4
フリーフロート(自由余裕時間)は、作業の中で自由に使っても、 後続する作業に全く影響を及ぼさないで消費できる余裕時間のこと。
1 ◯
トータルフロートは、 当該作業の最遅終了時刻(LFT)から当該作業の最早終了時刻(EFT)を差し引いて求められる。最遅終了時刻(LFT)とは、工期に影響を与えない範囲で当該作業を終了し得る最も遅い時刻であり、最早終了時刻(EFT)とは、当該作業を終了し得る最も早い時刻である。
2 ◯
ディペンデントフロートは、 後続作業のトータルフロートに影響を及ぼすようなフロートである。言い換えるとディペンデントフロートは使わずにとっておけば、後続する他の工程でその分を使用できるフロートであり、フリーフロートはその作業についてだけしか使えないフロートで、ため込みがきかないものである。
3 ◯
クリティカルパス以外の作業でも、その作業または経路上の作業において フロートを使い切ってしまえば、クリティカルパスとなる。
[ No. 57 ]
品質管理に関する記述として、 最も適当なものはどれか。
1. 品質管理は、品質計画の目標のレベルにかかわらずち密な管理を行う。
2. 品質管理は、計画段階よりも施工段階で施工情報を検討する方がより効率的である。
3. 品質確保のための作業標準が計画できたら、作業がそのとおり行われているかどうかの管理に重点をおく。
4. 品質の目標値を大幅に上回る品質が確保されていれば、優れた品質管理といえる。
答え
3
適切な作業標準(工程)が計画できたら、作業がその通り (工程通り、計画通り)行われているかを管理する。
1 ×
品質管理は、 品質管理の目標のレベルに見合った管理を行う。緻密な管理を行うことは、工期、コストの面から、必ずしも優れた品質管理とはいえない。
2 ×
品質に与える影響の大きい前段階や生産工程の上流にできるだけ手を打つことを上流管理または川上管理といい、 計画段階で検討するほうがより効果的である。
4 ×
品質の目標値を大幅に上回る品質が確保されている場合、過剰品質として 工期、コストの面から優れた品質管理とはいえない。
[ No. 58 ]
品質管理の用語に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 誤差とは、試験結果又は測定結果の期待値から真の値を引いた値のことである。
2. 目標値とは、仕様書で述べられる、望ましい又は基準となる特性の値のことである。
3. 不適合とは、要求事項を満たしていないことである。
4. トレーサビリティとは、対象の履歴、適用又は所在を追跡できることである。
答え
1
誤差とは、 試験結果または測定結果から真の値を引いた値であり、試験結果または測定結果の期待値から真の値を引いた差は、かたよりである。
2 ◯
目標値とは、仕様書上目標となる、または基準となる 特性の値のことである。
3 ◯
不適合とは、 規定要求事項を満たしていないことである。
4 ◯
トレーサビリティとは、考慮の対象となっているものの 履歴、適用又は所在を追跡できることである。製品に問題があった場合、その製品の履歴を追求することにより、どの段階での問題かを限定する際に必要な機能である。
[ No. 59 ]
建築施工の品質を確保するための管理値に関する記述として、 最も不適当なものはど れか。
1. 鉄骨柱据付け面となるベースモルタル天端の高さの管理許容差は、± 3 mm とした。
2. 硬質吹付けウレタンフォーム断熱材の吹付け厚さの許容差を、 ± 5 mm とした。
3. 鉄骨梁の製品検査において、梁の長さの管理許容差は、± 3 mmとした。
4. 化粧打放しコンクリート仕上げ壁面の仕上がり平坦さを、3m につき 7mm 以下とした。
答え
2
作業者は吹付け作業中ワイヤーゲージ等を用いて随時厚みを測定する。 吹付け厚さの許容誤差は0から+10mmとする。(建築工事監理指針)
1 ◯
鉄骨柱据付け面となるベースモルタル天端の高さの管理許容差は、±3mm、限界許容差は ±5mmとする。(JASS6)
3 ◯
鉄骨梁の製品検査で梁の長さの管理許容差は、±3mm、限界許容差は ±5mmとする。(JASS6)
4 ◯
コンクリートの仕上がりの平坦さについては、コンクリートが見え掛りとなる場合、または仕上げ厚さが極めて薄い場合、その他良好な表面状態が必要な場合、 3mにつき 7mm以下を標準とする。
