【水中コンクリートの施工計画】
※場所打ち杭、地中連続壁に用いる
・水中で材料分離が生じて
所定の強度が得られないことがないように、
単位セメント量の下限値が決められている。
(土木学会示方書)350 kg/m 3 以上
(JASS5)360 kg/m 3 以上
・トレミー先端はコンクリート内へ
2m以上挿入すること。
・余盛り高さ
(土木学会示方書)50 ?p以上、
(JASS5)50〜100?p
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【水中不分離性コンクリートの施行計画】
・一般のコンクリートに比べて粘性が高く、
圧送時の圧送負荷を
一般のコンクリートの2〜3倍にする必要がある。
・練り混ぜは強制練りミキサを用い、
練混ぜ時の負荷も大きいので、
練混ぜ量はミキサの公称容量の80%以下を標準とする。
・材料分離抵抗性が高いが、
品質低下の防止のためには、打ち込み条件としては
以下の規定を満足する必要がある。
(土木学会示方書)
静水中(流速 5?p/s)、水中落下高さ 50?p以下
・水中で高い充填性やセルフレべリング性を発揮する。
しかし、水中で過度に流動させると、
品質の低下や不均質性を生じるとがあるので、
水中流動距離は 5m以下を原則としている。
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【 海水の作用を受けるコンクリート】
・打継目は塩化物イオン等の侵入において弱点になるため、
干満部に打継目を設けるのはできるだけ避け、
最高潮位から上 60?pと
最低潮位から下 60?pとの間の干満部には、
打継目を設けないように
連続作業でコンクリートを打設する。
・海水がコンクリートに浸透して凍結融解作用が生じると、
淡水の場合よりも凍害の劣化が激しくなる。
・海水中の硫酸マグネシウムは
セメントの水和生成物である水酸化カルシウム
と反応して、
膨張性の石こうの結晶(二水石こう)と
水酸化マグネシウムを生成する。
さらに、二水石こうの一部は
セメント中のアルミン酸三カルシウムと反応して
膨張性のエトリンガイドを生成し、
そのエトリンガイドが吸水膨張することで、
コンクリートが破壊する。
・JASS5ではセメント種類・塩害環境の区分に応じて、
土木学会示方書では
現場施工か工場製品か等の施工条件・環境区分に応じて、
水セメント比の最大値を定めている。
塩害環境下である飛沫帯では 45%以下とする。
実績等により55%以下で認める場合もある。
・コンクリートに陽極(アノード)を設置し、
鋼材を陰極(カソード)として、
継続的に電流を流すことにより
鋼材の電位をマイナス方向へ変化させ、
鋼材の腐食を電気的に抑制する工法がある。
(電気防食工法)
・硬化後に外部からコンクリート中に侵入する塩分は、
アルカリの供給源となるので、
アルカリシリカ反応を助長させることがある。
アルカリシリカ反応は、
反応性骨材、水酸化アルカリ、水分
の3つが同時に存在して発生する。
海水中にはNa+等のアルミン金属イオン
が含まれているため、
外部から海水(塩分)がコンクリート中に浸透すると、
コンクリート中の水酸化アルカリが多くなり
アルカリシリカ反応を促進される危険性が高くなる。
・コンクリート中の鋼材腐食は、
海水に含まれる塩化物イオン(Cl-)
がコンクリート中に侵入し、
鋼材位置の塩化物イオン濃度がある濃度以上に達したとき、
鋼材周囲の不動態皮膜が破壊されることで開始する。
つまり、鋼材腐食に関する化学物質は Cl-を含む。
コンクリートの体積膨張によるひび割れは、
海水に含まれる硫酸マグネシウム(MgSO4)が
セメントの水和生成物である
水酸化カルシウム(Ca(OH)2)と反応して
膨張性の石こうの結晶と
水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を生成し、
さらに、石こうの一部がセメント中の
アルミン酸三カルシウム(C3A)と反応して
膨張性のエトリンガイドを生成することで生じる。
コンクリートの多孔質化は海水に含まれる MgCl2が
セメントの水和生成物である
水酸化カルシウム(Ca(OH)2)と反応して、
水溶性の塩化カルシウムを形成することによって生じる。
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