問題1
あなたが経験した 建築工事のうち、施工にあたり建設副産物の発生抑制、再使用、再生利用、 熱回収、適正処分などの対策について、施工計画の段階から検討し、実施した工事を1つ選び、 下記の工事概要を具体的に記入した上で、次の問いに答えなさい。
なお、 建築工事とは、建築基準法に定める建築物に係る工事とする。ただし、建築設備工事を除く。
[ 工事概要 ]
イ.工 事 名
ロ.工 事 場 所
ハ.工事の内容
新築等の場合:建物用途、構造、階数、
延べ面積又は施工数量、
主な外部仕上げ、
主要室の内部仕上げ
改修等の場合:建物用途、主な改修内容、
施工数量又は建物規模
ニ.工 期 (年号又は西暦で年月まで記入)
ホ.あなたの立場
1.工事概要であげた工事において実施した、 発生抑制、 再使用、 再生利用、 熱回収、 適正処分の 建設副産物対策から、異なる対策を 3 つ選び、それぞれ次の1から4の事項について、具体的に記述しなさい。
ただし、「実施した内容」はそれぞれ異なる内容の記述とする。
?@選んだ建設副産物対策
?A工種名
?B実施した内容
?C結果とあなたの評価
解答例
1)建設副産物対策1
?@ 選んだ建設副産物対策:発生抑制
?A 工種名:内装工事
?B 実施した内容:
搬入材料は梱包材(包装材、ダンボール等)を減らしたものを選定し、パレット等による搬入を実施した。
?C 結果と評価:現場搬入材の選定及び無梱包を指導・促進したことにより、建設副産物を大幅に減らすことができ、産業廃棄物処理費を大幅に削減できた。
2)建設副産物対策2
?@ 選んだ建設副産物対策:再使用
?A 工種名:型枠工事
?B 実施した内容:
合板型枠について、規格、寸法を統一し、小ばらしにならないように解体、補修を行い再使用した。また、使用した型枠材は表面をケレンし、外構工事の基礎部分に再使用した。
?C 結果と評価:
型枠工事の省力化ができ、廃材が減少し、材料費の抑制につながり、建設廃棄物の資材の再使用が図られた。
3)建設副産物対策3
?@ 選んだ建設副産物対策:再生利用
?A 工種名:基礎工事、杭工事
?B 実施した内容:
コンクリートの破片(ガラ)及び現場内の地中障害物を撤去した際に発生したコンクリート破片(ガラ)、また現場造成杭の上部のコンクリート破片(ガラ)等を現場内でクラッシャーで砕き、軟弱な場内仮設道路の舗装に使用した。
?C 結果と評価:
場内仮設道路を設置するために、軟弱地盤を改良しなければならなかったところをクラッシャランで代用することができ、地盤改良費、場外処分費のコストダウンにつながった。
4)建設副産物対策4
?@ 選んだ建設副産物対策:熱回収
?A 工種名:型枠工事
?B 実施した内容:
再使用できなくなった型枠用木材・木くずの中で、チップ化できない廃材を分別して、燃料として燃料化施設へ持ち込んだ。
?C 結果と評価:
産業廃棄物の発生が抑制され、再度燃料として利用することにより、循環型社会に貢献できた。
5)建設副産物対策5
?@ 選んだ建設副産物対策:適正処分
?A 工種名:全工種
?B 実施した内容:
養生シート、繊維くずなどは、産業廃棄物管理表(マニュフェスト)による廃棄物の管理方法によって産業廃棄物の運搬、処分を業とする者に委託した。ウエス、手袋、ハケ類など消耗品は焼却し管理型最終処分場に埋めた。
?C 結果と評価:
返送されたE票で適正な処分がされたことを確認した。また焼却灰を適正に処分して、環境汚染を防止できた。
2.工事概要であげた工事にかかわらず、あなたの今日までの工事経験に照らして、地球環境保全 のため建築工事現場においてどのような 取り組みを行うべきか、次の 2つの環境問題から 2 つを 選び、具体的に記述しなさい。
ただし、 1.の「実施した内容」と重複しないこと。
[ 環境問題 ]
・ 地球温暖化
・ 熱帯林の減少
・ 水質汚染
解答例
・現場従業員の個人の車での通勤を禁止し、マイクロバスか公共交通期間での通勤とする。
・工期を厳守し、時間外作業はできるだけ行わず、夜間の仮設伝統・電力の使用は避ける。
・アスファルト防水からシート防水に変更して熱加工を排除した。
2)熱帯林の減少
・できる限り木製型枠を使用せず、メタルフォーム等を用いる。
・可能な限り、プレキャスト化を図り、現場での型枠の使用量を少なくする。
・床型枠に合板型枠を使用せず、フラットデッキを使用する。
・基礎、地中梁は合板に替えてメッシュ型枠とする。
3)水質汚染
・工事現場で発生する排水は、沈砂槽を用いて沈殿・ろ過させ、上澄水のみ下水に放流する。
・地下工事の湧水は、沈砂槽を通して、pHを確認しながら下水に放流する。
・リバース工法の泥水を脱水機にかけ、水と土砂の分離を図った。
・場所打ち杭の施工で発生する排泥水は沈砂槽で浄化してから下水へ放流することで排泥水の流出を防止する。
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