[ No. 60 ]
品質管理における検査に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 無試験検査は、工程が安定状態にあり、品質状況が定期的に確認でき、そのまま次工程に流しても損失は問題にならない場合に適用される。
2. 間接検査は、購入者側が受入検査を行うことによって、供給者側の試験を省略する検査で ある。
3. 非破壊検査は、品物を試験してもその商品価値が変わらない検査である。
4. 全数検査は、工程の品質状況が悪く継続的に不良率が大きく、決められた品質水準に修正しなければならない場合に適用される。
答え
2
間接検査は、供給者の検査システム及び提出された検査結果を評価し、試験することによる合否判定検査をいう。(JIS Z 8101-2)購入検査で、供給者が行った検査結果を必要に応じて確認することによって 購入者の試験を省略し、実際の製品の直接的な検査を避ける。
1 ◯
無試験検査とは、品質情報・技術情報などに基づいて、 サンプルの試験を省略できる検査をいう。検査なしで次の工程に流すものでり、一般に次のような場合に適用する。
?@管理図に異常がなく製造工程が安定状態にあり、そのまま次工程に流しても損失は問題にならない状態の場合、ロットの試験を省略する。
?AJIS指定商品等、品質保障のある商品の場合、購入検査を省略する。
?B長期にわたって検査結果が良く、使用実績も良好な品物の受入検査の場合、供給者の検査成績表の確認によってサンプルの試験を省略する間接検査に切り替える。
3 ◯
非破壊検査は、超音波探傷試験など 対象物を破壊しない方法で行う検査である。
4 ◯
全数検査は、選定された特性についての、 対象とするグループ内すべてのアイテムに対する検査をいう。アイテムとは、別々に、記述及び検討することができるものをいう。(JIS Z8101-2)
工程の品質状況が悪く継続的に不良率が大きい場合、あらかじめ決めた品質水準に達しない時は、全数検査とする。
[ No. 61 ]
鉄筋のガス圧接工事の試験及び検査に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 外観検査は、圧接部のふくらみの直径及び長さ、鉄筋中心軸の偏心量、折曲がりなどについて行った。
2. 超音波探傷試験における抜取検査ロットの大きさは、1組の作業班が1日に施工した圧接箇所とした。
3. 超音波探傷試験の抜取検査は、1検査ロットに対して無作為に3か所抽出して行った。
4. 超音波探傷試験による抜取検査で不合格となったロットについては、試験されていない残り全数に対して超音波探傷試験を行った。
答え
3
抜取検査の超音波探傷試験の箇所数は、 1検査ロットに対し30箇所とする。1検査ロットに対して3箇所行うのは、破壊検査である引張り試験である。(公共建築工事仕様書)
1 ◯
外観検査は、?@圧接部のふくらみの直径、?Aふくらみの長さ、?B圧接面のずれ、?C軸心のずれ、?D圧接部の折れ曲がり等について行う。(公共建築工事標準仕様書)
2 ◯
超音波探傷試験における抜取検査の1検査ロットは、1作業班が1日に行った箇所数とする。(公共建築工事標準仕様書)
4 ◯
超音波探傷試験による抜取検査で不合格となったロットは、圧接方法、圧接機などに何らかの欠陥要因があるものと考えられる。不合格になった原因を確かめるとともに同じロットの残り全数の圧接部について欠陥がないか超音波探傷試験を行う。(公共建築工事標準仕様書)
[ No. 62 ]
壁面の陶磁器質タイル張り工事における試験に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 有機系接着剤によるタイル後張り工法において、引張接着力試験は、タイル張り施工後、2週間経過してから行った。
2. セメントモルタルによるタイル後張り工法において、引張接着力試験に先立ち、試験体周辺部をコンクリート面まで切断した。
3. 引張接着力試験の試験体の個数は、300 m 2 ごと及びその端数につき1個以上とした。
4. 二丁掛けタイルの引張接着力試験の試験体は、タイルを小口平の大きさに切断して行った。
答え
3
引張接着力試験の試験体の箇所数は、 3個以上、かつ、100m 2
ごとまたはその端数につき1個以上が必要である。
1 ◯
