問題5
市街地での事務所ビルの内装工事において、各階を施工量の異なるA工区とB工区に分けて工事を行うとき、右の内装仕上げ工事工程表(3階)に関し、次の 1.から 4.の問いに答えなさい。
工程表は計画時点のもので、検査や設備関係の作業については省略している。
各作業班の作業内容及び各作業に必要な作業員数は作業内容表のとおりであり、Aで始まる作業名はA工区の作業を、Bで始まる作業名はB工区の作業を、Cで始まる作業名は両工区同時に行う作業を示すが、作業A4及び作業B4については作業内容を記載していない。
各作業班は、それぞれ当該作業のみを行い、各作業内容共、A工区の作業が完了してからB工区の作業を行うものとする。また、工区内では複数の作業を同時に行わず、各作業は先行する作業が完了してから開始するものとする。なお、各作業は一般的な手順に従って施工されるものとする。
[ 工事概要 ]
用 途:事務所
構造・規模:鉄筋コンクリート造、
地上6階、塔屋1階、
延べ面積 2,800 m 2
仕上げ:床は、フリーアクセスフロア下地、
タイルカーペット仕上げ
間仕切り壁は、軽量鉄骨下地せっこうボード張り、
ビニルクロス仕上げ
天井は、システム天井下地、
ロックウール化粧吸音板取付け
なお、3階の仕上げ工事部分床面積は 455 m 2
(A工区:273 m 2 、B工区 182 m 2 )である。
1.作業A4及び作業B4の作業内容を記述しなさい。
解答
上記の仕上げ工事の項目より「ビニルクロス仕上げ」とあるので、
作業A4及び作業B4の作業は「壁ビニルクロス張り」
と考えられる。
2.作業B2のフリーフロートを記入しなさい。
解答
フリーフロートとはその作業にだけ自由な余裕のことである。
B2の作業は、壁せっこうボード張りであるが、
次の工程B3 システム天井の作業の開始前に終了しておく必要がある。
A工区におけるA3作業終了日数が
2(A2)+ 5(A3) = 7 日なので
B工区におけるB2作業のフリーフロートは
7 - 2(B1)- 3(B2)= 2 (日)
となる。
ただし、A2及びB1にフリーフロートがないことに注意する。
3.(始)から(終)までの 総所要日数と、工事を令和3年2月8日(月曜日)より開始するときの 工事完了日を記入しなさい。ただし、作業休止日は、土曜日、日曜日及び祝日とする。
なお、2月8日以降3月末までの祝日は、建国記念の日(2月11日)、天皇誕生日(2月23日)、春分の日(3月20日)である。
解答
総所要日数 24日
工事完了日 3月15日
[ 解説 ]
クリティカルパスは以下のようになる
1(C1)+3(A1)+2(A2) +5(A3)+3(A4)+4(A5)+3(B5)+2(B6)+1(C2)
=24日
これにより、土曜日、日曜日、及び祝日を除いた日をカウントし、3月15日となる。
4. 次の記述の [ ] に 当てはまる数値をそれぞれ記入しなさい。
総所要日数を変えずに、作業B2及び作業B4の1日当たりの作業員の人数をできるだけ少なくする場合、作業 B2の人数は [ あ ] 人に、作業B4の人数は [ い ] 人となる。ただし、各作業に必要な作業員の総人数は変わらないものとする。
解答
あ.3人
い.2人
[ 解説 ]
・B2の作業内容は壁せっこうボード張りで、 1日あたりの作業人数は 5人である。
B2の作業は、3日 × 5人工であるのに対して、B2の作業に対してはフリーフロートが 2日あり、5日ですればよい作業である。
∴ 3日 × 5人工 = 5日 × 3人工
・B4の作業内容はビニルクロス仕上げで、 1日あたりの作業人数は 4人である。
B4の作業は、2日 × 4人工であるのに対して、B4の作業に対してはフリーフロートが 2日あり、4日ですればよい作業である。
∴ 2日 × 4人工 = 4日 × 2人工
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