引張接着力試験は、タイル張り施工後 2週間以上経過した時点で行う。(JASS19)
2 ◯
試験体は、タイルの周辺をカッターで コンクリート面まで切断したものとする。タイルのはく落がタイルだけでなく下地モルタルから起こることが多いので、この部分まで試験する必要がある。
4 ◯
二丁掛け等小口タイル以上の大きさのタイルは、力のかかり方が局部に集中して正しい結果が得られないことがあるので、 小口平程度の大きさに切断する必要がある。
[ No. 63 ]
解体工事における振動・騒音対策に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 現場の周辺地域における許容騒音レベルの範囲内に騒音を抑えるために、外部足場に防音養生パネルを設置した。
2. 振動対策として、壁などを転倒解体する際に、床部分に、先行した解体工事で発生したガラを敷きクッション材として利用した。
3. 内部スパン周りを先に解体し、外周スパンを最後まで残すことにより、解体する予定の構造物を遮音壁として利用した。
4. 測定器の指示値が周期的に変動したため、変動ごとに指示値の最大値と最小値の平均を求め、そのなかの最大の値を振動レベルとした。
答え
4
特定工場等において発生する騒音の規制に関する基準第1条1項により、騒音の大きさの決定は、騒音計の指示値が周期的または間欠的に変動し、その指示値の最大値が一定でない場合は、その変動ごとの 指示値の最大値の90%レンジの上端の数値とする。
1 ◯
騒音防止や粉塵飛散防止を目的に、 防音パネルまたは防音シートを使用する。さらに防音パネルの落下防止のために防音パネル上からネット養生を行うこともある。
2 ◯
振動防止のための効果的な養生はあまりないが、振動対策として、壁などを転倒解体する際、床部分に先行した解体工事で発生したガラを敷き クッション材として利用すると振動が軽減できる。
3 ◯
解体工事における手作業・機械作用の併用作業の流れとして、 内装材および内側スパンの構造体を撤去した後、外装材、上部構造部材の解体を行う。解体する予定の構造物を遮音壁として利用することは 振動・騒音対策に有効である。
[ No. 64 ]
次に示すイ〜ニの災害を、平成28年の建築工事における死亡災害の発生件数の多い順から並べた組合せとして、 適当なものはどれか。
(災害の種類)
イ.建設機械等による災害
ロ.墜落による災害
ハ.電気、爆発火災等による災害
ニ.飛来、落下による災害
1. イ ロ ニ ハ
2. ロ イ ニ ハ
3. イ ハ ロ ニ
4. ロ ハ イ ニ
答え
2
平成28年建設業における死亡災害の工事の種類・災害の種類別発生状況(建設業労働災害防止協会)によれば、平成28年の建築工事における死亡災害を発生件数の多い順に並べると、 ロの墜落による災害が85件(平成29年は81件)、 イの建設機械等による災害が11件(同8件)、 ニの飛来、落下による災害が8件(同8件)、 ハの電気、爆発火災等による災害が4件(同0件)となっており、 2のロイニハが正しかったが、平成29年のデータではイとニが同数となる。
[ No. 65 ]
市街地の建築工事における公衆災害防止対策に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 工事現場内の表土がむきだしになることによる土埃の発生のおそれがあるため、十分散水し、シートで覆いをかけた。
2. 落下物による危害を防止するため、道路管理者及び所轄警察署長の許可を受けて、防護棚を道路上空に設けた。
3. 工事現場の境界に接している荷受け構台には、落下物による危害を防止するために手すりを設けたので、幅木は省略した。
4. 落下物による危害を防止するために足場の外側に設けた工事用シートは、日本工業規格(JIS)で定められた建築工事用シートの1類を使用した。
答え
3
施工者は、荷受け構台が工事現場の境界に近接している場合には、構台の周辺に手すりや幅木を設ける等落下物による危害を防止するための設備を設けなければならない。 幅木は省略できない。(建設工事公衆災害防止対策要綱)
1 ◯
工事現場内の表土がむきだしになることによる土埃の発生のおそれがある場合は、十分散水し、シートで覆いをかけ、 適切な養生を施さなければならない。
2 ◯
施工者は、防護棚を道路上空に設ける場合には、 道路管理者及び所轄警察署長の許可を受けなければならない。(建築工事公衆災害防止対策要綱)
4 ◯
飛来落下物の防護や塗装、粉塵などの飛散防止のため、工事現場の周囲その他 危害防止上の必要な部分は、ネット類またはシート類で覆う等の措置を講じなければならない。なお建築工事用シートは、帆布製のものと網地製(メッシュシート)の2種類があり、JIS A8952に規定された1類は、シートだけで落下物による危害防止に使用されるものである。
[ No. 66 ]
作業主任者の職務として、「労働安全衛生法」上、 定められていないものはどれか。
1. 地山の掘削作業主任者として、作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること。
2. 石綿作業主任者として、周辺住民の健康障害を予防するため、敷地境界での計測を定期的に行うこと。
3. 土止め支保工作業主任者として、材料の欠点の有無並びに器具及び工具を点検し、不良品を取り除くこと。
4. はい作業主任者として、はい作業をする箇所を通行する労働者を安全に通行させるため、その者に必要な事項を指示すること。
答え
2
石綿作業主任者の職務として、石綿障害予防規則第20条第一号に作業に従事する労働者が石綿等の粉じんにより汚染され、またはこれらを吸入しないように、作業の方法を決定し、労働者を指揮すること、同条第ニ号に局所排気装置、プッシュプル型換気装置、除じん装置その他労働者が健康障害を受けることを予防するための装置を1
月を超えない期間ごとに点検すること、同条第三号に保護具の使用状況を監視することが規定されているが、 周辺住民の健康障害を予防するため、敷地境界での計測を定期的に行うことは規定されていない。
1 ◯
地山の掘削作業主任者の職務は、作業の方法を決定し、作業を直接指揮することと規定がある。(労働安全衛生規則第360条第一号)
3 ◯
土止め支保工作業主任者の職務として、材料の欠点の有無並びに器具及び工具を点検し、不良品を取り除くことが規定されている。(労働安全衛生規則第375条第二号)
4 ◯
はい作業主任者の職務として、労働安全衛生規則第429条第三号に、当該作業を行う箇所を通行する労働者を安全に通行させるため、その者に必要な事項を指示することと規定がある。
[ No. 67 ]
足場に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。
1. 単管足場において、建地を鋼管2本組とする部分は、建地の最高部から測って 31m を超える部分とした。
2. 単管足場における建地の間隔は、けた行方向を 1.85m 以下、はり間方向を1.5m 以下とした。
3. 枠組足場における高さ 2 m 以上に設ける作業床は、床材と建地とのすき間を12 cm 未満とした。
4. 高さが 20 m を超える枠組足場の主枠間の間隔は、 2 m以下とした。
答え
4
高さが20mを超えるとき及び重量物の積載を伴う作業を行うときは、使用する主枠は、高さ 2m以下のものとし、かつ、 主枠間の間隔は 1.85m以下とすることと規定がある。(労働安全衛生規則第571条第1項第七号)
1 ◯
単管足場において、建地の最高部から測って 31m を超える部分の建地は、 鋼管2本組とすることと規定されている。(労働安全衛生規則第571条第1項第三号)
2 ◯
単管足場における建地の間隔は、 けた行方向を 1.85m 以下、はり間方向を1.5m 以下とすることと規定されている。(労働安全衛生規則第571条第1項第一号)
3 ◯
床材と建地とのすき間は 12 cm 未満とすることと規定がある。(労働安全衛生規則第563条第1項第二号ハ)
[ No. 68 ]
「労働安全衛生規則」上、事業者が、作業を行う区域内に関係労働者以外の労働者の立入りを 禁止しなければならないものはどれか。
1. 高さが2m の足場の組立ての作業
2. 高さが3m の鉄骨造建築物の組立ての作業
3. 高さが4m のコンクリート造建築物の解体の作業
4. 軒の高さが5m の木造建築物の解体の作業
答え
1
労働安全衛生規則第564条第1項に、事業者は、つり足場、張出し足場または 高さが 2m以上の構造の足場の組立て、解体または変更の作業を行うときは、措置を講じなければならないとあり、同規則同条同項ニ号に、組立て、解体または変更の作業を行う区域内には、 関係労働者以外の労働者の立入りを禁止することと規定されている。
[ No. 69 ]
ゴンドラに関する記述として、「ゴンドラ安全規則」上、 誤っているものはどれか。
1. ゴンドラの操作の業務に労働者をつかせるときは、当該業務に関する安全のための特別の教育を行わなければならない。
2. つり下げのためのワイヤロープが2本のゴンドラでは、安全帯をゴンドラに取り付けて作業を行うことができる。
3. ゴンドラの検査証の有効期間は2年であり、保管状況が良好であれば1年を超えない範囲内で延長することができる。
4. ゴンドラを使用する作業を、操作を行う者に単独で行わせる場合は、操作の合図を定めなくてもよい。
答え
3
検査証の有効期間は、 1年とする。(ゴンドラ安全規則第9条第1項)ただし、同条第2項に、製造検査または使用検査を受けた後設置されていないゴンドラで、その間の保管状況が良好であると都道府県労働局長が認めたものについては、当該ゴンドラの検査証の有効期間を製造検査または使用検査の日から起算して2年を超えず、かつ、当該ゴンドラを設置した日から起算して1年を超えない範囲内で延長することができるとされている。
1 ◯
事業者は、ゴンドラの操作の業務に労働者をつかせるときは、当該労働者に対し、当該業務に関する安全のための特別の教育を行わなければならない。(ゴンドラ安全規則第12条)
2 ◯
ゴンドラ安全規則第17条に、事業者は、ゴンドラの作業床において作業を行うときは、当該作業を行う 労働者に 安全帯
その他の命綱を使用させなければならないと規定があり、同条第2項には、つり下げのためのワイヤロープが1本であるあるゴンドラの規定がある。
※労働安全衛生規則の改正(2019年2月1日施行)により、安全帯の名称は墜落制止用器具となる。
4 ◯
事業者は、ゴンドラを使用して作業を行うときは、ゴンドラの操作について一定の合図を定め、合図を行う者を指名して、その者に合図を行わせなければならない。ただし、 ゴンドラを操作する者に単独で作業を行わせる時は、この限りではいと規定されている。(ゴンドラ安全規則第16条第1項)
[ No. 70 ]
工具とその携帯に関する規定のある法律の組合せとして、 誤っているものはどれか。
1. ガス式ピン打ち機
ー 火薬類取締法
2. ガラス切り
ー 軽犯罪法
3. 作用する部分の幅が2 cm 以上で長さが 24 cm 以上のバール
ー 特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律
(ピッキング防止法)
4. 刃体の長さが 8 cm を超えるカッターナイフ
ー 銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)
答え
1
ガス式ピン打ち機は、 銃砲刀剣類所持等取締法第2条の空気銃(圧縮した気体を使用して弾丸を発射する機能を有する銃のうち、内閣府令で定めるところにより測定した弾丸の運動エネルギーの値が、人の生命に危険を及ぼし得るものとして内閣府令で定める値以上となるものをいう)に相当する。
2 ◯
軽犯罪法第1条第三号に、 ガラス切りその他他人の邸宅または建物に侵入するのに使用されるような器具を隠して携帯していた者は、拘留または科料に処するとある。
3 ◯
特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律第2条第三号の政令で定める工具として、 特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律施行令第2条第二号に定められている。
4 ◯
銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)第22条で、何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計った 刃体の長さが 6cm を超える刃物を携帯してはならないとある。
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コメントありがとうございます
ご指摘のとおり、内装材だけでは不十分です。
解答に追記します。
「内装材を撤去した後」
→「内装材および内側スパンの構造体を撤去した後」
ご指摘ありがとうございます
今後ともよろしくお願いいたします。
外周部を除く構造体の意味ではないだろうか?